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愛国者は信用できるか の商品レビュー

3.6

25件のお客様レビュー

  1. 5つ

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2024/09/13

メモ→https://x.com/nobushiromasaki/status/1834415606357172516

Posted byブクログ

2024/05/21

自分は愛国者であると公言しなくてもいい。僕は愛妻家だと叫ぶようなものだ。愛国心は胸の中にしまっておいて、何かあったときに、それに基づいて行動すればいい。p.23 ▼愛国心は強制するものではない。自民党の憲法案のように国民に「この国を愛せ」と言うのはおこがましい。私(鈴木)は君が代...

自分は愛国者であると公言しなくてもいい。僕は愛妻家だと叫ぶようなものだ。愛国心は胸の中にしまっておいて、何かあったときに、それに基づいて行動すればいい。p.23 ▼愛国心は強制するものではない。自民党の憲法案のように国民に「この国を愛せ」と言うのはおこがましい。私(鈴木)は君が代が好きだ。だからこそ君が代を強制して、いやいや歌ってほしくない。学校で日の丸を強制されるのは嫌だけど、サッカーの試合では日の丸を振っている日教組の活動家がいるかもしれない。p.72 ▼日本は議会制民主主義のもと戦争に突入した。天皇は反対した。天皇独裁であれば、戦争は止められた。しかし立憲君主国家だから、国会が決めたことを覆せない。マスコミは戦争を煽った。民主主義(人民)が煽って戦争に突入した。いくら敗色が濃くなっても、皆が賛成した戦争だから、なかなか止められなかった。最後のギリギリになって、天皇の聖断にすがりつくしかなかった。p.51 ▼昔は国際主義こそが進歩的だった。しかし今は、保守が改憲を主張し「日本一国のことだけ考えてはいけない、国際貢献だ」と言い、左翼のほうは憲法にしがみつき「日本だけでも平和憲法を守ろう」と一国平和主義に陥っている。p.43 すずき・くにお『愛国者は信用できるか』2006 反原発こそナショナリスティックな運動になるべきなので、デモには日の丸を持っていくべき。反レイシズム運動にも日の丸を掲げるべきで、レイシストが日の丸を持つと日の丸が汚れるから触らないでほしい。p.163 ▼生活保護を受けている人はお年寄りや怪我・病気で仕事ができない人がほとんであり、不正受給をしているのはごく少数の特異な事例。ごく一部の不正受給を理由に、生活保護制度を改悪するべきではない。p.87 noiehoie『保守の本分』2013

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2023/01/29

鈴木邦男という人の凄みについて思い知る。切れ者、というわけではなかったのかもしれない。凡百の学者ならベネディクト・アンダーソンなどを引いて整理する(かもしれない)愛国の作法について、著者はあくまで自分自身の読書と現場で見た光景を引くことによって語り、そこから血肉化された自身の生理...

鈴木邦男という人の凄みについて思い知る。切れ者、というわけではなかったのかもしれない。凡百の学者ならベネディクト・アンダーソンなどを引いて整理する(かもしれない)愛国の作法について、著者はあくまで自分自身の読書と現場で見た光景を引くことによって語り、そこから血肉化された自身の生理/皮膚感覚に裏打ちされた骨太の見解へとつなげていく。その手付きに無理がなく、こちら側の小市民的生活に肉迫した言葉として現前してくるので実に読みやすく、またすんなり腑に落ちる。ユーモアのセンスもあり、啓蒙書として読ませる深みを感じる

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2017/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

特記すべき事項なし。本書を読んでみても、著者の激越とも見うる言動で、誰がどのような福利を享受しえたのか、誰がいかなるマイナスを被ったのか不明なままである。

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2015/04/11

ボクは国を愛している。本人が言うのだから間違いない(笑)言うまでもなく、それ以上に自分を、家族を、故郷を愛している。 愛国がこじれると『日本以外はみんな屑』になってしまうんだろうか?愛国って、外に向けないと発露できないのだろうか?常々そう思ってきたので、『日本を守るのではなく、...

ボクは国を愛している。本人が言うのだから間違いない(笑)言うまでもなく、それ以上に自分を、家族を、故郷を愛している。 愛国がこじれると『日本以外はみんな屑』になってしまうんだろうか?愛国って、外に向けないと発露できないのだろうか?常々そう思ってきたので、『日本を守るのではなく、日本を守るべき価値のある国にする』という(私が達てに意訳してます)鈴木氏の主張には頷ける部分が少なくない。 しかし、日本てなんだろう?日本にかぎらず文化や伝統や歴史なんて重層的で多元的で、「個」の集合体なのだから、「これこそが日本文化だ」なんてものは存在しない。和食だって歌舞伎だって着物だって、日本文化を構成する要素の内の代表的な(しかも比較的新しい)ものの一部でしかないのだ。だから、日本や日本の文化や日本の伝統を「こうだ」と決めつける人をボクは信じない。 国を愛するということは、日本の中の多様性を守ることであり、それは畢竟世界の多様性を認めることに他ならない。そういう意味でも、私は愛国者でありたいと思わせる1冊だった。

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2015/01/23

ものすごく平易な文章で読みやすい。 著者は右翼であるが、中立的な視点で公正な見方のできる人だと最初から最後まで感じた。 愛国心というものは他者に強制するものではなく、自己完結的なものなのだ。 右も左も他人を攻めることに忙しい昨今、この位のバランス感覚を持って議論してほしいものだと...

ものすごく平易な文章で読みやすい。 著者は右翼であるが、中立的な視点で公正な見方のできる人だと最初から最後まで感じた。 愛国心というものは他者に強制するものではなく、自己完結的なものなのだ。 右も左も他人を攻めることに忙しい昨今、この位のバランス感覚を持って議論してほしいものだと思う。

Posted byブクログ

2013/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

チェック項目14箇所。今の日本は、「ともかく愛国心を持て」「愛国心は常識だ」「愛国心さえもてばいい生徒、いい日本人になれる」と言っている、冗談じゃない、そんな単純なものではない、だから、この本では初心に返って愛国心とは何か、を考えてみた、愛国心は宝石にもなるし凶器にもなる、一面だけを見るのは危険だ。「愛国者」を自任する人は、家族や町、市、県からは孤立し、嫌われ、そのくせ「俺は愛国者だ」と言っている人が多い、三島の言うように、この共同体をピョンと飛び出して、国と自分が対等になって「愛している」と言っている、これでは思い上がりだし、錯覚だ。日本人の情緒的表現の最高のものは「恋」であって、「愛」ではない、もしキリスト教的な愛であるなら、その愛は無限定無条件でなければならない、従つて、「人類愛」といふのなら多少筋が通るが、「愛国心」といふのは筋が通らない、なぜなら愛国心とは、国境を以て閉ざされた愛だからである。三島は「愛」ではなく、「恋」でいいという、この二つはどう違うのか、僕が思うに、恋は一方的なものだ、相手がどう思っているか知らないが、一方的に思いを寄せる、人が結婚する時も愛ゆえだが、離婚する時も愛ゆえだ、「こんなに愛しているのに、応えてくれなかった」と自分の愛の大きさをでもって、相手の愛の小ささを攻撃する、また「彼女を一番愛していりうのは自分だ。彼女を幸せに出来るのは自分しかない」と思いつめる若者も多い、ストーカーも愛ゆえだ、愛は相手を縛り、拘束、時には暴力的になる。日本の場合は、二千年以上も国家を意識しないできた、明治維新以降、「西欧に追いつき追い越せ」で、急遽、近代国家をつくったのだ、憲法をつくり、国旗・国家をつくり、愛国心を教えた、西欧列強と肩を並べるために、近代国家・国民国家にならなくてはならない、アメリカのような愛国心を取り入れる必要がある、国の成り立ちが全く違うのに、そう思った、そこに無理がある。西郷軍が強かったのは西郷という強力なカリスマがいたからだ、こちらにはない、それで急遽、天皇を前面に持ってきた、それまでは「公家の代表」で雅びな天皇を、国家の中心にし、カリスマにしようとした、国家の求心力にしようとした。天皇独裁の国だったら戦争を止められただろう、しかし立憲君主国家だから、天皇も憲法のもとだ、国会が決めたことは覆せない、マスコミだって、「戦争やるべし!」と煽った、最後のギリギリになって、天皇の聖断にすがりつくしかなかった。まず愛国は保守的であり、憂国は革新的である、愛国はともかく美点を見つけ出し賞めなくてはならない、この日本のすべてを認め、愛する、現状容認だ、これを変えるのは嫌なのだ、現状維持的であり、保守的であり、受身だ、憂国は、この国の状態を憂うるのだ、もちろんこの国は好きだし、愛情はある、しかし、これでいいのかと怒り、憂うるのだ。憂国は暴発的な決起に結びつき、危険な連鎖のように見える、愛国は現状維持的で平和なように映る、しかし、一概にそうは言えない、憂国は、時に暴力的になり、暴発し、連鎖する、しかし、あくまでも個々人の自発的な意志に任されている。「尊重」と「強制」は全然違う、例えば僕は日の丸・君が代は好きだし尊重している、だからこそ大事にしたいし、やたらに強制してほしくない。国旗も国家も明治維新以後につくられた、実は初めは「五つの君が代」があったという、オペラ風のものもあれば、雅楽風のものもあり、讃美歌風のものもあった。明治維新は武士が中心になり幕府を倒した、っでは、武士が中心の世の中になったか、そんなことはない、刀を捨て、チョンマゲを捨て、藩まで捨て、武士という存在すべてを消滅させた、勝利者が自らを消滅させるなんて、歴史上、他にはない、「巨大な自己否定」だ。明治維新前は、日本人に「愛国心」はなかった、国への帰属意識も一体感もなかったからだ、「くに」は日本国ではなく、藩だった。企業はさらに<国家>的だ、献身を要求される、いや、企業の方が、より強い、いま、「国のため」に死ぬ人はいないが、「企業のため」に死ぬ人は多い、仕事のし過ぎで、過労死する。

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2021/11/27

この人の本は3冊目。 過激な右翼活動を続けてきた著者が「愛国心」を批判。 歴史の資料や、三島由紀夫の著作を丹念に読みそれらをもとに「愛国心って結局何?」ということをたどっていく。 なんだか、新書というだけあって、他の氏の著作よりも難しかった。 日本の愛国心なんていう概...

この人の本は3冊目。 過激な右翼活動を続けてきた著者が「愛国心」を批判。 歴史の資料や、三島由紀夫の著作を丹念に読みそれらをもとに「愛国心って結局何?」ということをたどっていく。 なんだか、新書というだけあって、他の氏の著作よりも難しかった。 日本の愛国心なんていう概念は、藩が国だった江戸時代から、明治に移行する際に欧米に負けない為に天皇を中心として作られた概念だそうで。 「優しさ」「謙虚」「寛容」が日本人の良さであり、美徳であったのに、それが押し付けがましい「愛国者」により踏みにじられているという。 この日本という国とどう向き合うか・・・一人一人それを考えていきたいものだ。

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2012/09/18

愛国者について知りたくて読書。 類似するテーマとして『ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義』(香山 リカ)を少し前に読ませてもらったが、本書のほうが腑に落ちる。 夏以降の韓国の常軌を逸した行動や中国のほぼテロリストな反日デモを見て、改めて愛国者とは、ナショナリズム...

愛国者について知りたくて読書。 類似するテーマとして『ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義』(香山 リカ)を少し前に読ませてもらったが、本書のほうが腑に落ちる。 夏以降の韓国の常軌を逸した行動や中国のほぼテロリストな反日デモを見て、改めて愛国者とは、ナショナリズムとは何なのかを考える機会に増えた。 そこで上記の香山さんの本も思い出すのであるが、過度なナショナリズムは危険だという点は一致している。思考停止に陥り、すぐに反日だ、売国奴だと一方的に叩く風潮は危険だ。まさに韓国と同じである。日本人はもっと謙虚で冷静な成熟社会だと思う。 本当に国に誇りを持ち、好きな人間は愛国者なんて言葉を口にしないのではないかと著者は述べている。 世界を見てみるとナショナリズムを全面的に押し出す国は国自体がまとまりがなく、共通目的として利用するための作られたナショナリズムであることが多い。 確かにも日本も近年、ネットウヨ、ぷちナショナリズム症候群など右化傾向があるように感じる。日本の場合は、戦後、長い時間、健全な国家意識が排除されたことへの反動もあるように思う。しかし、長期間の不況やデフレ経済、社会への不満、将来への不満なども影響しているように思う。 確かに著者が指摘する通り、国旗や国歌を強制するのはおかしいのかもしれない。日本はそんなことをしなくても、まとまった安定した国だから。”国歌は二十歳から”には失礼ながら笑わせてもらった。 日本の教育の問題は、公教育で日教組などが偏った思想を児童へすりこむことにあると思う。ある程度、バランスよく、日本人として健全な教育を受けて成長するのであれば、二十歳で選択してもいいと思う。 愛国心は国民一人一人が、心の中に持っていればいい。口に出して言ったら嘘になる。また他人を批判するときの道具になるし、凶器になりやすい。だから、胸の中に秘めておくか、どうしても言う必要がある時は、小声でそっと言ったらいい。(p192) 今の韓国、中国そのままな表現だ。日本は隣国の醜態を見て反面教師にする好機なのかもしれない。主張することはしっかりと主張した上で。 本書はロサンゼルスのブックオフで購入しています。 読書時間:約1時間

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2011/12/22

確かに過剰な愛国心は、危険だし、どこか不自然に見えるし、君が代の強制化や成績表の項目に「愛国心はあるのか?」という一文があるのは、野暮だと思う。けど、戦後から豊さを得ていく代償として、愛国心が失われ、個人主義な世の中になったのかなぁ、と。それを回復させていく過程にあるのかなぁ、反...

確かに過剰な愛国心は、危険だし、どこか不自然に見えるし、君が代の強制化や成績表の項目に「愛国心はあるのか?」という一文があるのは、野暮だと思う。けど、戦後から豊さを得ていく代償として、愛国心が失われ、個人主義な世の中になったのかなぁ、と。それを回復させていく過程にあるのかなぁ、反動みたいかなものかなぁと思ったり。 確かに考えさせられる所もあったけど、この前に読んだ同著者の「遺魂」とカブる話も多々ありで、どう評価していいものか、よくわからないです。

Posted byブクログ