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猫とともに去りぬ の商品レビュー

3.9

70件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

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2026/01/30

宇宙人も出てきたり、星新一的なものも感じる。 当時の人たちにとっては、変わっていて面白い作品だったのだろうな、と推測する。 私は、それほど好きではない。 「猫とともに去りぬ」 自由になる。 名前を捨てる。 今までとちがった生き方をする。 猫に象徴されたしなやかな生き方が描かれて...

宇宙人も出てきたり、星新一的なものも感じる。 当時の人たちにとっては、変わっていて面白い作品だったのだろうな、と推測する。 私は、それほど好きではない。 「猫とともに去りぬ」 自由になる。 名前を捨てる。 今までとちがった生き方をする。 猫に象徴されたしなやかな生き方が描かれていて楽しかった。 それでも、集会がある。デモがある。 結果はどうあれ、猫には猫の社会もある。 猫になって少し何かを緩めて、人間に戻ってきた主人公のこれからの生活の気配がただようような読後感だった。 「社長と会計係 あるいは 自動車とバイオリンと路面電車」 コミカルで、なんとなく童話のような感覚で読めた。 「チヴィタヴェッキアの郵便配達人」 一番偉大なチャンピオンほど、誰よりも謙虚。 それ、かっこいいよなあ。 「ヴェネツィアを救え あるいは 魚になるのがいちばんだ」 ほのぼのとしているというか。 平和だというか。 危機が迫っていたはずなのに、平和だというか。 そんな感じの話だった。 「恋するバイカー」 人の好みはその人だけのもの。やね。 「ピアノ・ビルと消えたかかし」 読み始めに感じる違和感が、読み終わるころには消えているのが不思議。 物語に感覚がなじむのか、慣れるのか。 ピアノ・ビルの存在を受け入れている自分が不思議。 「ガリバルディ橋の釣り人」 残念ながら、手に入らないという運命です。 「箱入りの世界」 もう家とか建てる必要はないんじゃない? 成長は一定サイズで止まるのかが疑問。 「ヴィーナスグリーンの瞳のミス・スペースユニバース」 シンデレラやね。 「お喋り人形」 人からの刷り込みではなく、本当にやりたいことが見つかるといいねぇ。 「ヴェネツィアの謎 あるいは ハトがオレンジジュースを嫌いなわけ」 誰の裏切りでもなかったのね。 「マンブレッティ社長ご自慢の庭」 この社長の我儘っぷりはなかなかのものやね。 逆に天晴。 植物をいじめてはいけません。 植物の逆襲が痛快。 「カルちゃん、カルロ、カルちゃん あるいは 赤ん坊の悪い癖を矯正するには・・・・」 非凡な才能は理解されず怖れられ排除される。 「ピサの斜塔をめぐるおかしな出来事」 すり替えるだろうな、と気づいたよ。 「ベファーナ論」 面白かった。 微笑ましいというか。 子どもたちは自分で選んでいるつもりで、選ばされている。 そうやね。そういう面も大いにあるよね。 「三人の女神が紡ぐのは、誰の糸?」 日本人と死生観が違うと感じた。

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2025/07/21

うーんシュール。解説を読むと、意図して社会の常識や陳腐化したルール、それらを押し付ける横暴を笑いのめす事を意図して居るのかと思わせられる。その意味で、星新一氏の作風に近いなと思える。 表題作の他、ピアノ・ビルと消えたかかし、箱入りの世界、がお気に入り。

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2025/05/03

粒ぞろいの16篇。どれもシュールなんだけど、なぜかシュールには感じられない。あまりのテンポのよさに吞み込まれ、不思議だと感じている暇がない。 「箱入りの世界」と「ヴェネツィアを救え」は、カスケード反応風な展開がおもしろい。配達があまりに速過ぎる「チヴィタヴェッキアの郵便配達員」も...

粒ぞろいの16篇。どれもシュールなんだけど、なぜかシュールには感じられない。あまりのテンポのよさに吞み込まれ、不思議だと感じている暇がない。 「箱入りの世界」と「ヴェネツィアを救え」は、カスケード反応風な展開がおもしろい。配達があまりに速過ぎる「チヴィタヴェッキアの郵便配達員」もいい。「ヴェネツィアを救え」の冒頭には、東京大学のワレハシルゾウ教授(!?)も登場する。 ロダーリ版シンデレラも、ロダーリ流マカロニ・ウエスタンも、ロダーリ風味の「鏡よ鏡」もある。クスッと笑える。どれも毒のないのがいい。

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2024/08/18
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 猫好きの友人に勧められたのと、タイトルがとても良かったので、読んでみようと思いました。 私は、光文社の古典新訳文庫で読んだのですが、本書は16作品収録されている短編集です。  不思議で奇想天外なファンタジー集だなという読後感です。 表題の「猫とともに去りぬ」は大好きになりましたし、「ガリバルディ橋の釣り人」が私はお気に入りです。  著者のロダーリは、イタリア人の児童文学作家・詩人・ジャーナリストで、教育者でもあります。 第二次世界大戦の終戦を25歳で経験されているのですが、人類愛や反差別、自由を表現した作品を書いた人で、 同じ1920年生まれに、アイザック・アシモフ、ボリス・ヴィアン、レイ・ブラッドベリがいます。 本書でも、ファンタジーの中に空想科学的な展開が書かれているところも多く、彼らの影響もあるのだろうかと私は思いました。  本書の作風からの印象ですが、ロダーリはたぶん変身願望が強い人だったのかなあと思ったりもしました。 それと、モノを愛する人ですね。  色んな作品で、人間が変身するシーンもあるし、機械を人間に見立てることもあるからです。 その発想が、奇想天外で突拍子もなく、また空想科学的でもあったりしました。 最後に、 児童文学寄りだと思って読み始めると、結構ひねったハナシも収録されているので、大人もきっと楽しめます。 余談ですが、ちょくちょくアメリカンをディスるところ、いかにもイタリアンらしくて私は好きです(笑)

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2024/01/09

 児童文学のような文体であり、非現実的なストーリーはまさに童話でありファンタジーである。ただその中にはさまざまな社会批判や人生の矛盾が描かれているのが面白い。  濃厚なアイロニーを通して描かれる短編小説集だ。ファンタジーのフレームに入っているので平気でリアルを超えることができる。...

 児童文学のような文体であり、非現実的なストーリーはまさに童話でありファンタジーである。ただその中にはさまざまな社会批判や人生の矛盾が描かれているのが面白い。  濃厚なアイロニーを通して描かれる短編小説集だ。ファンタジーのフレームに入っているので平気でリアルを超えることができる。たとえば猫になったり、魚になったり、神々や宇宙人と交流することも可能なのだ。  ただ、そういう不思議な世界を描いているように見えて、実は現実社会が抱えている様々な問題を描いているといえる。社会の描き方は微細さを追求するだけではなく、虚構を使ってその本質を照射する方法もあるということを再認識した。

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2023/07/21

イタリアの児童文学作家ロダーリのファンタジー短編集です 子どものような自由な発想力に溢れ、アイロニーとユーモアに満ちたファンタジーの数々は時に風刺が効いていて、ふと考えさせられる結末が用意されていました はい、というわけで古典を読んで分かった振りする選手権関東大会ベスト4のひ...

イタリアの児童文学作家ロダーリのファンタジー短編集です 子どものような自由な発想力に溢れ、アイロニーとユーモアに満ちたファンタジーの数々は時に風刺が効いていて、ふと考えさせられる結末が用意されていました はい、というわけで古典を読んで分かった振りする選手権関東大会ベスト4のひまわりめろんです どうもどうも だいたいアイロニーってなによ!裏表紙とか訳者あとがきとかに書いてあったから雰囲気で使ってみたけども! ぜんぜん意味わからんわ! あれか?アイロン使うの上手い人のことか?いやそれはアイロニストか(そっちも初耳!) ちーともわからんかった 子どものこころを失くしてしまったんやなー (子どものこころを完全に失くした人はたぶんアイロニストとか言わない) ※アイロニーとは… 1 皮肉。あてこすり。 2 反語。逆説。 3 修辞学で、反語法。 4 ソクラテスの問答法。無知を装いながら、知者を自認する相手と問答を重ね、かえって相手が無知であることをあらわにし、その知識が見せかけのものでしかなかったことを悟らせる。 Σ(゚Д゚) ソクラテスの生まれ変わりじゃないのバレた!(分かっとるわ!)

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2022/03/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ファンタジー短編集。表題作は、飼い猫として暮らせる道があることを羨むべきか、猫でなければ家に居場所もないことを嘆くべきか、どうにも悩ましい。非現実をさも当然のようにすらすら描かれ、頭の柔軟性が試された。とっぴな空想の中に現実社会への皮肉も読み取れ、執筆された当時のイタリア社会が気になるところ。もはや児童文学の枠を越えていると思うが、どの話もロダーリのユーモアに溢れ、最後まで楽しく読めた。

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2022/01/08

ファンタジー系小説が好きな人には楽しめる作品なのだと思う。ちょっぴり風刺も効いていていやらしくない感じが好感を持って読むことができる作品。 個人的にあまり風刺小説やファンタジー小説は好きではないので星3つだけれど、これは好みの問題。光文社古典新訳文庫で同じ訳者の関口さんが訳されて...

ファンタジー系小説が好きな人には楽しめる作品なのだと思う。ちょっぴり風刺も効いていていやらしくない感じが好感を持って読むことができる作品。 個人的にあまり風刺小説やファンタジー小説は好きではないので星3つだけれど、これは好みの問題。光文社古典新訳文庫で同じ訳者の関口さんが訳されている作品もあるので、もう一冊読んでみようと思う。

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2021/12/26

なんだか不思議な世界に誘われる短編集。 家族共々魚になってベネチアの運河を泳ぎ回ったり、ヤマハのバイクと結婚したり。。 一見キテレツな短編だが、皮肉や風刺がきいていて、イタリアってこんな土壌もあるんだと。 ロダーリは、イタリアでは教科書にも載っているぐらい有名な作家。

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2020/12/08

イタリアのファンタジー作家ロダーリの短編集。表題作「猫とともに去りぬ」はかつて人間だった猫たちの話。巻末の解説によると、もしおじいさんが猫になったら、という仮定を子供たちに提示して子供たちにやりとりさせて生まれた話だという。ラストも子供たちの意向を反映させている。子供向けの童話の...

イタリアのファンタジー作家ロダーリの短編集。表題作「猫とともに去りぬ」はかつて人間だった猫たちの話。巻末の解説によると、もしおじいさんが猫になったら、という仮定を子供たちに提示して子供たちにやりとりさせて生まれた話だという。ラストも子供たちの意向を反映させている。子供向けの童話のような優しさと大人向けの風刺小説のような味わいを併せ持つ。とはいえ裏面に書かれているような社会への痛烈なアイロニーは全く感じられない。

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