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真相 の商品レビュー

3.7

179件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    77

  3. 3つ

    64

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

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2019/05/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

収録作品 真相/18番ホール/不眠/花輪の海/他人の家 ***** 今回の『真相』は警察小説、ではない。 重いお話が多いのだけれど、後味が悪くないところがお気に入り。 全ての物語にドラマがあり、更なる謎や登場人物の思惑が浮き彫りになっていく様に引きずり込まれていく。 『真相』で先ずじんわりと涙し、『18番ホール』、『不眠』でハラハラドキドキし、『花輪の海』でひんやり、じんわりし、『他人の家』でまた息を呑む。 『花輪の海』は前半、読んでいて痛々しい描写があったものの、ラストまで読み、収録作品の中で一番好きになった。 青空を駆けるメール…ここが好き。 横山さんの作品は全てのお話に”救い”があるわけではなく、”光”に到達しないままに物語が終わることもある。 でも、読後感は悪くない。 物語が進むにつれて力が入り、終わるとようやく緩む感じがする。 ちょっぴり間は空けたいけれど、また近い内に読みたい作家さん。

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2019/02/10

短編だが内容はどれも濃密。救われない内容の中にほんの一滴の希望が灯るようなエピソード。ストーリーもさることながら先をからが気になる展開の上手さ、表現力に感嘆する。 自分ではどうにもならない不遇にも正しい行いで道を開く人生の生き方を迂遠に諭す作者の想いを感じる。

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2018/10/09

5編から成る短編集。事件の謎解き的なミステリーではなく事件に関わった人達の心の機微。どれも短くサッと読めるが読み応えがあった。夏合宿での深夜の稽古…記憶の片隅から蘇ったわ。

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2018/07/23

ある意味、身勝手な主人公たち(運命に翻弄されるも含む)を中心に展開される短編集です。 そんな各主人公の気持ちに感情移入できるかどうかで、この作品の評価は大きく変わってくると思います。 5作品の中で、「花輪の海」のみが共感できました。 意外だったのは、短編集として、陰の季節、...

ある意味、身勝手な主人公たち(運命に翻弄されるも含む)を中心に展開される短編集です。 そんな各主人公の気持ちに感情移入できるかどうかで、この作品の評価は大きく変わってくると思います。 5作品の中で、「花輪の海」のみが共感できました。 意外だったのは、短編集として、陰の季節、動機、顔、深追い、第3の時効の次の作品だった点。 以前に書かれた5作品はかなりの力作なのに・・

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2018/07/03

横山秀夫さんは期待を裏切らないですね。人間が追い込まれて壊れていく姿が、まざまざと描かれていて怖かった。

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2018/05/13

 被害者家族や目撃者など、犯罪の周囲を中心に描いた連作短編。『真相』は最初こそ同情していたが、だんだんとその語り口がおかしくなる様に、疑問が湧いて来る。息子を信じすぎるその親の気持ちに、うすら寒い気持ちさえ覚えた。しかし親とはそういうものなのかもしれない。

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2018/02/12

18番ホールが人間の弱さ醜さが出ていて良かった。犯罪を犯したものが、のうのうと生きているのではなく、罪の意識を絶えず持ちながら、そして最終的には墓穴を掘る。世の中、そういう風にできていてほしい

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2017/11/19

表題作でもある『真相』は横山作品中もっとも好きな作のひとつ。事件(物語)の隠れていた事実の炙り出されていく風な巧い展開に感心。『他人の家』は作中の登場人物夫婦にもたらされる奇縁のその扱いを人情譚へと結んでみせるが、自分ならこのすぐれた着想(アイデア)の方向というか物語の着地あるい...

表題作でもある『真相』は横山作品中もっとも好きな作のひとつ。事件(物語)の隠れていた事実の炙り出されていく風な巧い展開に感心。『他人の家』は作中の登場人物夫婦にもたらされる奇縁のその扱いを人情譚へと結んでみせるが、自分ならこのすぐれた着想(アイデア)の方向というか物語の着地あるいは装いを「奇妙な味」に向ける。

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2017/11/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2017年50冊目。 大好きな横山秀夫作品。今回は警察ものではない短編集。 月並みな言い方だけど、1つ1つが濃厚で面白い。いやーな迫り方で、こっちまで胃がキリキリしてくる感じ。 「真相」と「18番ホール」が特に好き。

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2020/12/17

短編5編からなるミステリー小説。 どれも面白かった。 読みやすい文章な上に、主人公の内面の葛藤や暗さが巧みに描かれていて、誰しも持っている心の弱さや偏窟な人間性に心が惹かれる。物語一つ一つの「真相」が気になって進む手が止まらず、終始ハラハラドキドキした。特に「18番ホール」が印象...

短編5編からなるミステリー小説。 どれも面白かった。 読みやすい文章な上に、主人公の内面の葛藤や暗さが巧みに描かれていて、誰しも持っている心の弱さや偏窟な人間性に心が惹かれる。物語一つ一つの「真相」が気になって進む手が止まらず、終始ハラハラドキドキした。特に「18番ホール」が印象的で、「世にも奇妙な物語」を思い出させられた。

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