新書365冊 の商品レビュー
ハードスケジュールな…
ハードスケジュールながら一日5冊読む読書家、宮崎哲弥氏の厳選著書。1冊で365冊は大げさだが、彼がこれまでに読んできた多くの書物を彼独自に見解したコラム総集編といったところです。本人もよく口にしますが、彼は仏教徒でやや宗教的語法が多く難しいです。非常に勉強になる書物である。
文庫OFF
新書読みとして有名な…
新書読みとして有名な著者が、ジャンルごとにベスト新書、ベター新書、ワースト新書を紹介している本です。膨大な新書の森に迷ってしまったときに、案内となる一冊。
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新書は公共圏への安い「入場券」だったのが、94年のちくま新書の登場が転機となり、「人」に焦点をあてた「入門書」を出し、学問のある「体系」を教えるというそれまでの新書のあり方を変えた。その後質が低下し「入門書」にも達しない「門前書」が増えたが、その背景として「教養」と「啓蒙」の機能...
新書は公共圏への安い「入場券」だったのが、94年のちくま新書の登場が転機となり、「人」に焦点をあてた「入門書」を出し、学問のある「体系」を教えるというそれまでの新書のあり方を変えた。その後質が低下し「入門書」にも達しない「門前書」が増えたが、その背景として「教養」と「啓蒙」の機能と概念の変化を指摘している。 確かに新書は乱立・量産状態でライターによる口述筆記や対談本等のやっつけ仕事的なものや、マニュアル本や自己啓発本のような「軽い」ものも増えてはいるが、手軽でタイムリーに情報収集可能なメディアという側面もあり、ある種の「鮮度」も求められているようにも思える。よって、選書のスキルが重要になってくるわけだが、それは読み手のニーズやレベルにも依存するのだろう。とはいえ、まずは読まない事には始まらないので、あれこれ乱読しながら模索していくしかないのかと。
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政治・経済・社会・哲学・宗教から自然科学にいたるまで、あらゆるジャンルにわたって毎月次々に刊行されている新書を読みつくし、読むべき優れた内容のものをえらんでレビューをくわえている本です。 もちろん読書ガイドとしても利用することができますが、新書を通して現代の出版界や教養のありか...
政治・経済・社会・哲学・宗教から自然科学にいたるまで、あらゆるジャンルにわたって毎月次々に刊行されている新書を読みつくし、読むべき優れた内容のものをえらんでレビューをくわえている本です。 もちろん読書ガイドとしても利用することができますが、新書を通して現代の出版界や教養のありかたについて知ることができるという意味でも、興味深く読むことができる内容だと思います。
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【ノート】 ・佐藤優の「読書の技法」を、読書法のみならず参考図書リストとしても重宝しているけど、いかんせん数が少ない。そんなわけで、本書を読んでみた。 ・一言短評プラスアルファという程度の分量で、読むべき新書本がジャンル毎に紹介されている。365冊もあり、ジャンルも多岐にわたっ...
【ノート】 ・佐藤優の「読書の技法」を、読書法のみならず参考図書リストとしても重宝しているけど、いかんせん数が少ない。そんなわけで、本書を読んでみた。 ・一言短評プラスアルファという程度の分量で、読むべき新書本がジャンル毎に紹介されている。365冊もあり、ジャンルも多岐にわたっているのから、自分が興味を持ち、読みたいと思う本が見つかる可能性は高いと思う。短評についても、概ね「いい感じ」で紹介されているという印象を持った。「いい感じ」とは、イデオロギーや自己顕示欲にまみれたフィルターがかかっていないということだ。ただし「概ね」だけど。巻末ではワースト本も紹介されており、かなりスバリと切り込んでいる。自分的にはそれなりに参考になった「人はなぜ逃げおくれるのか」が「無益有害」としてワースト本にリストアップされていた。 ・本書で取り上げられている本は、ハッキリ言って読んでないものだらけ。自分の「読みたい本」リストには800冊以上の本が登録されているのだけど、それでも、本書の中で取り上げられている本とほとんど重複していない。 ・この本の帯は「朝日新書創刊!」」となっており、時代を感じさせる(2006年)。この頃から新書ブームだったらしいのだが、どうやら冷めることもなく今も続いているような感じだ。ちなみに、成毛眞の「本は10冊同時に読め!」が2008年、小飼弾の「新書がベスト」が2010年。なお、この本の最後は、著者による以下のような言葉でくくられている。「新書というのは、世界にも稀な大衆啓蒙メディアで、こんなに気軽に、広範な知識に触れられる日本人は幸せだと思います(P360)」
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「新書も大体目ぼしいヤツは読んじゃったな」とか思ってた自分を恥じる。一般人が知らずに避けがちな哲学・社会学・宗教の良書の書評は難解ながらも新しく、示唆に富む。特に宗教に対する今までの自分の認識は『偶然を信じられない運命論者たち』程度だったが、本書評を読むだけでいかに浅薄であったか...
「新書も大体目ぼしいヤツは読んじゃったな」とか思ってた自分を恥じる。一般人が知らずに避けがちな哲学・社会学・宗教の良書の書評は難解ながらも新しく、示唆に富む。特に宗教に対する今までの自分の認識は『偶然を信じられない運命論者たち』程度だったが、本書評を読むだけでいかに浅薄であったか思い知らされた。玄人向けの内容だが、フツーの新書に飽きてきた人は是非本書で新たな分野の体験を。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ここまで読み込めるというのにまず尊敬。 中にはいくつか読んでいるものもあったけれども いまいち覚えていないものですね。 まだまだ修行あるのみですわ。 で、面白いのは良いと挙げた本では…なくて 悪いと挙げた本です!! これはレビューが強烈。 1行で済むものもあって これは破壊力がでかすぎますって(笑) よいブックガイドでした。
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宮崎哲弥が片っ端から最近出た新書を読破していくという企画なのだろう。テレビを見ないのでこの人がどんな人なのかほとんど知らなかったりする。「いやあ知識っていいですねえ」というレベルはとうに超えているとは思うが、だからといって何で「全方位的に」新書を読み漁る必要があるのか不明だ。ただ...
宮崎哲弥が片っ端から最近出た新書を読破していくという企画なのだろう。テレビを見ないのでこの人がどんな人なのかほとんど知らなかったりする。「いやあ知識っていいですねえ」というレベルはとうに超えているとは思うが、だからといって何で「全方位的に」新書を読み漁る必要があるのか不明だ。ただ最近の新書の傾向として長く読み継がれるべき名著(そういう言い方はしてないが)がなくなってきたという記述には興味を惹かれた。
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手に入れたのは結構前で、これまでも部分的に読んだり、中から気になる本をピックアップして購入したり、みたいなブックガイドとして重宝している作品。今回、分野としてはどのあたりに興味が大きいか、逆にどのあたりは弱いか、ってのを確認する意味もあって通読。結果、思った通りに弱点だらけだった...
手に入れたのは結構前で、これまでも部分的に読んだり、中から気になる本をピックアップして購入したり、みたいなブックガイドとして重宝している作品。今回、分野としてはどのあたりに興味が大きいか、逆にどのあたりは弱いか、ってのを確認する意味もあって通読。結果、思った通りに弱点だらけだったけど、中でもどんなジャンルを補強したらいいのかは多少見えた気がする。前篇を読んでみたいと思える作品も多く、逐次手に取っていきたいと思います。
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同年代でで唯一リスペクトしつつ共感できる作者。主義主張や言動には各所異論あれど、世界に対しての「熱」のあり方に同胞を勝手に感じてしまうのだ。博覧強記とはこういうことを言うのだろう。ややスノビッシュに感ずる言葉使いの多様も平易な表現では現しきれないところから発せられていると信じ、赦...
同年代でで唯一リスペクトしつつ共感できる作者。主義主張や言動には各所異論あれど、世界に対しての「熱」のあり方に同胞を勝手に感じてしまうのだ。博覧強記とはこういうことを言うのだろう。ややスノビッシュに感ずる言葉使いの多様も平易な表現では現しきれないところから発せられていると信じ、赦せる。
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