人形はなぜ殺される 新装版 の商品レビュー
1950年代というと、 今から約60年ほども前の作品。 そのため古めかしい文書が気になって 物語に少し入りにくかった。 ミステリとしては非常によく練られていて トリックも面白いものだった。 しかし、本格推理小説にありがちな、 読み物としての満足度の低い作品だった。 ラノベのよ...
1950年代というと、 今から約60年ほども前の作品。 そのため古めかしい文書が気になって 物語に少し入りにくかった。 ミステリとしては非常によく練られていて トリックも面白いものだった。 しかし、本格推理小説にありがちな、 読み物としての満足度の低い作品だった。 ラノベのようなライトな物語で、 登場人物達にもあまり魅力がない。 面白い種を思いついたので、 それを描くためにそれなりの 物語を書いてみました、ってな感じ。 トリックや犯人を見抜くのは 案外難しくなく、 ミステリとしても物足りなかった。 期待度が高かっただけに残念。
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衆人環視の白木の箱の中から突如消えた”人形の首”。直後、殺人現場には、無惨な首なし死体と、消えたはずの人形の首が転がっていた。殺人を予告する残酷な人形劇。それは犯人からの挑戦状か!? 「読者への挑戦」が挟まれた本格ミステリと言われる本作、私が知ったのは、あるブログ記事だったので...
衆人環視の白木の箱の中から突如消えた”人形の首”。直後、殺人現場には、無惨な首なし死体と、消えたはずの人形の首が転がっていた。殺人を予告する残酷な人形劇。それは犯人からの挑戦状か!? 「読者への挑戦」が挟まれた本格ミステリと言われる本作、私が知ったのは、あるブログ記事だったのですが、そこでこんな記事を読んだ記憶があります。 「精緻で巧妙なトリック。ロジックも完璧」 読み易いのは結構なのだけど、昨今どうにも煮え切らないといいますか、腕組みをしてしまったりする作品を見かけることが多いので、この文句の誘惑に勝てませんでした。日本の三大名探偵と言われる一人が活躍している作品でもありますし、一応ミステリファンとしては読んでおこうかな、と。 こういった古い作品を読む時につきまとう問題の一つに時代背景というものがあります。 本音を言ってしまうと、こういう問題を感じさせない作品が理想なんですけど、中々そういう訳にもいかないようですね。星新一さんなどは気を遣ってらしたそうですが。 本作品も古典ということで、そういう部分があったりします。トリックに関わるところでもあるので、詳しくは書けないけど、確かに昔ならありえそうな話です。ただ、事件を知ってそうにヒントらしきことをいう人物がいるのはどうだろうと思ったりもします。これも時代なんですかね。 問題のロジックについて、可能かどうかという点においては確かに完璧なんだろうと思います。特に第二の事件はエピローグの部分で語られる量も多いですし、著者がこのトリックを閃いた時の話を昔していたそうですし。 一方で、挟まれた「読者への挑戦」に挑むには提示されるものが少ないんじゃないかとも思います。読んでいると、この人が怪しいという風に思うのですが、論理だけでその人に限定できそうにない。 また、エピローグで語られる伏線についても、論理的には気づけないはずですし、第一、第二の事件でも、もしこの人がちょっとしたことで話を漏らしたらアウトではと思ってしまうのです。(第二の事件では危うかった) 少々物騒な言い方ですけど、自分だったらこういう方法はとらない、と感じてしまうことがあったということで、そういう意味では少々物足りない感がありました。 ミステリにおけるリアリティの欠如、なんて話は良く耳にしますけど、そういう意味では私がミステリを読み始めた時期はリアリティとパズルが上手くブレンドされた良作に恵まれていたのかもしれないなあと思います。 世間では、本作より同じ著者の”刺青殺人事件”の方が評価されているとかなんとか(逆だったかな?)。 ちょっと文句のようなレビューになってしまったけど、面白くないわけではないですし、こういう作品に魅せられた方が後に続いたと考えると感慨深いものがあるので、いずれ”刺青殺人事件”も読んでみたいと思います。
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高木彬光を初めて知ったのは、アドベンチャー・ロードで聴いた『成吉思汗の秘密』だった。細かい部分は忘れちゃったけど、ストーリーの壮大さと面白さがやたらと印象に残っている。今思えば、あれが初「神津恭介」だったのか。 (アドベンチャーロードって、昔NHKFMでやっていたラジオドラマです...
高木彬光を初めて知ったのは、アドベンチャー・ロードで聴いた『成吉思汗の秘密』だった。細かい部分は忘れちゃったけど、ストーリーの壮大さと面白さがやたらと印象に残っている。今思えば、あれが初「神津恭介」だったのか。 (アドベンチャーロードって、昔NHKFMでやっていたラジオドラマです。) で、『人形はなぜ殺される』。この作品、タイトルが有名なのに恥ずかしながら未読だったので、読んでみました。しょっぱなから作者にまで「人形はなぜ殺されたのでしょう」と挑戦されているのだけど、正直言って「これはやられた!」という気分にはなれなかった。なんとなく途中で犯人がわかっちゃったんだよね。もちろんトリックまでわかったわけじゃないんだけど。 ただトリックはそのタイトルのとおりです。人形はなぜ殺されたのか。よくよく考えてみるとそれほど大仰なトリックではないのだけど、うまく使ったなー、という感じ。
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大学生のときからずっと読みたいと思ってて、たまたま古本屋で見つけたので購入。 期待通りの面白さでした。 神津恭介シリーズはこれからも本屋さんで見つければ買おう。
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本格ミステリかくあるべき! といったような作品でした。 なぜ人形は殺されなければならなかったのか? タイトルにも使われ、作者も度々言及するように、このホワイダニットが物語の核となっています。 人形というガジェットは推理小説でよく使われるものではありますが、それは雰囲気作りの為とい...
本格ミステリかくあるべき! といったような作品でした。 なぜ人形は殺されなければならなかったのか? タイトルにも使われ、作者も度々言及するように、このホワイダニットが物語の核となっています。 人形というガジェットは推理小説でよく使われるものではありますが、それは雰囲気作りの為といった使い方が殆どでした。しかし本作は雰囲気を醸し出すと同時に、あくまで実用的に、それも人形でなければならないといった、理想形とも言える使い方をしています。 本書を語るとき、この人形のトリックばかりがフォーカスされがちですが、これを隠れ蓑にしたもう一つのトリックも良くできています。 物語の全てがミステリに捧げられていて無駄がない。 本格ミステリのお手本と言っていい傑作です。
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奥付に1995年とあったので「ああ、時代設定を過去にして書いたのかな?(戦後が舞台になってる)それにしても電報って…」とか思って最後まで読んで「??」となり、その後解説を読んで、55年に発行された話の新装版?だったと知りようやく納得。なんであらすじのとこに書いといてくれなかったの...
奥付に1995年とあったので「ああ、時代設定を過去にして書いたのかな?(戦後が舞台になってる)それにしても電報って…」とか思って最後まで読んで「??」となり、その後解説を読んで、55年に発行された話の新装版?だったと知りようやく納得。なんであらすじのとこに書いといてくれなかったのか…。今読むと文体もトリックも何もかも古くさいが、発行当時は斬新だったのか…?という作品であった…うーむ。
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名作と言われているミステリ。ミステリを多く読んでいると、犯人やトリックの一部は分かってしまうかも。そういう意味でも、新本格系の源流の作品かもしれない。昔に読んだらかなり衝撃的なのかも。 短編の方が、構成も無駄なく不気味で冴え渡っている気がした。
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作家 折原一氏によると、BEST3に入る作品の中の一冊です。 巻末の解題によると、この作品のモチーフは作曲家・ベルリオーズの「幻想交響曲」だそうです。第一楽章から第五楽章までの楽章にこの作品の表題が盛り込まれているのが特徴だと書いてあった。残念ながらベルリオーズの「幻想交響曲」は...
作家 折原一氏によると、BEST3に入る作品の中の一冊です。 巻末の解題によると、この作品のモチーフは作曲家・ベルリオーズの「幻想交響曲」だそうです。第一楽章から第五楽章までの楽章にこの作品の表題が盛り込まれているのが特徴だと書いてあった。残念ながらベルリオーズの「幻想交響曲」は、聞いた事がないので何とも言えないが、曲自体にベルリオーズの実体験を盛り込ませ物語性があるらしい。何れこの曲については、聞いてみたい・・・。この曲に盛り込まれている物語については、このコミュの趣旨に添わないので調べてみても楽しいのではないかと思います。 余談はさておいて、この作品は複雑怪奇なトリックが何重にも織り込まれて、尚且つ柔軟性のあるトリックのすり替えを可能にする事件によって構成されています。 代表作だけあって、この作品の出来は秀逸ではないかと思うのです。 作品が発表されたのは1953年で、既に60年もの時の経過にも拘らず色褪せしない物語性は一読の価値がある。作品に登場する、主人公にして鬼才名探偵・神津恭介も苦労したあたりは面白い展開でした。ただ、僕に関して言うならば、犯人は解るけれどもトリックと動機については最後まで解らず、最後まで熱中して熟読しました。
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表題作が読みたくて再読したのですが、結局最後まで全部読んでしまった。 神津恭介シリーズ久しぶりです。 古典的なおどろおどろしさや、私がついつい食いついてしまうキーワード「人形」。 奇術やら魔術やらとで彩られかもし出されるこの雰囲気がたまりません。 タイトルが本当に素晴らしいと思う...
表題作が読みたくて再読したのですが、結局最後まで全部読んでしまった。 神津恭介シリーズ久しぶりです。 古典的なおどろおどろしさや、私がついつい食いついてしまうキーワード「人形」。 奇術やら魔術やらとで彩られかもし出されるこの雰囲気がたまりません。 タイトルが本当に素晴らしいと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
初挑戦、名探偵・神津恭介にご対面(*´▽`*) 最初に序詩があります。2,3Pくらい。 読んでて良かった!と、声を大にして云いたくなります(笑)
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