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密閉教室 の商品レビュー

3.4

70件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    1

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2011/10/30

普通の探偵ものかと思ったが、主人公が割と独善的で結末が面白かった。 ちょっと毒のある作品だと思った。

Posted byブクログ

2011/10/01

ケレン味のない本ミス。青春ミステリの趣き。 密室トリックは平凡だけど。 デビュー作から「後期クィーン問題」を意識してるのは興味深い。 (最後に探偵役が罵倒されて終わるというのはスゴい)。

Posted byブクログ

2017/01/29

表現がなかなか文学的だったり、 探偵役が読者を置いてけぼりにして 次々と新たな事実を把握して行ったりと これまであまり読んだことが無いような特徴的な作品だった。 設定も現実離れしてリアリティさは無いけど、そこも含めて物語の雰囲気は結構好みだった。 けれど終盤、次から次へと予想を...

表現がなかなか文学的だったり、 探偵役が読者を置いてけぼりにして 次々と新たな事実を把握して行ったりと これまであまり読んだことが無いような特徴的な作品だった。 設定も現実離れしてリアリティさは無いけど、そこも含めて物語の雰囲気は結構好みだった。 けれど終盤、次から次へと予想を覆す真実が明らかになっていくのはいいけど、 どんでん返しが繰り返されすぎて、最後は「もういいから、真相はどこ?」 って感じでうんざりしてしまった。

Posted byブクログ

2011/09/17

学園ものってどうしても、たかだか高校生くらいが吐く小賢しいセリフに違和感が出てしまうのはしかたないのかもしれないにしても、それにしたって登場人物が皆安っぽい劇団員か重篤な高二病患者のようにしか見えないってのはさすがに受け入れ難かった…。とにかく、主人公が殴りたいほどうざい。

Posted byブクログ

2011/09/03

デビュー作らしい。名探偵・法月綸太郎は登場しないが、机もいすもなくなった密室殺人ってのは、現実を遊離した面白そうな設定だ。どう解決?という点に興味が集中するから、多少登場人物の描写が甘くても読み応えがある(本作の描きこみが甘いというわけではないが)。 話としては、率直に言うと...

デビュー作らしい。名探偵・法月綸太郎は登場しないが、机もいすもなくなった密室殺人ってのは、現実を遊離した面白そうな設定だ。どう解決?という点に興味が集中するから、多少登場人物の描写が甘くても読み応えがある(本作の描きこみが甘いというわけではないが)。 話としては、率直に言うとイマイチだ。殺人の必然性が見えないからかな。 トリックに凝って、事件の背景をないがしろにするのは単なる道化に過ぎないというセリフが作中に出てくる。そんな小説にはしたくないという作者の思いが現れる部分だろうか。 作者の意気込みというか思いを感じることができたという意味で、また名探偵シリーズのルーツを読むことができたという意味で満足。 追伸) エンディングの手紙の意味がわからなかったのが残念。

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2011/08/29

延々と、うまくもない面白くもない演劇部の一人芝居を見せつけられている感じ。登場人物のセリフが一々芝居がかっていて古臭い。 いわゆる本格ミステリーの悪いところを凝縮したような作品、ミステリーマニアにはウケるのかも。 この場合のミステリーはあえて使い分け。

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2011/08/06

完璧でない主人公がいいですね。微妙な年代の心情がとてもうまく書かれています。終わり方もモヤモヤが残るかと思いきや、意外に爽快感がありました。

Posted byブクログ

2011/06/13

 ガムテープで目張りされた教室の中死んだ一人の生徒、血痕が飛び散った教室内からは、しかし、何故かすべての机と椅子が運び出されていた。果たして彼の死は自殺か他殺か、また机と椅子はどうして運び出されていたのか。  読み始めて最初の関門は主人公である高校生、工藤順也の行動や心情吐露に...

 ガムテープで目張りされた教室の中死んだ一人の生徒、血痕が飛び散った教室内からは、しかし、何故かすべての机と椅子が運び出されていた。果たして彼の死は自殺か他殺か、また机と椅子はどうして運び出されていたのか。  読み始めて最初の関門は主人公である高校生、工藤順也の行動や心情吐露について行けるかだろう。本作がデビュー作なだけあって、肩に力が入っている感があり、その為か彼の行動も過剰に気障な感があり、一介の高校生がハードボイルド探偵のような空気を纏っていることに最初は戸惑いを覚えたのも事実だ。  しかし、それさえ越えてしまえば本作は実に素晴らしいミステリだと思わされる。現れた真相は驚きと同時に謎への整合性が確かにある。推理対決の枠を越えた教師と生徒の対決にも緊張感があり、ここまででもこの作品は十分に名作となり得た。  が、その先、目眩がするような二転三転するロジックには更に興奮した。そして、コーダを読むに至って当初戸惑いを覚えた工藤のキャラクターがこうでないといけなかったことを知るのだ。  本作はミステリの傑作であり、青春小説の傑作である。これからも読み継がれていきたいと思える作品なのだ。

Posted byブクログ

2010/12/30

面白かった! 法月綸太郎のデビュー作なんですね。 法月作品はクィーン風に作者と同名の探偵が出てくるのが定番ですが、 本作は高校が舞台で、被害者も探偵も高校生。 途中までパズル的な展開ですが、最後はなんとも余韻を残す学園青春小説的な終わり方(そうか?)… あとがきに変えたコーダ...

面白かった! 法月綸太郎のデビュー作なんですね。 法月作品はクィーン風に作者と同名の探偵が出てくるのが定番ですが、 本作は高校が舞台で、被害者も探偵も高校生。 途中までパズル的な展開ですが、最後はなんとも余韻を残す学園青春小説的な終わり方(そうか?)… あとがきに変えたコーダの意味はなんだったんだろうか… なんとも言えない読了感でした。

Posted byブクログ

2010/12/18

すべての窓に錠がかかり、中からはガムテープで動かないよう目張りされた教室で、頸動脈を切り、血の海に浸り死んでいた男子生徒・中町。 しかもそこにあったはずの48組の机とイスのすべてが消えていた…。 読んでてとても面白かった。学園物でも赤川や東野や辻村とは違う、全体を覆うトーンの暗さ...

すべての窓に錠がかかり、中からはガムテープで動かないよう目張りされた教室で、頸動脈を切り、血の海に浸り死んでいた男子生徒・中町。 しかもそこにあったはずの48組の机とイスのすべてが消えていた…。 読んでてとても面白かった。学園物でも赤川や東野や辻村とは違う、全体を覆うトーンの暗さ。学校という空間のもつ均質感と突発性、読み飛ばせない緊張感と得体の知れない恐怖の磁力。 鍵の絵や幽霊電話の道具立ても効果的。1人また1人とシロになる容疑者。自殺他殺…トリック…動機。二転三転。視えてこない真実。探偵役・工藤の巧みな語り(ミスリード)。 一定の結論をみても、読後なお晴れない読み手の闇。ふつう、ストーリーの面白さゆえに忘れがちな推理すること、それを堪能できた。 ただ疑問点が2つ。メイントリックについて死体の現場検証の際、警察(鑑識)が気づかない点。頸動脈を切った時、ほとばしる血が服やソデに付着するだろうと思われる点。だがこれらを差し引いても充分な出来ばえ。 森警部、大神、吉沢、梶川、犬塚、真部、降旗。…登場人物たちの言動の真偽。真の実相は、本当は巧妙に作中に今も宝のように隠されてるんじゃなかろうか? 見つけてみろ…そんな作者の声が聞こえてならない1冊。

Posted byブクログ