配達あかずきん の商品レビュー
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本屋さんが舞台の連作推理小説。 近所の年配の方に頼まれた本を探してほしいとやってきた男性や、本を買ってから行方不明になった母を探してきた娘。配達した本に盗撮写真が入っていたり、コンクール用のディスプレイが汚されたり。入院していたときに差し入れの本をすすめてくれた店員さんを訪ねてきたり。 こまごました謎を解いてゆく大学生、多絵と、主人公の杏子。 謎を解いてみたら、切なかったり笑えたり、暖かい気持ちになれたり。 街に生きる色んな人の色んな感情が交錯して、自分もまるでその街にいるみたいに楽しめた。 知っているようで知らなかった本屋さんの仕事内容や苦労も垣間見え、そこもまた楽しめる。 そしてこの本の表紙。色んな本の表紙が並んでる!パッチワークみたいでびっくり。 本が好きな人も好きではない人も、きっと楽しめる作品。
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友人にオススメされて図書館で借りてきたんだけど、これは面白い(^^)d ビブリア古書堂と比べると庶民的で親しみやすいミステリ!五つの話のうち一番が決められないくらい、どの話もお気に入り(^^)♪
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成風堂書店を舞台に、杏子と多絵のコンビが様々なトラブルを解決する。 まあコンビでとはいうものの、 勘がいいというだけで探偵役の多絵さんと謎を解けと要求する杏子だけれど。 「パンダは囁く」 「標野にて。君が袖振る」 「配達あかずきん」 「六冊目のメッセージ」 「ディスプレイ・リプレイ」
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本好きとは別に本屋好きってのがいるのね。 最寄駅前の大型書店を普通に愛用しているわたしには、なかなか奥深い部分がありました。 お話もドキドキしつつもほのぼのしたところがあって、読んでて楽しかったです。 本屋さんを見る目がちょっと変わっちゃうなぁ。 本屋さんに行くのがより楽しくな...
本好きとは別に本屋好きってのがいるのね。 最寄駅前の大型書店を普通に愛用しているわたしには、なかなか奥深い部分がありました。 お話もドキドキしつつもほのぼのしたところがあって、読んでて楽しかったです。 本屋さんを見る目がちょっと変わっちゃうなぁ。 本屋さんに行くのがより楽しくなりそうです。
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再読。成風堂書店シリーズ① 本屋さんに関わる、日常の謎ミステリー。(連作短編) 前読んだときも思ったけど、最初のやつ、こんな暗号分かるか!って思う。 本屋さんなら常識・・・?
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〈内容〉「いいよんさんわん」―近所に住む老人に頼まれたという謎の探求書リスト。コミック『あさきゆめみし』を購入後、失踪した母の行方を探しに来た女性。配達したばかりの雑誌に挟まれていた盗撮写真…。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の良いアルバイト店員・多...
〈内容〉「いいよんさんわん」―近所に住む老人に頼まれたという謎の探求書リスト。コミック『あさきゆめみし』を購入後、失踪した母の行方を探しに来た女性。配達したばかりの雑誌に挟まれていた盗撮写真…。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の良いアルバイト店員・多絵のコンビが、さまざまな謎に取り組んでいく。初の本格書店ミステリ、第一弾。
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本屋ミステリー。 本屋ってこんな仕事してるんだってわかる一冊。でも、それでとどまらない、本屋ならではの事件簿。 近くの本屋をイメージして読み進めると、結構愛着がわきました。
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短編集で読みやすかったです。 展開がリズミカルで、オチも面白かったです。 ミステリーだけれども「青春in本屋さん」みたいな感じです。
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なんでか知らないが残ってた苦手意識、なんだったんだろう、と思う。 うん、おもしろかった~! あるあるネタが満載で、笑えた。 いろいろ、結構杏子さんに共感。 探偵役は多絵ちゃんなのですね、なるほどなるほど。 一番好きなのはやっぱ島村さんのお話でしょうか。 額田王のはなしは、まさか息子まででてくるとは思わなかったのでびっくりでした。ディスプレイ話も最後がまあるくおさまって嬉しかったなあ。 そして巻末の対談がメッチャおもしろかった。 これは結構楽しいかも。 つまり苦手とゆーか、多分、羨ましかったんだな、 はは、ばかだなあ。
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図書店員を主人公とした珍しいタイプの設定の小説でした。 結構本を題材とした小説って少ないように思えるんですよね。 基本的に設定としては続いている、日常の小さな事件を短編として集めたものであるのですが、 書店員さんも大変だなあと思うことがしばしば(笑) 自分も大学時代に書店でアルバイトをしていたことがあるだけに、 学生はこんな閃き良くないよ!と思う部分もありましたけれど、それはまあ割愛。 配達あかずきん、というタイトルは分かったような、無理にあかずきんってつけずとも良かったような、そんな気がします。 パンダは囁く:近所の独居老人を気に掛ける男性が、老人に頼まれて取ったメモの本を訪ねてくる話。どう見ても暗号としか思えませんが、それにはちょっとした謎が隠されていました。勘の良いアルバイトの多絵が気づき、老人が「本当に」求めているものを探り当てるお話。 標野にて 君が袖振る:常連のお客様の娘が、母親が行方不明になったため、その手がかりを探そうと成風堂を訪ねてくるお話。母親が成風堂で普段は購入しない漫画を購入していた。そこに、20年前に交通事故で亡くなった息子について分かったことがある、と言い残し、失踪してしまったらしい。その手がかりとして挙げられるのが、表題となっているものが使われている和歌。母親が失踪した理由を知ると、そんな馬鹿な、とちょっと笑ってしまいつつも、小説だなあ、とほほえましくなるお話。 配達あかずきん:得意先に本を配達に行くのも仕事のうち。そして、美容室に届けた雑誌にその美容室の常連のおばさんの写真と“ブタはブタ”という書き込みがあったという。そのことで評判が下がったお店。しかしどこで写真を雑誌に入れることがかなったのか――、調べていくうちに、その雑誌を配達した女の子が誰かに階段から突き落とされてけがを負ってしまう。突き落とした犯人と、写真を忍び込ませた犯人は同一人物で、最後には美容室の評判も戻ったようでめでたしめでたし、なお話。 六冊目のメッセージ:最近まで入院していた女性が成風堂に訪ねてきて、母が成風堂の男性店員にアドバイスを貰い自分に本を差し入れてくれていたという。その本たちにずいぶんと励まされ、実家に戻ってしまう前にどうしてもお礼が言いたいとの申し出があった。差し入れられたのは風景写真集、エッセイ(ボタニカルアート)、絵本(ダヤン)、民子、夏への扉の5冊。5冊とも、違う日に男性が選んでくれたものだという。主人公の杏子は、そんなチョイスができる店員は思い当たらない。現に誰もそんなアドバイスはしていないという。一つ、ヒントがあるとすれば、それらの本は比較的近いコーナーに置かれていたこと。その男性は果たして、という、ちょっとロマンがある小説。 私もこんな風にその時の自分にぴったり合う本を見つけて貰いたい、と思いました。 ディスプレイ・リプレイ:人気漫画コミックの『トロピカル』のディスプレイコンテストに、新しく入ったバイトの女の子が参加したいと友人らに手伝ってもらい力作を作成する。お客様からもいろいろなものをもらい、一緒に飾ることになったが、ある事件が起き―― その事件は、『トロピカル』盗作疑惑が絡んでいた。 ディスプレイ・リプレイに関しては何となくオチ、というか流れというのが想像できましたね。多分そうだろうな、と思ったものがそのものズバリでした。
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