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リア王 の商品レビュー

3.9

28件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2017/11/16

そもそもシェイクスピアはよく知らない。 でもなんかきっとすごいんだろうと思って読んでみたのだけれど。。。。 これ面白いんですか? それともこれだけがつまらなくて、他のはもっと面白いのかな? それともこれも面白いと感じるべきなんだろうか? 面白いと思えない僕がダメなのかな? ひた...

そもそもシェイクスピアはよく知らない。 でもなんかきっとすごいんだろうと思って読んでみたのだけれど。。。。 これ面白いんですか? それともこれだけがつまらなくて、他のはもっと面白いのかな? それともこれも面白いと感じるべきなんだろうか? 面白いと思えない僕がダメなのかな? ひたすらに陰鬱で大仰な台詞回しが続く物語は、どう考えても老害ジジイの自業自得としか思えなかったし、コーディリアの優しさがちっとも物語に生かされてないじゃん! うーん。

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2016/02/13

福田さんも安西さんも実際に演劇にするために訳されているので、なんかいい。劇にすることを前提にしていない脚本はなんだかリズムがつかめない。 シェイクスピアさんの全集を買おうかと思ったけど、買うならちょっと古いかもしれないけど福田恆存さんのになるかなぁ〜? でも、まずはハムレット、オ...

福田さんも安西さんも実際に演劇にするために訳されているので、なんかいい。劇にすることを前提にしていない脚本はなんだかリズムがつかめない。 シェイクスピアさんの全集を買おうかと思ったけど、買うならちょっと古いかもしれないけど福田恆存さんのになるかなぁ〜? でも、まずはハムレット、オセロー、マクベス、リア王を福田さんの訳で読もうかな。あと、あらし。その他はぼちぼち読んでいこうかな。 安西さんの訳は読みやすい。実際の台詞にもとづいているからのようだ。そうそう、シェイクスピアさんの年譜や作品史を読んで、バカダミアンさんの重松さんを思い出した。まさに、博多のシェイクスピア! Mahalo

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2015/09/29

四大悲劇の一つ。純真な心を持つが故に悪辣な競争者に敗れる者、打算に生きるが故に人を裏切り続けなければならなくなった者、どちらも非業の死を迎える。 エンターテイメントとしての勧善懲悪物語ではなく、世の不条理、理不尽、無慈悲さを説く。 正直ストーリー自体は特に変わったものでもない。...

四大悲劇の一つ。純真な心を持つが故に悪辣な競争者に敗れる者、打算に生きるが故に人を裏切り続けなければならなくなった者、どちらも非業の死を迎える。 エンターテイメントとしての勧善懲悪物語ではなく、世の不条理、理不尽、無慈悲さを説く。 正直ストーリー自体は特に変わったものでもない。やはり「舞台劇の脚本」である以上、舞台を観ないと真価はわからないような気がする。 巻末のシェイクスピア解説は興味深かった。

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2015/09/01
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人に人の心が読めるなんて、そんなお話。 娘の愛情をテストしたリア王。ことばに騙され読み間違える。忠臣を追いやり、荒野をさまよう。家臣は野心に満ちた子の計略に嵌り、二心のない上の子を遠ざける。愛を手段に、この世の富と肩書を求める姉妹。結局、心優しいコーデリアも、自分の間違いに気付いた老王も、死ぬ。悲劇。 ハッピーエンドに直した版があるという。それはそれでいい気持ちになれるかもしれないが、悲劇を観る意味がある。悲しい、悔しい、ひどい、そんな激情に身を委ね、心を揺さぶらせる。その中から見えてくるものがあるはずだ。お涙ちょうだいの安易なものにとどまらず、観客を突き放して、呆然とさせて、ひっかかったまま、いつまでもどこかに残り続ける、そんな悲劇。それは、フィクションの力。 人の心を読もうとしても読めない。疑い始めたら戻れない。かといって、道化を演じても自分は欺けない。『リア王』が語る人間は、決して過去のものではなく、現代だけのものでもない。きっとこの作品は未来にも生き続ける。

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2015/06/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人生は不条理まみれ。 そして、予測外の事態まみれ。 ふとした「相手をうかがい知る行為」を 行ったがゆえに起きてしまった悲劇… 確かにその行動は極端で やりすぎだったことでしょう。 でも人は、たがが外れてしまえば その楽に手に入る欲に 安易に飛びついてくるのです。 安易にね。 最後が悲劇のきわみです。 一番の良心すら 消えてしまう、その場面が。

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2014/11/03

『老いた王・リアは引退を宣言し、三人の愛娘に王座を明け渡そうとしていた。しかし、その結果は彼の心を打ち砕く。失意の果てに、老王は嵐の荒野をさまよう。一方、リアの臣下の次男・エドマンドは権力を求めてある画策を練る。策略と裏切りが交錯し、そして悲劇が訪れる……』  戯曲なので、地の...

『老いた王・リアは引退を宣言し、三人の愛娘に王座を明け渡そうとしていた。しかし、その結果は彼の心を打ち砕く。失意の果てに、老王は嵐の荒野をさまよう。一方、リアの臣下の次男・エドマンドは権力を求めてある画策を練る。策略と裏切りが交錯し、そして悲劇が訪れる……』  戯曲なので、地の文は一切なく、会話だけで進みます。堂々と謳い上げられた台詞のインパクトが凄まじいです。会話の節々に悪意と野心がにじみ出ていて、その毒を噛みしめるほどに物語にのめり込んでいくのを感じました。  グロスター伯がもう哀れすぎて……泣くかと思った。

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2013/05/26
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理性あるが故の悲しみというか狂気は時代や環境が違っても変わらないものだなぁと自分と環境を省みてなんとも暗い心持ちになってしまった(..;)嵐の中の独白や地獄の裁判のシーンはきっと原語で読んだらもっと凄いんだろうな。

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2012/12/24

リア王が世界を呪う場面がすごいなぁ。全体的に、張りつめて、積み上げて、一気に崩れる。 非常に現代語で読みやすい、わかりやすい。それだけに何でリア王こんな老害なん?とか、二人の王女はケチくさい。とか、わかりやすく感想が出てくる。エドガーとグロスター親子のエピソードが泣きそうになる。...

リア王が世界を呪う場面がすごいなぁ。全体的に、張りつめて、積み上げて、一気に崩れる。 非常に現代語で読みやすい、わかりやすい。それだけに何でリア王こんな老害なん?とか、二人の王女はケチくさい。とか、わかりやすく感想が出てくる。エドガーとグロスター親子のエピソードが泣きそうになる。 舞台とかでも見てみたいなぁ。

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2012/09/24

p.173「なんだ、気違いか、お前?目なぞなくとも、世間は見える。耳で見ろ。あそこにいる、あの裁判官め、あのコソ泥を叱りつけておるのが見えようが。いいか、よく聞けよ。あっちとこっちと取っ換えてみろ。どっちが裁判官でどっちが泥棒か、誰に分る?百姓の犬が乞食に吠えかかるのを、お前、見...

p.173「なんだ、気違いか、お前?目なぞなくとも、世間は見える。耳で見ろ。あそこにいる、あの裁判官め、あのコソ泥を叱りつけておるのが見えようが。いいか、よく聞けよ。あっちとこっちと取っ換えてみろ。どっちが裁判官でどっちが泥棒か、誰に分る?百姓の犬が乞食に吠えかかるのを、お前、見たことがあろうが?」 とか、人間が単に皮をかぶった存在でしかないみたいな記述が頭に残る。最も弱い存在でしかないのに最も強欲な存在の人間。 リア王はただの気違いかと思っていたらどうやらそうではないらしいと思える。でもなんとも言えない。後半はだんだん王に同情するようになる不思議な劇作品だと思えた。

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2012/09/02

 良識と思慮にかけた王様と、狡猾で身持の軽い長女次女。そして不器用で天然の入った三女。  この親子の中で誰に感情移入するかに寄って、善悪が入れ替わってしまう作品だと思う。最初は王様のあまりの放埒ぶりに、長女次女の方に利があるように見える。しかし正しさを身につけると人は残酷になっ...

 良識と思慮にかけた王様と、狡猾で身持の軽い長女次女。そして不器用で天然の入った三女。  この親子の中で誰に感情移入するかに寄って、善悪が入れ替わってしまう作品だと思う。最初は王様のあまりの放埒ぶりに、長女次女の方に利があるように見える。しかし正しさを身につけると人は残酷になってしまうもので、王様への仕打ちは悪役のすることに変わってしまう。  最終的に親子の誰も幸せになれなかったできなかったけれど、彼らの誰もが問題を抱えていたので、どうにも同情しきれない。むしろ振り回されたあげくに、両目を失い死に絶えた家臣の方に、落涙を禁じえない。忠誠心溢れる彼の物語はサブプロットでもメインを喰うほど輝いている。

Posted byブクログ