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宮本武蔵(八) の商品レビュー

4.3

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

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2022/03/13

魅力的なキャラクターが多く構成も含めて引き込まれる内容。新聞小説らしく、都合の良い展開や最後に急激にハッピーストーリーに向かう点などは気になるが、それも含めて楽しめた。

Posted byブクログ

2022/01/29

武蔵と別れた伊織は、商家に引きとられていたところを長岡佐渡に発見され、彼のもとに身を寄せることになります。又八は江戸を追放されたあと、頭を丸めて真人間になることを誓い、武蔵と再会を果たします。その後、彼は朱実が自分の子どもを産んだことを知り、彼女とともに生活することを決意します。...

武蔵と別れた伊織は、商家に引きとられていたところを長岡佐渡に発見され、彼のもとに身を寄せることになります。又八は江戸を追放されたあと、頭を丸めて真人間になることを誓い、武蔵と再会を果たします。その後、彼は朱実が自分の子どもを産んだことを知り、彼女とともに生活することを決意します。お杉はあいかわらず武蔵とお通への恨みを捨てず、お通に復讐する機会をうかがいますが、城太郎がお通を救出し、その後両者は和解するにいたります。 こうして、これまで武蔵の周辺を騒がせていた登場人物たちの処遇が定まり、いよいよ武蔵が船島で巌流小次郎と決闘をおこなう手はずが整います。武蔵にゆかりのある人びとは彼の身を案じますが、武蔵は彼らの心配を知りつつも心を乱されることなく、佐助の漕ぐ舟に乗って島へ渡り、櫂を削った木刀を手に、小次郎の待つ決闘の地へと向かいます。 クライマックスに向かってこれまでのさまざまな登場人物たちが落ち着きどころを得るという、エンターテインメント作品らしい締めくくりでした。

Posted byブクログ

2021/08/21

最終巻は、小次郎の「力と技の剣」と武蔵の「精神の剣」の闘いである巌流島の決闘が描かれる。決闘が近づくと街は騒がしくなるが、それでも武蔵の周囲に保たれている静謐さが印象的。ブレない姿とはこんな姿なんだなと思う。 虚しさや苦悩を原動力として凄まじく成長する宮本武蔵、意志が弱く堕落し...

最終巻は、小次郎の「力と技の剣」と武蔵の「精神の剣」の闘いである巌流島の決闘が描かれる。決闘が近づくと街は騒がしくなるが、それでも武蔵の周囲に保たれている静謐さが印象的。ブレない姿とはこんな姿なんだなと思う。 虚しさや苦悩を原動力として凄まじく成長する宮本武蔵、意志が弱く堕落していく又八、この2人は1−8巻を通して対照的な人間として描かれているが、2人で1人の人間のように思える。人は様々な性質を持っており、常にせめぎ合っているものだと思う。それでも、自身の弱さを制して内面的な完成を目指そうとする大切さを、吉川英治の「宮本武蔵」から学んだ。また時間をあけて読み返したい本だ。

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2020/07/01

剣の道を磨き続けてきた武蔵。 ついに因縁の相手、佐々木小次郎との決戦が決まります。 お杉ばばとお通、又八と朱美、城太郎、伊織、夢想権之助らが、物語の最終に向かって、次々と武蔵のもとに。 お通との邂逅、お杉ばばとの和解。 全てが最後に繋がり、ついに舟島で佐々木小次郎と決戦の時を迎え...

剣の道を磨き続けてきた武蔵。 ついに因縁の相手、佐々木小次郎との決戦が決まります。 お杉ばばとお通、又八と朱美、城太郎、伊織、夢想権之助らが、物語の最終に向かって、次々と武蔵のもとに。 お通との邂逅、お杉ばばとの和解。 全てが最後に繋がり、ついに舟島で佐々木小次郎と決戦の時を迎えます。 10年ぶりに通して再読しましたが、何度読んでも、感動します。 またどこかで、再読しようと思います。

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2019/02/07

何回読んでも、武蔵と伊織の再会の場面、武蔵とお通の別れの場面では、必ず涙が流れる。 極上の物語を生んでくれた吉川英治には、本当に感謝したい。 昭和、平成と時代を超え、次の時代にも、永遠に語り継がれる大名作。

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2018/12/20

映画化・ドラマ化・漫画化など、様々なかたちで紹介されてきた大人気歴史小説の最終巻。伏線回収のため、あっちへヨタヨタ、こっちへヨタヨタという印象が否めない。ラストも息切れされたのかな?と思われる中途半端さがあったのも残念。

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2018/02/11

宮本武蔵最終巻。 お杉婆が山姥のようであった。 初めてこの本を読んだのは、伊織や城太郎に近い年齢の頃であった。読むと言っても、当時の自分にはこの物語を読み解く力はなく、視線が文字を上滑りしただけだったらしい。どんな話だったか全然覚えていなかった。途中で挫折した可能性も十分に考え...

宮本武蔵最終巻。 お杉婆が山姥のようであった。 初めてこの本を読んだのは、伊織や城太郎に近い年齢の頃であった。読むと言っても、当時の自分にはこの物語を読み解く力はなく、視線が文字を上滑りしただけだったらしい。どんな話だったか全然覚えていなかった。途中で挫折した可能性も十分に考えられたが、全巻にしっかりと手垢がついていたので頑張って捲ってはみていたらしい。 武蔵の年に近くなった今となっては自分も少しは成長したようで、さらさらと楽しく読むことができた。 正直、内容がどうこうではなく、しっかり話を理解しながら読めたということ自体がうれしい。 今後も過去に読んだ作品を読み返してみると一層楽しめるかもしれない。

Posted byブクログ

2017/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最終巻。結果的には又八、お杉婆とも和解し、お通や城太郎、伊織らとも再会して、小次郎の対決にのぞむ。そんな話の流れ。「人間宮本武蔵」がどの様な経験をし、自分の糧としていったかをメインテーマにしているので、小次郎との対決シーンもあまり文章を割いて触れられてはいない。その点はちょっと期待外れの感が否めなかった。ただ、史実に対して創作をした部分が多いと思われるけれど、全巻を通して宮本武蔵の物語を楽しませてもらったという点では満足。あとお通の気持ちを武蔵が受け入れた点についても満足。感想はこんなところです。

Posted byブクログ

2016/05/07

大団円の第八巻。 又八、朱美、お杉ばば、城太郎、そしてお通。 これまで武蔵と関わった人々が、 巌流島という場所に集結し、 全ての人が救済された。 まさに大団円というのに相応しい。 だが、その後佐々木小次郎との決闘という 誰もが知っている結末が残っている。 戦いの結末も、どのよ...

大団円の第八巻。 又八、朱美、お杉ばば、城太郎、そしてお通。 これまで武蔵と関わった人々が、 巌流島という場所に集結し、 全ての人が救済された。 まさに大団円というのに相応しい。 だが、その後佐々木小次郎との決闘という 誰もが知っている結末が残っている。 戦いの結末も、どのような方法で決着が着くかも、 誰もが知っている話ではあるが、 不要でもつまらなくもない。 ここに辿り着くための長い旅だった。 吉川先生は武蔵の精神の剣が、 小次郎の技や力の剣に勝ったのだとした。 解説も面白い。同じ国民作家の名で呼ばれる 司馬遼太郎による宮本武蔵像が書かれているが、 彼は勝つための合理主義者として描いたらしい。 戦前の精神主義と戦後の合理主義。 同じ人物を描いてこうも違うのだろうか。 元々この小説は直木三十五と菊池寛による 武蔵名人説、武蔵非名人説の論争に対し、 吉川先生が回答として書いた小説だった。 宮本武蔵という人物の実像は謎に包まれている。 私が巌流島で会ったとある人物は、 武蔵を評してつまんねー奴と言っていた。 お通との恋も、又八との友情も、 沢庵和尚を初めとする一流の人物との邂逅も、 全て吉川先生の創作だろう。 そういう意味では本当の宮本武蔵はつまらない。 だが、本当につまらない人物だったとしたら、 彼は歴史に埋もれていったことだろう。 後世の人々が宮本武蔵という男のことを考える。 それだけでも彼は偉大な人物であり、名人なのだろう。

Posted byブクログ

2014/09/11

最大の山場とも言える、手に汗握るシーンが含まれた巻だったけど、読み終えたらなんだか静かな気持ちになった。8巻あっという間だった。楽しかった。 2014/9/10

Posted byブクログ