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人形はなぜ殺される 新装版 の商品レビュー

3.6

52件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2021/03/03

ミステリーの書き方にあったから読んでみました。 古いことから、トリックも現代では不可能では?!というツッコミどころがありますが、「読者への挑戦状」もさしこまれた本格ミステリー。 当時には新しく、現代にも影響をあたえているのだろうなと感じられるので一読の価値有り。 探偵役は、シャー...

ミステリーの書き方にあったから読んでみました。 古いことから、トリックも現代では不可能では?!というツッコミどころがありますが、「読者への挑戦状」もさしこまれた本格ミステリー。 当時には新しく、現代にも影響をあたえているのだろうなと感じられるので一読の価値有り。 探偵役は、シャーロックホームズより印象も凄さも薄い。が、好感をもてるキャラクターでした!

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2021/02/25

本作が東西ミステリ上位で、同ランキングに複数作がランクインしており、以前から読みたいと思っていた作家。ただ、基本的に本格が好きじゃないのと、きっと古めかしく感じるだろうという予感があって、なかなか着手できずにいたもの。最近、複数回、お勧めされているのを見かけたこともあり、改めて読...

本作が東西ミステリ上位で、同ランキングに複数作がランクインしており、以前から読みたいと思っていた作家。ただ、基本的に本格が好きじゃないのと、きっと古めかしく感じるだろうという予感があって、なかなか着手できずにいたもの。最近、複数回、お勧めされているのを見かけたこともあり、改めて読んでみることに。結果、悪い意味で予想通りでした。なるほど、トリックは凄いかもしらんけど、そこに興奮を覚えない向きには(私のように)、ベースの物語については特段面白い訳でもなく、ただ普通の一作だった。”刺青~”も手元にあるんだけど、よほどでなければもう手に取らないよな…。

Posted byブクログ

2021/01/10

この時代の推理小説って、フェアであろうとし過ぎて犯人バレバレっていうことが往々にしてあるんですが、本作品もその後多分に漏れませんでした。 探偵と犯人が二人で話してる場面で、違和感あり過ぎる発言が飛び出した後は、畳み掛けるように怪しい描写のオンパレードです。 読者への挑戦が挟まれ...

この時代の推理小説って、フェアであろうとし過ぎて犯人バレバレっていうことが往々にしてあるんですが、本作品もその後多分に漏れませんでした。 探偵と犯人が二人で話してる場面で、違和感あり過ぎる発言が飛び出した後は、畳み掛けるように怪しい描写のオンパレードです。 読者への挑戦が挟まれているんですが、もっと早い段階でもよかったよ〜と妙に微笑ましさを感じてニヤニヤした読者は私ですよ。 それでも解決編の二転三転は読み応えあったし、タイトルの回収にまつわるトリックは見事でした。

Posted byブクログ

2020/11/08

高木彬光の代表作で、本格推理小説として有名な作品。 少し不満は残るけれども、トリックを中心としてうまく描かれていると思う。 個人的には『刺青殺人事件』の方が好きかな。

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2020/06/17

表題こそが物語のポイント。 人形が壊された後、同じ様に人が殺される。 人形の首がなくなれば首なし死体が見つかる、といった具合に。 読者へ挑戦状を叩きつけてくる。 真相がわかってもぽかーんとしてしまう。 それぐらい高度なトリックだった。

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2019/05/18

名作と聞きながら読んでいなかったので。 古い作品だが、時代を超越したおもしろさ。楽しい読書時間がすごせた。このタイトルも秀逸だ。 他の神津恭介シリーズも読んでみよう。

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2019/03/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人形を壊すことに犯人が異様な執念を燃やしていると、文中で散々煽っていたが、結局金目当ての犯行で人形はトリックに使われただけだった。 事あるごとに神津がすごいすごいをアピールしてくるが、そんなにすごくない。 一人目…本当は精神病の長女が殺されていた 二人目…次女を騙して線路に人形を運ばせ、電車を止めて降り、 次女を殺害し、殺害した次女でまた電車を止め、 乗り込んだ事でアリバイを作った 三人目…真相に迫ったせむし男のヒロポンを青酸カリにすり替え 四人目…精神病院に入っていた共犯の落とし子を殺害 中谷というキャラは今後ライバルとして出てくるんだろうなという感じ。

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2018/07/14

とにかく第1の殺人を伏線として第2の殺人トリックが素晴らしい。 この一連のトリックを思いついた時点で、著者は不朽の名作をものにできると意気込んだはずですが、残念ながらその意気込みがそれほど成果を上げているとは思えない。 意気込み過ぎて本筋とはあまり関係のないお話がこれでもかと...

とにかく第1の殺人を伏線として第2の殺人トリックが素晴らしい。 この一連のトリックを思いついた時点で、著者は不朽の名作をものにできると意気込んだはずですが、残念ながらその意気込みがそれほど成果を上げているとは思えない。 意気込み過ぎて本筋とはあまり関係のないお話がこれでもかというくらい詰め込まれているため、トリックの見事さがぼやけている気がしてしまうのは私だけでしょうか? せめて、2/3くらいの分量にして、贅肉(?)をそぎ落としてくれたなら、話のテンポも程よく感動のまま読了できたことでしょう。 とはいえ、登場人物に素人マジシャンを配することで、見たてトリック、入替えトリック、アリバイトリックなどをスムースに消化している点はさすがです。 この作品が、1955年に発表されたという点も考慮すれば、東西ミステリー28位というのもうなずけます。 刺青殺人事件(32位、1948年作)と並んで間違いなく著者の代表傑作です。

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2018/07/11

 物心ついたときに、江戸川乱歩以外で初めて推理小説で印象に残った作家が高木彬光である。何を読んだのかは記憶に薄いが、恰好いい著者名とともに印象に残っている。  「人形はなぜ殺させる」というタイトルがいい。  そして出てくるみなさんが胡散臭い。実に楽しい。  最後まで読んで、なるほ...

 物心ついたときに、江戸川乱歩以外で初めて推理小説で印象に残った作家が高木彬光である。何を読んだのかは記憶に薄いが、恰好いい著者名とともに印象に残っている。  「人形はなぜ殺させる」というタイトルがいい。  そして出てくるみなさんが胡散臭い。実に楽しい。  最後まで読んで、なるほど、と思う反面、タイトルに潜む影が怖い。

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2017/04/12

本格推理小説。 とにかく物語の構成といいトリックの意外性といい、読みごたえのある物語だった。 「人形はなぜ殺される」というタイトルの意味が明らかになったとき、犯人の冷酷な非情さが浮彫りになり、事件の真相に驚かされる。 冒頭で起きるマジックで使用される人形の首が突如消え去る出来事。...

本格推理小説。 とにかく物語の構成といいトリックの意外性といい、読みごたえのある物語だった。 「人形はなぜ殺される」というタイトルの意味が明らかになったとき、犯人の冷酷な非情さが浮彫りになり、事件の真相に驚かされる。 冒頭で起きるマジックで使用される人形の首が突如消え去る出来事。 そして、続いて起きる首なし殺人事件。 おどろおどろしい雰囲気が漂うなか、徐々に明らかになっていく事件関係者たちの過去や人間関係。 まさに探偵役である神津恭介と犯人との知恵比べが展開されていく。 犯人に一歩先んじられ、殺人が再び繰り返された後の神津の苦悩や推理に引きこまれてしまった。 結末を知ってから、最近見た映画の中にあったセリフを思い出してしまった。 「第二の刃を持たざる者は暗殺者の資格なし」。 この物語の犯人は、状況に応じて第二第三の犯行を準備していたのだろう。 真相がわかってから読み直してみると、犯人の臨機応変さにあらためて驚愕する。 本格推理小説が好きな人には絶対にお薦めしたい物語だ。 まったくの余談だけれど、神津恭介と有栖川有栖さんの描く火村英生の共通点が面白かった。 神津恭介は東京大学医学部法医学教室に助教授として勤めている。 犯罪心理学にも造詣が深く、警察からの要請を受けて捜査協力をしている。 バディともいえる松下研三は探偵作家である。

Posted byブクログ