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甘粕大尉 の商品レビュー

3.7

10件のお客様レビュー

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2025/05/31

(「BOOK」データベースより) 関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは?人間甘粕の心情とは?ぼう...

(「BOOK」データベースより) 関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは?人間甘粕の心情とは?ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。名著・増補改訂。

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2024/05/04

大杉栄や伊藤野枝を殺し、中国大陸に渡って満洲国を建国し溥儀を傀儡の皇帝に仕立て、満映を作った骨の髄まで軍人で大日本帝国と天皇に身も魂も捧げたこの男には一切の共感も同情もない。大正末期から戦中の暗い時代の流れと大東亜共栄圏を夢見た者たちの野望と挫折をよく知ることができたという点で得...

大杉栄や伊藤野枝を殺し、中国大陸に渡って満洲国を建国し溥儀を傀儡の皇帝に仕立て、満映を作った骨の髄まで軍人で大日本帝国と天皇に身も魂も捧げたこの男には一切の共感も同情もない。大正末期から戦中の暗い時代の流れと大東亜共栄圏を夢見た者たちの野望と挫折をよく知ることができたという点で得るものがあった。

Posted byブクログ

2021/03/19

関東大震災のドサクサ時に、社会主義者であった大杉栄と連れの子供を含めた3人を絞殺したとされる甘粕正彦が、刑期を全う後、フランスから満州へ渡って戦中を過ごした経緯。 初出が昭和49年ということもあり、少々堅苦しくて読みづらいところもあるが、話をひっくり返したりすることもなく、必要...

関東大震災のドサクサ時に、社会主義者であった大杉栄と連れの子供を含めた3人を絞殺したとされる甘粕正彦が、刑期を全う後、フランスから満州へ渡って戦中を過ごした経緯。 初出が昭和49年ということもあり、少々堅苦しくて読みづらいところもあるが、話をひっくり返したりすることもなく、必要位以上に自分の意見を入れることもなく、淡々と経緯を述べている。ドキュメンタリーというよりは、論文であろう。 正直なところ、有名らしい甘粕事件についても知らなかったが、その後の甘粕の満州での活躍というか、暗躍の部分がメインであり、面白いところであろう。映画会社の理事長になってからのエピソードが面白い。 しかし、柳条湖、盧溝橋事件に裏で関わっている部分や、動乱、クーデターを引き起こした部分がもっと読みたかったな。「帝都物語」との共通項などを比べてみると面白いだろう。 「増補版」なる部分は、最初にチョロっと出てくる王希天斬殺事件のことを書いているらしいものの、結局ほとんど関係ないのではないかな。最後にあとがきが何度も出てくるが、言うほどの内容でもなかった。 歴史が苦手な人にも読みやすいし、意外にエンターテインメントとして読める1冊である。

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2019/01/08

人造国家 満州の影の支配者といわれた甘粕正彦についての大杉事件から自決するまでの話 物語というよりは当時同じ時代を生きた著者が甘粕正彦という人物を検証した内容 愛国君主を至上の目標にした典型的な日本人

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2016/12/12

大杉事件で有名な甘粕正彦の伝記。 彼が大杉事件について黙秘を貫き、不遇のフランス留学時代を経て、後半生は満州国建設に力を注ぐ姿が描かれている。 彼の悲運な人生もあることながら、この時代の背景について描かれているので、興味ある方にはお勧め。

Posted byブクログ

2014/11/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。 その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。 その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。 いまだ謎の多い大杉事件の真相とは? 人間甘粕の心情とは?ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。 名著・増補改訂。 [ 目次 ] 1 大杉栄殺害事件―大正十二年九月十六日(一九二三年) 2 軍法会議―大正十二年十~十二月(一九二三年) 3 獄中―大正十二年十二月~十五年十月(一九二三~二六年) 5 フランス時代―昭和二年八月~四年一月(一九二七~二九年) 6 満洲へ渡る―昭和四年七月(一九二九年) 7 満洲建国―昭和七年三月(一九三二年) 8 満映理事長となる―昭和十四年十一月(一九三九年) 9 敗戦―昭和二十年八月(一九四五年) [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

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2013/05/09

あくまで己が何を求められているかを常に考えていたのだろう。軍から求められる役割、満州の地で求められる役割、それぞれ様々な場所で応えてきた。だから人格がはっきりしない分恐ろしくも見えるし、生真面目にも見えるし、時に人間味のあるようにも見える。 近代が求めて完成させた、ひとつの人間類...

あくまで己が何を求められているかを常に考えていたのだろう。軍から求められる役割、満州の地で求められる役割、それぞれ様々な場所で応えてきた。だから人格がはっきりしない分恐ろしくも見えるし、生真面目にも見えるし、時に人間味のあるようにも見える。 近代が求めて完成させた、ひとつの人間類型がある。人格と役割を切り離して行動できるという点で。

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2010/08/26

 合理的思考を実践しながら、人情に厚い人間でもある甘粕大尉。大杉栄を殺害した人間として糾弾されつつ、満州では合理的かつ人間味ある甘粕大尉の魅力に魅せられた者も少なくない。こうした、人間甘粕を伝える本として秀逸であると思います。  が、甘粕の満州における工作活動がほとんど触れられて...

 合理的思考を実践しながら、人情に厚い人間でもある甘粕大尉。大杉栄を殺害した人間として糾弾されつつ、満州では合理的かつ人間味ある甘粕大尉の魅力に魅せられた者も少なくない。こうした、人間甘粕を伝える本として秀逸であると思います。  が、甘粕の満州における工作活動がほとんど触れられていなかったのはかなり残念。

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2010/04/18

もっとも帝国軍人らしく生きようとし、軍人でなくなってからも狂気にも似た気迫でそれを実践しようとした男、それが甘粕正彦と言える。 角田房子がこの本のタイトルを「甘粕正彦」でなく「甘粕大尉」とした理由もそこにあるのではないか?。 大杉栄殺害の真相はどうであれ、この男なら実行も身代...

もっとも帝国軍人らしく生きようとし、軍人でなくなってからも狂気にも似た気迫でそれを実践しようとした男、それが甘粕正彦と言える。 角田房子がこの本のタイトルを「甘粕正彦」でなく「甘粕大尉」とした理由もそこにあるのではないか?。 大杉栄殺害の真相はどうであれ、この男なら実行も身代わりでも何でもしただろう。 その男が夢をかけたのが満州であり、その崩壊とともに自らの命を絶ったのもむべなるかなという感じがした。 およそ今の日本の状況では考えられない精神世界に身を置いた男の人生として、興味深く且つ空恐ろしくも読める本です。

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2009/10/04

甘粕という人に関心があるというよりは、著者の評伝が好きなので手にとった一冊。私にとって甘粕といえば「大杉栄殺害事件の人」ですが、冒頭をその事件の描写から、そしてその事件に残る謎からはじめ、一人の人間を周囲の証言から照らし出していく手法はいつもながら読んでいて面白い。フランス時代の...

甘粕という人に関心があるというよりは、著者の評伝が好きなので手にとった一冊。私にとって甘粕といえば「大杉栄殺害事件の人」ですが、冒頭をその事件の描写から、そしてその事件に残る謎からはじめ、一人の人間を周囲の証言から照らし出していく手法はいつもながら読んでいて面白い。フランス時代の甘粕の驚くほどの弱さも意外。最後の甘粕の独白の辺りの感傷は評価しないが、本編は十分に面白く読んだ。但し筑摩書房での復刊に辺り加筆されたあとがきの辺り、大杉栄殺害事件と並んでとりあげたかったという王希天殺害事件へのくだりは蛇足という気がしてならない。あとがき執筆当時の著者の年齢からしてしょうがないとはいえ、本編の丹念な仕事ぶりからすると残念なほどに「いかなるものかは私は知らないが……(その名前を冠した財団が)いい加減な話で支援してくれるはずないと思われるではないか」などという杜撰さが散見される(名前だけで判断するのでは詐欺にあっても文句は言えない)。確かに日本人は過去を知らなさ過ぎる。けれど、このようなあとがきを読むと、私は著者のためにも残念に思う。というわけであとがきの分だけ★ひとつ減。

Posted byブクログ