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ニーチェ入門 の商品レビュー

4.1

68件のお客様レビュー

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2018/08/10

なんという本だろう。衝撃を受けた。今までニーチェと言えば「神は死んだ」といったフレーズだけでろくに理解も(今も理解はしていないが)しておらず素通りしていたがそれは大間違いだと気がついた。 ニーチェの指摘したヨーロッパの病理がまさかキリスト教という宗教から生まれていたことや、真理を...

なんという本だろう。衝撃を受けた。今までニーチェと言えば「神は死んだ」といったフレーズだけでろくに理解も(今も理解はしていないが)しておらず素通りしていたがそれは大間違いだと気がついた。 ニーチェの指摘したヨーロッパの病理がまさかキリスト教という宗教から生まれていたことや、真理を求めるといった普遍的に正しいと思われるような姿勢が逆に人間の弱さといった部分を、まさにルサンチマン的な態度であるということは衝撃を受けた。ルサンチマンやニヒリズムといった概念は薄く知っていたが、それが今現在の社会において特に色濃くなっているところにニーチェが指摘した病理の深さが図られる気がした。徹底したニヒリズムの先にある力への意思というものがなく、安易に何か絶対的なものや主導してくれるものに飛びつく様はトランプなどが人気になってしまう要因なんだと理解できた。しかしニーチェをこの本で学んだが、永遠回帰の部分と力への意思の部分は難解であり未だ咀嚼しきれていない。今度は道徳の系譜にチャレンジさしてみたいと思う。

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2018/06/26

ある企業の経営者が影響を受けた本との事で興味を持ちました。2001年宇宙の旅よく分からないままでこの歳になってしまいましたがこれでやっと分かりました。現在の混沌とした世界情勢を考えるうえでも役立ちます。

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2017/12/31

落合陽一が落合信彦に「ニーチェを読んでないヤツとは話ができねえな」と言われた、という話を聞き、ニーチェを読んでみようと思った。 が、いきなり「ツァラトゥストラ」なんかに手を出しても理解できないかも、と思い、この入門書を読むことにした。 一言で感想を書くならば、 「ニーチェすげ...

落合陽一が落合信彦に「ニーチェを読んでないヤツとは話ができねえな」と言われた、という話を聞き、ニーチェを読んでみようと思った。 が、いきなり「ツァラトゥストラ」なんかに手を出しても理解できないかも、と思い、この入門書を読むことにした。 一言で感想を書くならば、 「ニーチェすげぇ!」 といったところ。 著者の解釈が正しいのかどうかわからないが、自分がなんとなく考えていたことを言語化しているところがすごい。 ルサンチマン思想の批判や、絶対的理念の否定など、よくわかる。 そうだよね、と納得できるし、19世紀にこの思想を打ち出した感性が素晴らしすぎる。 理解できる人は少ないかもしれないが、みなニーチェを読むべきだな、と思った。 ということで、次は「ツァラトゥストラ」にチャレンジしようかな。

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2017/11/02

十牛図、ユングの錬金術にも通じて一味違う哲学。ラクダ、ライオン、子供。整体の世界でも言われている身体は何でも知っている、最後に残るのは身体だけ。今まで超人思想を誤解してました。いつの世の中を切り取っても同じような金太郎飴的な世界観が見える。一休宗純も似たような考えだったかなという...

十牛図、ユングの錬金術にも通じて一味違う哲学。ラクダ、ライオン、子供。整体の世界でも言われている身体は何でも知っている、最後に残るのは身体だけ。今まで超人思想を誤解してました。いつの世の中を切り取っても同じような金太郎飴的な世界観が見える。一休宗純も似たような考えだったかなという感じ。ルサンチマンとは努力しない弱者の言い訳、その克服にたどり着いた答えは身体。とは言え文明は身体を弱体化する方向に進みがちにも見えるし、身体の可能性を拡大しているようにも取れる。その振り幅が大きくなっているのかもしれない。超人と弱者を分けるのは永遠の小さな違い。プロ野球選手でもその小さな差で一流と二流に分かれるのだと、かつて野村克也氏の本でも読んだ次第です。

Posted byブクログ

2017/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ニーチェの解説書の中ではすごくわかりやすい内容だった。 抜粋×要点 という形式でまとめられていて、何ゆえにそのような解釈となるのか、その論理がわかりやすい。 しかし要点解説の中には「本当にそうか?」「いくら読んでもニーチェがそのように考えていたとは読み取れない」という個所もある。 なので、本書をとっかかりにして実際にニーチェの著作を読み込む、そして自分の頭で考え、咀嚼することが大切だと思います。

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2016/09/20

ニーチェ思想の精髄を分かりやすく伝えてくれる。 「力」強い、前向きな思想であることがよく分かった。

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2016/05/19

なんとなくわかる気がする なんでこんなことをいったのか? いう必要があったのか? そここそがわからない

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2023/01/05

不勉強すぎてよくわかりませんでしたが、ヨーロッパでキリスト教万歳時代に「神は死んだ」とか言い出すニーチェさんのヤバさはわかったよ!

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2015/11/18

善きものを求める人こそニーチェを。鍛錬なき、反省なき哲学はないのだ。 時代と歴史にまみれた自分という存在をニーチェは、鍛える。 木田元の反哲学もニーチェが転回点だったが本書は、哲学だけでなく、人間が生きる上で、転回をもたらす本である。 隣人愛(宗教)、真理(学問)の反人間性...

善きものを求める人こそニーチェを。鍛錬なき、反省なき哲学はないのだ。 時代と歴史にまみれた自分という存在をニーチェは、鍛える。 木田元の反哲学もニーチェが転回点だったが本書は、哲学だけでなく、人間が生きる上で、転回をもたらす本である。 隣人愛(宗教)、真理(学問)の反人間性を乗り越えるために。浅いニヒリズムでとどまらないために。

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2017/11/29

竹田青嗣がニーチェの哲学について解説している本です。 おもしろく読めましたが、著者の立場にニーチェ引きつけすぎているような印象があります。たとえばニーチェは、『反時代的考察』の中で文化批判をおこない、人類の文化の目標は「より高い人間の範例」を生み出すことにあると主張しています。...

竹田青嗣がニーチェの哲学について解説している本です。 おもしろく読めましたが、著者の立場にニーチェ引きつけすぎているような印象があります。たとえばニーチェは、『反時代的考察』の中で文化批判をおこない、人類の文化の目標は「より高い人間の範例」を生み出すことにあると主張しています。竹田はこのことに触れて、ニーチェの意図していたところは「人間のありかたをつねに「もっと高い、もっと人間的なもの」へと向かわせるための、いわば励まし合いの“制度”なのだ」と解説していますが、こうした解釈は、ニーチェのもっていた「毒」を微温的なものへと変えてしまっているのではないかという気がします。 そのほかでは、「永遠回帰」の思想に関して「生の一回性を利用して世界と生そのものへ復讐しようとするルサンチマンの欲望を“無効”にする」という解釈を示し、また「力への意志」を竹田欲望論の文脈に引きつけて解釈しています。とはいえ、竹田欲望論とニーチェの哲学がどのように切り結ぶのかを知ることができるという意味で、個人的にはおもしろく読むことができました。

Posted byブクログ