イリヤの空、UFOの夏(その4) の商品レビュー
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最後まで読ませてくれる作品。最後の方は涙すること間違いなしな展開で非常に良かった。 本巻は特に最初の方は、イリヤと浅羽の逃避行話。残念だったのは、部長が捕まった後の話や、イリヤvsエイリアンの戦いがどうなのか、榎本が描いたシナリオが何なのか、等を書いてほしかったところ。部長にせよ、晶穂にせよ、最後の方空気になってしまっているので。
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「最終兵器彼女」「ほしのこえ」と並ぶセカイ系の代表作。セカイ系って何?となったら、これっていう感じですね。
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夏の終わりと同時に、何事も無かったかの様な日常に戻ってしまった。 でないと、彼等は前に進めないよね。
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読了し、今までの物語を振り返った時に、まるで自分が経験したかのようなノスタルジーが襲ってきた。それは、2人の物語が終わり、その先は無いというエンディングだったからだろう。未来を想像するではなくて、私は過去に想いを馳せた。セピア色の思い出が、じんわりと蘇ってくるのは、著者の文体の...
読了し、今までの物語を振り返った時に、まるで自分が経験したかのようなノスタルジーが襲ってきた。それは、2人の物語が終わり、その先は無いというエンディングだったからだろう。未来を想像するではなくて、私は過去に想いを馳せた。セピア色の思い出が、じんわりと蘇ってくるのは、著者の文体のなせる技だろう。 浅羽は逃げ出す。何か分からない物と戦っている少女を救うために。読んでいても、上手くは行かないだろうなとは思っていた。だけど、イリヤが親しくなったホームレスに襲われるところで、浅羽が橋の下でエロ本を見ている演出にするとは中々に酷い。そして、浅羽は襲われたイリヤを見て、いくつかミスをした。それは、すぐにイリヤに近づいて助けないで、ホームレスを襲いに言ったこと。何もされてないと言う、イリヤを信じて優しい言葉をかけてあげなかったこと。浅羽は、優しい言葉どころか暴言を吐いてしまって、イリヤは壊れてしまう。もともと無理な旅で、普通の少年である浅羽がやっていけるわけがなかった。聖人や偶然は現われなかった。 浅羽は普通の少年で、ラノベにありがちの魅力の分からないな人だ。そして二人の関係は、恋愛にまで発展はしてない。イリヤが浅羽を好きになったのは、雛が最初に見たものを親だと認識するのと近いと思う。もしかしたら榎本が仕組んだのかもしれない。榎本の権限は年齢に合っておらずかなりのことが出来る、仲間たちがどんどん死んで自分だけが残って、出来ること人がいない場合も考えられる。そして、イリヤにも仲間というものを、大事な存在を与えたかったとしてもおかしくはない。 榎本という人物を、10代の時には分からなかったと思う。彼も世界と少女を天秤にかけている存在で、表面上は冷静に少女の方をベットしていく。イリヤへの思いもあることは十分分かる、だけど世界も助けなければいけない。だから、イリヤと浅羽の仲を取り持った。イリヤには守るべきものが必要だと本当に思っていた。 本作の上手いところは、UFOだとかはオカルト的に語られて、北との戦争がいつ起こってもおかしくなくて、イリヤはその戦いに参加していると思わされていた。なので、いきなりエイリアンとの戦いがあると読んだ時に、上手く誘導されていたと感じた。そうすると、水前寺が見たものもエイリアンだったのだろうか。 エンディングでは、イリヤは浅羽の告白を受けて、世界を守るために飛んでいく。これは、イリヤにとって幸せなエンディングだったろう。好きな人が出来て、学校に行って友人も出来て、好きな人とは喧嘩もしたけど最後には告白してくれた。イリヤは心の底から、この世界を守りたいと思って飛び立った。色々な感情が渦巻いていたが、やはり幸せを感じていたと思う。
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イリヤ最終刊/ 秋山瑞人らしいラスト/ シルバースターのフリが回収/ なんにもされてないっ/ 上巻に同じ/ 後にアニメ化
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面白かった。 盛り上がったし好みの終わりだったのだけど、リバーズエンドも最終兵器彼女もぼくらのもまどマギも観た人間としては、どうしても展開が見えてしまった。でも、これを最初に読むと感動をするんだと思う。学生時代にめぐり合いたかったな。
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何も知らずに世界の思惑通り生きて、それでも、自分の気持ちはホンモノだと胸を張って叫びたいと思う。 おっくれってるうーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
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途中まで読んでて最後はどうなるのか大体の見当は付いてたが、それでもちょっと悲しくなった。 ボーイミーツガールと聞いて読み始めたので、最後はハッピーエンドを勝手に期待していたのもあるかもしれない。 いや、ハッピーエンドなのかな? この4巻を読み始める頃には、中華料理店で大食いをして...
途中まで読んでて最後はどうなるのか大体の見当は付いてたが、それでもちょっと悲しくなった。 ボーイミーツガールと聞いて読み始めたので、最後はハッピーエンドを勝手に期待していたのもあるかもしれない。 いや、ハッピーエンドなのかな? この4巻を読み始める頃には、中華料理店で大食いをしていた頃にどうして戻れないのかと、もどかしくなった。あの生活がずっと続けばいいのにと、物語のキャラクターでもないのに思ってしまった。 無理なものは無理と割り切って行動できた浅羽のような真似は自分にはできない。いや、割り切るどころか、最後まで抵抗していたか。どちらにせよ、自分にはできないんだろうなあと、少し悲しくなった。 大人になってから読んだが、是非浅羽やイリヤと同年代の頃に読みたかった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
一人の人間を背負って生きるということ。その重みに押し潰される描写が容赦なくて泣いてしまった。 精一杯決めた覚悟も、裏を返せば空想じみた虚勢でしかなくて。 不甲斐ない自分を受け入れられず自棄を起こした浅羽の態度を契機に、イリヤの中の時間が退行していくところは、本当に展開の妙だと思う。 気ばかり逸っていた浅羽がイリヤの過去の言葉で我に返る浜辺の場面が、良い。 最終的に、イリヤを守り切ることができなかった上、二人の迷いも苦しみも決断も、全てが仕組まれたものだと分かったのに、不思議にバッドエンドには感じなかった。 それは、気持ちよく死んでもらうために餌を与えるという行いの罪深さを自覚しながら、誰よりその行為の正しさを信じてもいた榎本という存在があったからだと思うし、 さらに言えば、生きる意味も戦う意味も見いだせずにいたイリヤが、浅羽という存在に意味を見出し、それを通して初めて世界に触れられるようになった、その変化に、何か尊さのようなものを感じられたからかもしれない。 残念だったのは、世界観がアバウトすぎて種明かしの部分が軽く感じられてしまったところ。 そこがメインではないとはいえ、「宇宙人の侵略」に対してわずかな対抗力でどうやって応戦していたのかけっこう気になるのである。しかも地球軍は生きる意志に乏しい兵士で構成されているというので余計気になる。 それにしても、終盤がかなり重い展開なだけに、水前寺という濃くて朗らかなキャラがいてくれたのは良かった。どうみても中学生のキャパシティを越えまくって三十路の貫録すら漂っていたけど、彼がどっしり構えてくれているだけで何となく安心できる。浅羽が慕うのも無理ないし、ちょっとへたれて依存気味になりかけるのも分かる気がした。 最後まで元気そうだったのが嬉しい。
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子供の頃に読んだ作品。 やるせない物語展開とセカイ系そのものっぽいラストに物凄い切なさを感じたを覚えている。 大好きなジャンルであるボーイミーツガールであり、ボーイミーツガールを一通り推す時は絶対オススメするうちの一つ。 ハッピーエンドだけじゃないというのを子供ながらに学んだ。...
子供の頃に読んだ作品。 やるせない物語展開とセカイ系そのものっぽいラストに物凄い切なさを感じたを覚えている。 大好きなジャンルであるボーイミーツガールであり、ボーイミーツガールを一通り推す時は絶対オススメするうちの一つ。 ハッピーエンドだけじゃないというのを子供ながらに学んだ。 とても思い出深い作品の一つ
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