悪魔の霊酒(上) の商品レビュー
234年前の1776年1月24日にドイツで生まれた小説家・作曲家・画家・法律家・音楽評論家。 現在ではクライストなどと並ぶドイツロマン派を代表する幻想文学の傑物として世評高い人。 たとえばラヴクラフトを知るきっかけは紀田順一郎だったのか、翻訳者の平井呈一だったのか、それとも荒...
234年前の1776年1月24日にドイツで生まれた小説家・作曲家・画家・法律家・音楽評論家。 現在ではクライストなどと並ぶドイツロマン派を代表する幻想文学の傑物として世評高い人。 たとえばラヴクラフトを知るきっかけは紀田順一郎だったのか、翻訳者の平井呈一だったのか、それとも荒俣宏だったのか、まさか江戸川乱歩では、それが今となっては定かではないのですが、ことホフマンに関しては明確にはっきりとしているのです。 それは逢坂剛なのですが、彼がエッセイや書評で語る独逸浪漫派への愛やこだわりを聞いていて、どうしても無視できなくなってしまい、私も創土社のホフマン全集・全10巻、いえ、正確には9巻を手に入れてしまって、最終巻の10巻『評論・書簡・日記・評伝』を待ち焦がれている身です。 ちなみにこの全集の中で本書は『悪魔の霊液』というタイトルですが、翻訳者は同じ人で深田甫です。9巻は、いま営為翻訳中ということでお待ちしています。 さて本書は、修道士のメダルデゥスが禁断の悪魔が聖アントニウスの誘惑に使ったという霊酒を飲んでしまった
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作者のE.T.A.ホフマンは「くるみ割り人形」を書いた人 背徳の焼けつくような愉しみと、報いから逃げに逃げる犯罪小説でもある。 デスノート?ロス疑惑の(故)三浦被告?を髣髴させる。
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悪魔の霊酒を口にした主人公が数々の奇怪な出来事に巻き込まれる、幻想・怪奇小説。文体も雰囲気が出ており、より話を盛り上げる。主人公にまつわる先祖からの数奇な運命というクライマックスは意外。ヒロインと道化役の人物造形が素敵。
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十七年の年月をかけて刊行された創土社版「ホフマン全集」、その最終配本「悪魔の霊液」の文庫化!ホフマン作品の通奏底音とも言えるドットペルゲンガー幻想、ひとつの現実がガラリと意味を変えてしまう「読み替え」、天上の美、狂気といったモティーフがこれでもかこれでもかと繰り広げられる。 創土...
十七年の年月をかけて刊行された創土社版「ホフマン全集」、その最終配本「悪魔の霊液」の文庫化!ホフマン作品の通奏底音とも言えるドットペルゲンガー幻想、ひとつの現実がガラリと意味を変えてしまう「読み替え」、天上の美、狂気といったモティーフがこれでもかこれでもかと繰り広げられる。 創土社版で個人全訳に取り組んだ深田甫の訳文も自然で読みやすい。どうせなら、ちくまで全集を再刊してほしい。深田訳で「くるみ割り人形とねずみの王様」を読めば、レベルの高さを納得するはず。
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