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QED 竹取伝説 の商品レビュー

3.6

34件のお客様レビュー

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2014/10/09

『本来、人間は個々に存在しているくせに、集団を形成して行動しようとするからおかしくなってしまうのだ。集団には、必ずルールがある。お互いの規則を作らずに生活できるほど、人は他人を思いやることはできないからだ。 しかしその共同体は、必ず変遷していく。だが、ルールだけは変わらずに残る...

『本来、人間は個々に存在しているくせに、集団を形成して行動しようとするからおかしくなってしまうのだ。集団には、必ずルールがある。お互いの規則を作らずに生活できるほど、人は他人を思いやることはできないからだ。 しかしその共同体は、必ず変遷していく。だが、ルールだけは変わらずに残る。すると、人がその規則に合わせて生きていかなくてはならなくなってしまう。ルールも変遷させればいいものを、いつの間にか、それには誰も手をつけようとはしなくなってしまう。 社会というものは、そういうものに違いないだろうけれどー本末転倒だ。』 因縁、風習、迷信を歴史から起源をたどり、その根底にある権力社会と差別の構図をあぶりだしながら、謎を解くスタイルはますます磨きがかかって素晴らしい。 竹取物語の起源、面白かったなぁ〜。

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2013/12/21

QEDシリーズ6作目 竹取物語の作者のくだりはとても興味深いです。 あと、現在の年中行事がどういう意味をもっているのかについての話もとても興味深かったですvv

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2013/10/21

正月に集まった後、前回話しそびれた『謎』について。 そしてまた、殺人事件について。 殺人と共通する所は『竹』だけという状態。 ここまでよくもまぁ話が繋がるものだ、というくらい『竹』の話は 横へ縦へと動きました。 タタラの由来もいい伝えも納得、でしたし一夜妻…というよりも 女の嫉...

正月に集まった後、前回話しそびれた『謎』について。 そしてまた、殺人事件について。 殺人と共通する所は『竹』だけという状態。 ここまでよくもまぁ話が繋がるものだ、というくらい『竹』の話は 横へ縦へと動きました。 タタラの由来もいい伝えも納得、でしたし一夜妻…というよりも 女の嫉妬? にはさらに納得。 世の中で一番怖いのは、女の嫉妬です。 しかし毎度思うのですが、殺すに準ずるほど相手を蹴散らしておいて 死後怖いから…というならば、現世でも仲良くしておけば? と。 相手が恨みに思いつつ死なない、と思っているあの時代の人達の 甘い考えに問題あり? ひょっこり前巻に出ていた人物が、名前だけ登場。 今回も、昔の人はジャイニズ○精神が素晴らしい、という 再確認ができました。 そして迷信や言い伝えを馬鹿にしてはいけない、という 教訓もいただきました。 考えれば考えるほど、ものすごく考えさせられる内容が詰まってます。

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2013/09/01

QED第6弾。シリーズの中でもけっこう好きかも。竹取物語と歴史の、公に語り継がれてきたのではない歴史のできごととの結びつきがキレイにまとまっている。と言ったら百人一首だって六歌仙だって東照宮だって好きなんだけど。 ラストシーン、犯人側の業をうつしとるのもいつも通り。歴史をあつかう...

QED第6弾。シリーズの中でもけっこう好きかも。竹取物語と歴史の、公に語り継がれてきたのではない歴史のできごととの結びつきがキレイにまとまっている。と言ったら百人一首だって六歌仙だって東照宮だって好きなんだけど。 ラストシーン、犯人側の業をうつしとるのもいつも通り。歴史をあつかう以上その重みはどうしたって必要なのかもしれない。 途中で奈々ちゃんがタタルさんに「なんか足りないです」ってかみつくところがよかったなあ。解決は「らしい」なぁ〜って感じだったけど、奈々ちゃんが成長している。最近手にぎらないけど確実に進展していてよいですね。 そして今作はお酒がいつも以上においしそう!奈々ちゃんはお酒が強いとこがよいですね。 奈々ちゃんのキャラクタはどこか非現実的で、実際こんな女の子いないよなーと思うし、だからといって男性の理想化された女子像とも言い切れない。それは高田作品の特徴ともいえる部分で、まず謎ありきでそれを構成させるための要素として人間も配置されているから、どこか非人間的な、表側しか描かれていない”役割人間”のような匂いが漂う。それを、パズルの怖さ、と森博嗣が敗け密(だっけ?)の解説で表現していたけど、ハマる人にはくせになる。ぞくぞく。QEDシリーズは随分と物語色が濃く丁寧に語られてはいるけど、それでも高田崇史には物語を作る姿勢としてそういうものが根本にあるのかなと感じる。 東照宮、百人一首、竹取がベスト3かな。竹取は中でも歴史側の語りが堅実で、ごちゃごちゃに散らからずすんなりつながる感じで、特徴だと思う。あ、好きなのはダントツ東照宮です。

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2013/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高田崇史のQEDシリーズは、開くとすぐに読み終えるのでコストパフォーマンスが低くてやりきれません(笑)。実は、なぜかずっと本屋で見つけられなかった巻だったわけですが、なんだ、弓削くんの話からそのまま舞台が続いているわけか。と。 怨霊だから祀る、製鉄技術とまつろわぬ民とか、そのあたりは以前からモチーフにされてたような気がしますが、衣通姫と機織り技能集団がからんでいろいろまた面白い話に。とはいえ、冶金が一つ目というのは、結構ベタなねたでもありまして、知らんフリをする登場人物ばかりというのもリアリティが下がるような気もする。

Posted byブクログ

2021/01/09

再読。古典の謎にまで広がって、ちゃんと歴史の解明と絡んでいくのに感心した。出雲も出てきたし文庫最新刊の予習になったかも。呪に縛られて追いつめられてしまった人たちの生き方が痛ましい。

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2012/11/11

まぁ、相変わらず詳しい説明がずらっと。 面白いし興味深いけど、一度ではとても覚えきれず。 殺人事件との絡ませ方はじゃっかんの強引さを感じるけど中々面白かったです。

Posted byブクログ

2014/05/26

このシリーズは読み終わるとまたすぐに次を読みたくなる。はっ、もしやこれが『呪』なのか。 本当はちゃんとシリーズの順番通りに読みたかったけど店に置いてなかった。が、解説を読む限りやはり順番通りに読むべきだったようだ。

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2012/07/19

出てくる人達は好きなんだけど、事件とは別のタタルくんの話が長すぎて、事件に戻ったときどんなだったか忘れるorzまるでどっかの憑き物落としさんになれそうな勢い、話が合いそうですね(笑)

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2012/01/09

QEDシリーズ6作目。 前作の「式の密室」からの続きとして色濃いが、もともとシリーズモノとして1作目から読んでいる方が知識の展開がなされていて面白いと思う。今回のテーマはタイトルどおり「竹取物語」。まさか昔話の「竹取物語」が製鉄信仰に繋がってくるとは目から鱗。私的には前作の「式の...

QEDシリーズ6作目。 前作の「式の密室」からの続きとして色濃いが、もともとシリーズモノとして1作目から読んでいる方が知識の展開がなされていて面白いと思う。今回のテーマはタイトルどおり「竹取物語」。まさか昔話の「竹取物語」が製鉄信仰に繋がってくるとは目から鱗。私的には前作の「式の密室」から俄然このシリーズが面白くなってきた。

Posted byブクログ