真相 の商品レビュー
タイトル通り、隠された真相のある事件というテーマの短編集。でも隠された真相というのは長編向きのテーマな気がする。短編ではそれほど複雑なプロットにできないので、真相がどうしても透けて見えるようなものが多い。
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普通に生活していても、実は…。という事は多い。それが事件絡みだとその内容もさらに重かったり暗かったりするのだろう。 どの短編の真相も暗く重かった。 「18番ホール」の焦燥感や最後のオチ?はさすが横山秀夫さん。最後までハラハラした。
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時を経て明らかになる真相には幾重の自由があって誤解を招き、根底にはあるいっときの誰かの悪意が潜んでいる。 そんな話を寄せ集めた作品だと感じた。 じわじわと、結末を予感をさせる場面が少しずつ紐解かれて判明した時には疑問がクリアになる気がします。 モヤモヤが残らず私には向いている。
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第三の時効が面白かっただけに本作は少し期待外れだった。 文章は変わらず力強く硬派でありしかも読みやすい。だが、オチが途中で読めてしまうものが三篇ほどあり、真相のタイトルでそれはいかんでしょ、と。なんなら表題である真相が一番オチが読みやすい。次は同作者の警察ものを読もうと思う。
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表題作のほか、「18番ホール」「不眠」「花輪の海」「他人の家」を収録。 「18番ホール」の、追い詰められて当選のためになりふり構わなくなる樫村の感情が強烈でした。 「真相」の父親はずっと子どもの上辺だけしか見てこなかったんだろうな。
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再読。今まで読んできた短編集の中でもトップ3には入る内容。全ての作品が面白い。 また全てがハッピーエンドで終わらないのが自分には合ってた。 そしてあとがきにもある、「…事件が終わった後にこそ、人の胸を焦がす真の事件が頭を擡げる」というフレーズにも色々考えさせられた。
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この短編集はどの話も後味悪いが、次の展開が非常に気になり、一気読みしてしまう話ばかりだった。どの話も甲乙つけがたく面白い。
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5つの短編集。 息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」他。 家族であっても、見せている顔とは別の一面があり、自分はどうだろうと考えてしまった。
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一つ一つのストーリーが濃い。じっくり丁寧に作られた料理を味わうがごとき楽しさ。救いのない話もあるが、リストラされた男性の話は最後に希望が感じられてよかった。作者はリストラされた経験があるのだろうか?経験者でないと分からない苦悩をしっかり表現していて、もし経験がないとしたらすごい想...
一つ一つのストーリーが濃い。じっくり丁寧に作られた料理を味わうがごとき楽しさ。救いのない話もあるが、リストラされた男性の話は最後に希望が感じられてよかった。作者はリストラされた経験があるのだろうか?経験者でないと分からない苦悩をしっかり表現していて、もし経験がないとしたらすごい想像力だと思う。
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