晩夏に捧ぐ の商品レビュー
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以前成風堂にいて、今は故郷に帰り、地元の老舗旅館に勤める元同僚の美保から、杏子のもとに一通の手紙が届いた。 勤務先の宇津木書店、通称「まるう堂」に幽霊が出るようになり、店が存亡の危機に立たされている、ついては名探偵のアルバイト店員を連れて助けに来い、というのだ。 杏子は気が進まぬながら、多絵を伴って信州の高原へと赴く。 そこで待ちかまえてていたのは、四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという老大作家死に纏わる謎であった……!
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でもあれは、本とはちがいますね。だって、誰も読めないもの(p.240)/かつての同僚で今は信州にいる有田美保からHELP! 勤めている老舗書店「まるう堂」に幽霊が出る? 多絵の悪魔のささやきで一緒に行くことになった/多絵の推理の進め方がおもしろい。僕やったら…ひとりKJ法でも使う...
でもあれは、本とはちがいますね。だって、誰も読めないもの(p.240)/かつての同僚で今は信州にいる有田美保からHELP! 勤めている老舗書店「まるう堂」に幽霊が出る? 多絵の悪魔のささやきで一緒に行くことになった/多絵の推理の進め方がおもしろい。僕やったら…ひとりKJ法でも使うかな/とはいえこの作品は探偵と競い合って犯人当てしようというような感じにはならないですね。ただ読むだけ。杏子と多絵たちのかけあいを楽しむだけ。 ■簡単な単語集(第二巻から) 【有田美保/ありた・みほ】『晩夏に捧ぐ』の二年前まで成風堂で働いていた元同僚。現在は信州の老舗本屋「まるう堂」で働いている。『晩夏に捧ぐ』時点で二十七歳。口が悪くてけたたましくて人情に厚い。 【石丸多遜/いしまる・たそん】嘉多山成治邸に住み込んでいた内弟子。 【壱橋亜也子/いちはし・あやこ】嘉多山成治と結婚話が進んでいた。当時二十八歳で五十八歳の成治とはかなりの年齢差があった。没落した名家の娘でバツイチ。当時二十四歳だった小松秋郎の恋人だったという噂もある。 【大内】かつての同僚有田美保が勤めている信州の老舗書店「まるう堂」副店長。 【嘉多山成治/かたやま・せいじ】往年の流行作家。まるう堂をよく利用していた。『晩夏に捧ぐ』の二十七年前、当時住み込んで作家修行をしていた小松秋郎に殺された。現在ほとんどの本は実質絶版状態。 【嘉多山久嗣】嘉多山成治の遺産を相続した甥。自称「プロの画家」だがワカメヘアーの下品なおっさんにしか見えない。 【加藤浩伸/かとう・ひろのぶ】嘉多山成治が殺された事件を担当した刑事。現在は県警の警部。 【杏子/きょうこ】主人公。木下杏子。成風堂の社員。児童書担当。バイトを含めたら『晩夏に捧ぐ』時点でほぼキャリア六年。『晩夏に捧ぐ』時点で二十四歳。《そしたら杏子さん、お客さん相手に言いました。「どんな道でも、ほんとうは横道や脇道だらけ」って。「たまにはそっちを歩いてみればいいのに」とも》p.243 【小松秋郎/こまつ・あきお】師匠ということになると思われる嘉多山成治を殺したとされている。刑に服し二年後、刑務所で病死した。真犯人ではないという噂もある。まるう堂に出る幽霊は彼だとされている。多絵いわく《彼はどこかが壊れている子どもだったと思うんです。そしてそれをぜったい外に出すまいとした。》p.110。《誰でも飛べる、誰でもちっぽけ。》p.150 【成風堂】駅ビル六階の書店。 【多絵/たえ】西巻多絵(にしまき・たえ)。成風堂のアルバイト。杏子より三歳年下の大学生。細かなところに気がついて頼りになる。探偵役。「本屋の謎は本屋が解かなきゃ」。仕事を覚えるのが異常に速く、そのかわり? 異常に不器用。ピアノを弾けるがレパートリーは五曲で「イエスタデイ」「夜空ノムコウ」「ミッキーマウスマーチ」と…。絵、というか地図を描くのはおそろしく下手。空間把握能力が壊滅的と思われる。《もともと「いい子」なんかいないんです。いるとすれば「大人にとって、都合のいい子」であって、それはもう立派な欠陥品ですよ》(p.110)。《本屋の店員たぶらかして、ただですむと思うなよって、言ってもいいですか?》p.182。《いつだって私は、わかりやすく話してるつもりなんです》p.186 【朋彦/ともひこ】正也の息子。郊外型のショッピングモールっぽい施設内にある支店の店長。根っからのビジネスマンでセンスよい店作りに杏子は感心した。 【根本佳江/ねもと・よしえ】嘉多山邸に住み込んでいたお手伝いさん。現場の発見者。 【野沢裕一】嘉多山邸に住み込んでいた書生の一人。現在は地元の公立あけぼの中学教頭。 【ヒロ】成風堂のアルバイト。 【ポチ】美保んちの豆柴。人懐っこい。 【正也/まさや】宇都木正也。まるう堂二代目店長。好々爺。七十歳。 【まるう堂】信州の老舗書店。正式名称は「宇都木堂書店」。かつての同僚、有田美保が勤めている。最近幽霊が出るとご近所では大評判。店主の心配りが行き届いている、杏子好みの書店。一階の奥の古い看板のそばに往年の流行作家、嘉多山成治のコレクションが置かれている。
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成風堂書店シリーズ、出張編。 今回は地方の書店での四半世紀前に起きた殺人事件の謎を解くというお話。 もう書店の謎だけでなく、殺人事件まで解決してたら本物の名探偵ではないですか!笑 私的には配達赤ずきんのほうが色々な本に纏わる謎で好きだったかも。
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27年前の殺人事件の幽霊など。 一歩間違えば横溝正史にみたいにおどろおどろしくなりそうなのが書店というフィルターを通す事でライトな感じになったと思います。 シリーズ2作目が長編とは思わなかったですね。 自分は短編の方が味があると思いました。
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成風堂書店事件メモ シリーズ2 (出張編) ある日、駅ビル内の書店「成風堂」で働く、杏子のもとに、元同僚の美保から手紙が届いた。 彼女が勤める長野の老舗書店に幽霊が出るようになり、それがもとで、店が閉店するかもしれない。 是非とも『本屋にまつわる謎ならば、何でも綺麗さっぱり解...
成風堂書店事件メモ シリーズ2 (出張編) ある日、駅ビル内の書店「成風堂」で働く、杏子のもとに、元同僚の美保から手紙が届いた。 彼女が勤める長野の老舗書店に幽霊が出るようになり、それがもとで、店が閉店するかもしれない。 是非とも『本屋にまつわる謎ならば、何でも綺麗さっぱり解いてしまう、アルバイト店員の多絵』と二人で、長野まで来て、幽霊騒動を解決して欲しいと言う。 休暇をとり、長野まで赴いた二人は、調べるうちに、謎は、27年前に地元有名作家が弟子に殺された事件が、関係している事に行き着いた。
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サブタイトルに出張編と書かれてたので、本屋の仕事で出張かと思ったけど違って、『探偵業』の出張で笑えた。 今までこのシリーズを読むとシャーロック・ホームズを思い浮かべてた。でも今回は、依頼があって電車で目的地まで行ったりしてたから、ポアロとか金田一耕助が頭に浮かんでしまった。往年...
サブタイトルに出張編と書かれてたので、本屋の仕事で出張かと思ったけど違って、『探偵業』の出張で笑えた。 今までこのシリーズを読むとシャーロック・ホームズを思い浮かべてた。でも今回は、依頼があって電車で目的地まで行ったりしてたから、ポアロとか金田一耕助が頭に浮かんでしまった。往年の名探偵ばかり出てきちゃう。 今回、本当の多絵ちゃんがわかってよかった。多絵ちゃんにとって杏子との出会いは、素晴らしいものだったんだと思い、少しジーンときた。 多絵ちゃんが聴き込みをしてる時に「誰かが嘘を言ってる」と言ってたので、注意深く読んだけど、結局最後の方まで真相がわからなくてちょっと悔しい。 小松秋郎の真実が分かった時は、なんとも言えない気持ちになってしまった。だから、何も言わなかったのかと思いせつなかった。 職場でよくある事なんだけど、最初からある件に関わっていると間違えに気付かないけど、全く関わってない人が見ると割とすぐに間違えに気付く事がある。この本はそれと一緒だなと思う。殺人事件から27年後に女子大生が、たった3日で事件解決に臨むという設定は少し無理があるのかな?と思ったけど、このシリーズなら許せてしまう。「成風堂」シリーズ、私は好きだな。
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今回は前作のような短編ではないため、かなりスローペースでしたが、相変わらず本や書店を愛する気持ちがずんずん伝わってきて嬉しくなります。
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「本格書店ミステリ」と銘打たれたシリーズの二作目は、出張編と題された長編です。 このシリーズは、個人的には短編集の方が合っているように思うのですが、一つの謎に腰を据えて取り組む長編も時には良いものですね。 読み応えがありました。 冒頭にある、書店員ならではのアリバイ証明のエピ...
「本格書店ミステリ」と銘打たれたシリーズの二作目は、出張編と題された長編です。 このシリーズは、個人的には短編集の方が合っているように思うのですが、一つの謎に腰を据えて取り組む長編も時には良いものですね。 読み応えがありました。 冒頭にある、書店員ならではのアリバイ証明のエピソードが印象的で、物語に引き込まれます。 舞台となる地方の書店の雰囲気もとても素敵で、もし実際にあるのなら是非行きたい、そんな気持ちになりました。
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元同僚が勤務する歴史ある書店で謎解き。 今までのほわほわした謎と違い、バッチリ殺人だったのがちょっと意外でした。でも、変わらず本にまつわる小ネタもあり、楽しく読めました。
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出張編とわかっていても威風堂がメインででてこないのはやはり寂しい。 長編ならではの様々な伏線をひっぱりすぎて最後バタバタに。個人的には物足りないような。 次回はまたまた短編集とのこと。期待したい。
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