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ペット・セマタリー(上) の商品レビュー

4.1

50件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    10

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2020/09/26

所々、脱線があり読みづらい部分もあるが、キングの世界観にあっという間に引き込まれる。 ホラーではあるがキングらしい人間の悲哀、愛の物語。 これを読むと、毎日を大切に生きようと思える。

Posted byブクログ

2020/07/31

ホラー系のお話は苦手なので、この作品も私の心には全く引っ掛かることのない類いのものだったけど、海外ホラー好きの妹に映画へ誘われて観に行きなかなか興味深い内容だったので原作を購入。翻訳が頭に入ってこないため海外文学には苦手意識があり、これも最初は思うように読み進めることができなくて...

ホラー系のお話は苦手なので、この作品も私の心には全く引っ掛かることのない類いのものだったけど、海外ホラー好きの妹に映画へ誘われて観に行きなかなか興味深い内容だったので原作を購入。翻訳が頭に入ってこないため海外文学には苦手意識があり、これも最初は思うように読み進めることができなくてもどかしかったけど、いつしか物語にどんどん引き込まれていって、気付いたら下巻まで一気読み。 上巻は穏やかな日常の描写が多いけど、一方で未来に確実に起きるであろう何か不吉な予感を漂わせながら進んでいく。下巻まで読み終えた今、凧揚げのシーンがひどく懐かしく、鮮やかな美しい思い出として甦り胸が締め付けられる。 ルイスは一体どこで道を誤ってしまったのか。どこかのタイミングで引き返す手段はなかったのか。愛が故の悲しい結末を知ったからこそ、この上巻全体に散りばめられた家族の思い出の数々がより一層輝いて目に映る。辛い。

Posted byブクログ

2020/05/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

猫を飼っているものとしては、チャーチが可哀想だ。 日常の平和と不気味さのギャップが秀逸だ。 下巻が楽しみ。

Posted byブクログ

2020/05/17

チャーチが死ぬはずなんかあるもんですか。 誰もこの家で死ぬはずなんかあるもんですか。 ずいぶん昔に「IT」を読んで以来のキングです。 この上巻は、ゆったりと話が進みます。会話の中でもちょっと出てくるだけの人物にもジョークを交えたエピソードが披露されるので、楽しい反面、焦ったく...

チャーチが死ぬはずなんかあるもんですか。 誰もこの家で死ぬはずなんかあるもんですか。 ずいぶん昔に「IT」を読んで以来のキングです。 この上巻は、ゆったりと話が進みます。会話の中でもちょっと出てくるだけの人物にもジョークを交えたエピソードが披露されるので、楽しい反面、焦ったく思えるところもあります。 妻のトラウマに起因する主人公夫婦の激しい喧嘩、不気味に生き返った愛猫のことを娘にどう伝えるか悩むシーンなど、感情的な場面の描写は素晴らしく、本に引き込まれます。 不吉な予感を漂わせながら、下巻に続きます。

Posted byブクログ

2020/02/01

近々この映画を見に行くことになりそうなので、手にとってみた。 海外の映画に関しては、そんなに「原作を読まなきゃ」と思うことはないのだが、今回は珍しくなぜか気になって、読んでみたくなった。 翻訳ものは、不自然な日本語表現が気になって、スムーズに読み進められないことが多いのだが、...

近々この映画を見に行くことになりそうなので、手にとってみた。 海外の映画に関しては、そんなに「原作を読まなきゃ」と思うことはないのだが、今回は珍しくなぜか気になって、読んでみたくなった。 翻訳ものは、不自然な日本語表現が気になって、スムーズに読み進められないことが多いのだが、この本に関しては、内容を知りたい気持ちが勝っているのか、そういう部分があっても読み流して先に進むことができている。 なんか……不思議な吸引力のある物語。 確かに薄気味悪いんだけど、目が離せなくて、でも、おもしろい、っていうのともちょっと違うような……。 いやでもこの吸引力をひと言で表すなら、おもしろい、しかないのかも。 登場人物の言動に疑問を抱いていたら、後で「そういうことだったのか」と理解できてホッとしていたところ、闇の中から緑の目が光っていてギョッとしたり……。 うぅむ、さすがスティーヴン・キング、というところか。 何はともあれめっちゃ気になる未来が明かされちゃってるから早く続き読みたい! さぁ、下巻下巻。

Posted byブクログ

2019/12/15

キングのホラー小説はほぼすべてジェットコースターだ。 落ちる落ちる落ちるぞ……ほら落ちたー!!と、緩急は絶妙にして盛り上げるだけ盛り上げてどん底に突き落とす、よくできた遊園地のアトラクションのような構成。 それ故に、彼の作品で恐怖を感じたことはない。 一時期ハマって読み漁ったのだ...

キングのホラー小説はほぼすべてジェットコースターだ。 落ちる落ちる落ちるぞ……ほら落ちたー!!と、緩急は絶妙にして盛り上げるだけ盛り上げてどん底に突き落とす、よくできた遊園地のアトラクションのような構成。 それ故に、彼の作品で恐怖を感じたことはない。 一時期ハマって読み漁ったのだが、「IT」も「シャイニング」も「呪われた町」も、モダンホラーの傑作と絶賛される完成度の高さは認めるが、お話としてはよくできてる、エンターテイメントとしては大満足、と感心しながら、真実の恐怖を味わったことはいまだない。 それよりはむしろ「刑務所のリタ・ヘイワース」や「11/22/63」のようなヒューマンドラマに重きをおいた作品のほうが長く余韻を残すし、同じホラーでも「ミザリー」のようなサイコパスを描いた作品の方が暴走する狂気に慄く。 本書もまたしかり。超自然的な力に翻弄される幸せな一家を主軸にした話で、不吉な雰囲気は序盤から漂っている。 手製の墓が並ぶペットセメタリ―や、その奥のインディアンの聖地の異教的な描写にはぞくぞくするし、スリルは十分ある。 しかし上巻では学生の事故死と猫の復活と豹変以外に特筆すべき変事はおこらず、冗長にも感じられる。 そのぶん幼い子供を抱えた一家の幸せな日常がたっぷり尺を割いて描かれている。エリーとゲージの成長、姉弟のじゃれあいは微笑ましく、ゲージと凧を揚げる終盤のシーンはじんわりする。 キングの作品にままあることだが、「○○が二週間後に死ぬとは誰も思わなかった」とか「○○の命はこのあと二か月しかもたなかった」など、まだ何も起きてない時点の地の文であっさりネタバレされるので、人によっては興ざめするかもしれない。 気になったのは主人公の飼い猫チャーチへの仕打ち。 死んで初めて愛してたことに気付いたと独白してるが、その割には「なに死んでくれてるんだ」と罵声をとばすし、自分の身勝手で甦らせたのちは殴る蹴る虐待するで、猫好きならずともペットを可愛がってる人にはキツい。 良くも悪くも今ほどペットが尊重されてない時代の価値観で書かれている。 ジャドに至ってはお前が元凶だろ!!!!!と全力でツッコミたい。名伏しがたい力に操られてたのはわかるけどさあ…… 上巻は起承転結の起承だけで、下巻の転結から面白さが加速するが、個人的にはスッパリ潔く救いのないラストでもよかった。 というか、あのオチじゃ生き残った彼女が可哀想。 ルイスが破滅するのは自業自得だが、その眼中から零れ落ちた存在のその後の人生を想像すると切ない。 一番ぞっとしたのは超自然的な邪悪ななにかや不気味な墓地、食屍鬼よりもなにより、ジャドの愛妻・ノーマの真実だった。 なお「ペットセマタリー」のタイトルは、共同墓地に子どもがかけた看板の誤字をそのまま引用したもの。 この遊び心が憎い。

Posted byブクログ

2019/07/09

内容 都会の競争社会を嫌ってメイン州の美しく小さな町に越してきた、若い夫婦と二人の子どもの一家。だが、家の前の道路は大型トラックがわがもの顔に走り抜け、輪禍にあう犬や猫のためにがあった。しかも、その奥の山中にはおぞましくも…。

Posted byブクログ

2017/07/05

複数巻の長編を平行に読破しよう月間。継続中。 キングの代表作でもある作品。引越したら、家の裏に謎の「ペットの墓」があった。代々子どもたちによって管理されている墓の隠された秘密とは。 スティーブン・キングらしい、ホラー要素もあるけど、本題は別なんだよねという作品なので、まるっき...

複数巻の長編を平行に読破しよう月間。継続中。 キングの代表作でもある作品。引越したら、家の裏に謎の「ペットの墓」があった。代々子どもたちによって管理されている墓の隠された秘密とは。 スティーブン・キングらしい、ホラー要素もあるけど、本題は別なんだよねという作品なので、まるっきり純文学のようである。ホラー(と言うか怪談)的要素は、事故で死んだ大学生、パスコーが瀕死で語りはじめる部分くらいで、あとは「死とは何かを納得させる」というのがテーマ。 上巻だけでも結構長く、一瞬出てくる「ペットの墓のほんとうの解釈」という話で切っても、それなりに良い作品だったのではないかと思う。そこからまたグイグイと引っ張っていき、純文学風なのに、登場人物に無駄がないというのも名作たるゆえんであろう。 ちなみに、「ペット・セマタリー」は、原題の「Pet Sematary」からであって、相変わらず日本の映画会社は「ペット・セメタリー (Cemetery, 墓)」といらん解釈を足しているようだ。

Posted byブクログ

2016/03/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あー早く下巻が読みたい。 初めてS・キングの本を読んでみた。 面白い。不穏な雰囲気の中にもアメリカの細かい文化までも(たとえば田舎の伝道的なクスリマスの過ごし方や料理など)も楽しめてはまりそう。 この猫、チャーチをあの場所(ミクマク族の埋葬地)に連れて行って生き返らせたってことは、(薄気味悪い違う猫として帰ってきた)上巻のラストで息子のゲージがトラックにはねられて死ぬことが示唆されていて…。 あーきっとあの場所にまた連れて行ってしまうんだ。 どんな子になってゲージは戻ってくるんだろう…。

Posted byブクログ

2016/01/09

我が子の死を受け入れられない父親。 それは大人としての弱さでもある。 そして彼に身も凍る恐怖が襲いかかる。 本当に恐ろしい。 けれど哀しみと切なさだけが残る。 名作。

Posted byブクログ