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車輪の下 の商品レビュー

3.9

57件のお客様レビュー

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    14

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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2022/06/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

社会人になって初めて車輪の下を読んだ。 多感な思春期の少年が、絶え間ない勉学が要求されるエリート学校に入学するもその後上手くやっていく事が出来ずにリタイアしてしまう、、現代の日本にも通ずる物語だと感じた。

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2022/04/10

僕はこんなに勉強を強いられると流石に出来なくなってしまうと思う。ハンスやハイルナーはよくこの先生たちの厳しさに耐えたなぁと思った。 校長クソやん

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2021/01/08

悲劇としては良いと思った。 神経症は双極性障害か統合失調症の陰性症状に似てるんじゃないか?とか邪推。 美しい死、という物語にするには出てくる人間の汚い所を書きすぎていて、あえてシニカルにしているのかもしれないと思う。

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2020/09/29
  • ネタバレ

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ヘミングウェイ、カミュに続いて3人目のノーベル文学賞作家を読む。ハンス少年は母が他界し、厳格な父親と祖母に育てられる。彼は無理をしながら難関の神学校合格するが、友人関係のゴタゴタにより勉強に興味をなくし、神学校を退学する。ハンスは他人を蔑むことで精神の安定を得ていたため、退学したことに究極の劣等感を抱く。その後、彼は一度も開花せず人生を終える。厳格な父親の期待に応えることに執着し、また母親の愛情を受けずに育ったハンスの無残な人生には日が当たらず、故に車輪の下での生活という、無力感を突き詰めた作品だった。

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2020/01/19
  • ネタバレ

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ヘルマンヘッセによる 教育について批判的に捉えた小説。 主人公ハンス・ギーベンラートは、 頭がいいことで街でも有名な少年。 学業面において、ハンスに肩を並べられるものはおらず ハンス自身も勉強をして知識を蓄えることに喜びを感じていた。 そんな秀才は、州の神学校に合格し、将来も保証され 安定な人生のレールを踏んで行く。 親、教師、町全体の期待を一身に受け 全てを勉強に捧げ、結果を残し続けるハンスは 優秀な生徒が集まる神学校でも 頭角を表し、一躍注目を浴びる。 しかし常に孤独に勉学に向き合ってきたハンスに 一人の友人ができたところから、 ハンスの人生は大きく動き出す話。 「へたばらないようにするんだよ、さもないと車輪の下に圧し潰されてしまうよ」 常に勉強し、社会の歯車から外れないように、 努力し続けることこそ、正だと考える社会に ハンスがどのように向き合うかが注目となる。 【学んだこと】 結論から言うと、ハンスは決して恵まれない。 ただその原因を考えることが重要である。 大人が教育を押し付けたから?でもそれは立派な大人になるために必要なこと。 加えて、ハンス自身勉強は好きであった。 私は、多くの選択肢をハンスに与えるべきだったと考える。 勉強は重要で大切だが、それができないから見捨てることは子供のためにならない。 勉強以外の、友情や愛情や自然の豊かさなど感受性を高める機会をもっと与えられたら、 ハンスの人生はもっと豊かになったのではないかと思う。 それは各人の人生にも同じことが言える。 仕事や受験で結果を残さなければ、 誰かの期待に応えられる何かにならなければと 自分を殺して必死になることがある。 でも本当に大切なことって、 その周辺にあるのではないかと思う。 追い詰められた時こそ、支えてくれる人や大切な人に真摯に向き合うことで、少しリラックスできるのかなと思う。 ハンスは追い詰められていくことが多すぎたのではなかろうか。

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2019/08/16

ストーリーはすっと面白い。 解説分厚い。 鑑賞、面白くない自分語りと主人公たちに自分を重ねてジェラシーとか言ってるところがイラっとさせる。(私だけ?)

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2019/07/10
  • ネタバレ

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勉強しかできない(しかも本当の天才と比べれば全然大したことない)陰キャが秀才軍団の集まりで鬱になり、地元に帰り、童貞だから女の扱い方も分からず、地元の陽キャに憧れイキったら酒で酔っ払って死んだ話。 テーマは色々あるんだろうけどこのストーリーにまとめただけで悲しくなった。ありうる。

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2018/08/17

明るくはない話。 どうなっていくんだろうと思ったら、ふいの結末。途中、たくさん勉強したのにうまくいかなかったり、だめだ〜と思ったらすごくいい成績だったり、学生時代の喜怒哀楽が懐かしくもあり。

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2017/08/17
  • ネタバレ

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主人公に共感しながら一気に読んでしまった。 私は主人公ほど真面目ではないからあのような結末にはならなかったが、勉強ばかりでやりたいことも見つからず悩んでいた学生時代の自分と主人公の姿が重なる。学問も大事だが、親は子供の感受性を大事にしてほしい。

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2017/06/15
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 多感な少年が厳然たる体系を持った教育制度に押しつぶされる物語。タイトルの車輪とは、教育制度の比喩であることをわざわざ言うのは野暮であろう。  毎日夜中まで勉強し、友だちから引き離され、釣りや散歩を禁じられた少年。試験が終わり、当然与えられるべき休みすら許してもらえなかった。彼は根本から優しいのだ。父親や数人の教師のくだらない名誉心を満たし、彼らを喜ばせなければと自分を追い詰めてしまうほどに。そして、悲しいほどに感じやすかった。周囲の期待に応えられない自分に存在価値を見出せなくなるほどに。  時代も国も違う物語なのに、少年の気持ちを想像しやすく、すんなり自分の中に入ってきた。「期待」が人を簡単に壊してしまうことを改めて認識できた一冊。

Posted byブクログ