鬼平犯科帳 新装版(1) の商品レビュー
名前は聞いたことがあるけれど、実はよく知らなかった鬼平さんの世界。 短いお話が進むにつれて、大きなお話がわかっていく構造で、これはハマるかも…。 せっかく東京に住んでいるんだから、舞台にあるあたりを涼しくなったら散策してみたいな。 今の司法と比べて悪人を証拠がなくても逮捕で...
名前は聞いたことがあるけれど、実はよく知らなかった鬼平さんの世界。 短いお話が進むにつれて、大きなお話がわかっていく構造で、これはハマるかも…。 せっかく東京に住んでいるんだから、舞台にあるあたりを涼しくなったら散策してみたいな。 今の司法と比べて悪人を証拠がなくても逮捕できるし、あっさりと処刑できるのがスゴイね。
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1968年に最初の短編が発表された本シリーズ。何度も映像化もされていましたが、自分よりかなり上の世代が楽しむものと決めつけ、ついぞ手にすることも観ることも今までありませんでした。 唯一読むことのあった時代物といえば、司馬遼太郎や近いところでは宮部みゆきのものでしたが、その宮部み...
1968年に最初の短編が発表された本シリーズ。何度も映像化もされていましたが、自分よりかなり上の世代が楽しむものと決めつけ、ついぞ手にすることも観ることも今までありませんでした。 唯一読むことのあった時代物といえば、司馬遼太郎や近いところでは宮部みゆきのものでしたが、その宮部みゆきさん対談で「鬼平犯科帖」に言及しているのを読んだ記憶がある程度でした。 最近、石田衣良「池袋ウェストゲートパーク(IWGP)」シリーズを読み、巻を重ねるも主人公が一向に老いることのないこのシリーズについて、Amazonのレビューに「(IWGPは)鬼平犯科帖を目指すのか」とあるのを目にし、にわかに興味を持った次第です。 古典という認識でしたが、人物造形、紐解かれるストーリーの流れに魅了されました。前半、文章中に記号が多用されるのは、発表当時まだ若かった(といっても40歳前後の)著者が実験的に取り組んだものなのでしょうか。微笑ましく、この点もたのしみました。
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ドラマを見たことがないのだが、図書館で目についたので読んでみた。読む前は取っつきにくくて難しい作品かと思っていたが、想像以上に読みやすく、どこかしらユーモラスなところもある楽しい作品だった。想像と異なっていたのは、それほど鬼平が前面に出ているのではないこと。むしろ裁きを受ける盗賊...
ドラマを見たことがないのだが、図書館で目についたので読んでみた。読む前は取っつきにくくて難しい作品かと思っていたが、想像以上に読みやすく、どこかしらユーモラスなところもある楽しい作品だった。想像と異なっていたのは、それほど鬼平が前面に出ているのではないこと。むしろ裁きを受ける盗賊の方が主役である。その盗賊同士のつながりが物語に深みを与え、扇の要のように鬼平が存在することで、作品全体に重厚感が出る。鬼平ファンは多い。その理由が分かった気がした。江戸時代の古地図を用意して読んでみたい作品だ。日本酒を呑みながら読んでも楽しいだろう。
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主役は平蔵と思いきや、多分違う。 きっと主役は盗賊たち。 江戸に暗躍する様々な名前を持つ盗賊たちこそ、この物語の主役なのだろう。 ドラマの鬼平を飛ばし飛ばし見ていただけの私には、見知った名前が出てくるだけでなんだか嬉しかった。
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有名かつロングセラーである本シリーズを、今更ながら手に取った。近頃は女流作家の手による時代小説を読んできたことから、このあたりで大御所を読んでみたくなったからだ。本書が私の生まれ年に連載スタートしたとは思えぬほど古さを感じさせず、随所に語られる江戸の町の風景の生き生きとした描写に...
有名かつロングセラーである本シリーズを、今更ながら手に取った。近頃は女流作家の手による時代小説を読んできたことから、このあたりで大御所を読んでみたくなったからだ。本書が私の生まれ年に連載スタートしたとは思えぬほど古さを感じさせず、随所に語られる江戸の町の風景の生き生きとした描写に心奪われ、物語に入り込んで読了できた。著者が語っていたという「独立した短編」が「大きな一つの長編」になっていることが、著者の力量のすごさを現しているのだな~
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すっごく久しぶりに再読。昔読んだときにはあまり感じなかったけれど、鬼平って問答無用切り捨てごめん的な結構凄い裁きかたなんだなって。時代には流されてないつもりでも世間に染まっていることを痛感。
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伝法でべっとりとしてケレン味たっぷりだが、しゃきしゃきとシーンをめくっていくような爽快感が持ち味だろう。
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2016年末の鬼平犯科帳ドラマを初めてみて、鬼平にはまり、今年は、全巻読んでみよー!と、思いたち、一作目。 平蔵があまり活躍をしない物語も含まれていて、ん?という感じだったけど、江戸時代の人たちの生き様を見ている感覚。 盗人の三か条を守っていた偉大な泥棒が、年齢を重ねたら、人を...
2016年末の鬼平犯科帳ドラマを初めてみて、鬼平にはまり、今年は、全巻読んでみよー!と、思いたち、一作目。 平蔵があまり活躍をしない物語も含まれていて、ん?という感じだったけど、江戸時代の人たちの生き様を見ている感覚。 盗人の三か条を守っていた偉大な泥棒が、年齢を重ねたら、人を殺めることも厭わなくなる。自分を癒してくれた純粋な女性が、人を騙したり、殺したりすることを厭わなくなるなど、人って、変わるよね。。。 昔を知っていて、それを信じていた人にとっては、変わってしまった姿は、悲しすぎるでしょう。。
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連続短編集。 最初の話で、うっかり主役を忘れて読んでしまいました。 嫁に頭が上がらない人のはずでは…とw 全編通して、わき役だと思っていた人が 地味に出てきて話をつないで行ったり。 現代と違って、地域と人が狭いのですから この状態は当然といえば当然です。 侍の矜持、盗人の矜...
連続短編集。 最初の話で、うっかり主役を忘れて読んでしまいました。 嫁に頭が上がらない人のはずでは…とw 全編通して、わき役だと思っていた人が 地味に出てきて話をつないで行ったり。 現代と違って、地域と人が狭いのですから この状態は当然といえば当然です。 侍の矜持、盗人の矜持、色々な矜持が出てきますが 女の変わり身の早さもすごかったです。 生きていくには当然、ではありますが。 老盗の夢、は全員取らぬ狸、をしすぎです。 しかしここまで考えるのが、普通だったのやも。
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「鬼平犯科帳」シリーズ3度目の読み直しです。啞の十蔵、本所・桜屋敷、血頭の丹兵衛、浅草・御厩河岸、老盗の夢、暗剣白梅香、座頭と猿、むかしの女の8編。鬼平シリーズ事実上の第一作である。
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