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迷路館の殺人 の商品レビュー

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31件のお客様レビュー

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2009/10/04

見事にやられた。「迷路館の殺人」の中に作中作としてもうひとつ「迷路館の殺人」が組み込まれてると言う趣向。さらにその中で起こる殺人事件は推理作家が書いた小説に見立てられて殺されるというもの。けれん味大好きな人にはたまらない。トリック自体は相変わらずの秘密の通路で何ともいえないんだけ...

見事にやられた。「迷路館の殺人」の中に作中作としてもうひとつ「迷路館の殺人」が組み込まれてると言う趣向。さらにその中で起こる殺人事件は推理作家が書いた小説に見立てられて殺されるというもの。けれん味大好きな人にはたまらない。トリック自体は相変わらずの秘密の通路で何ともいえないんだけどこの作品の重要な点は叙述的なものにある。プロローグとエピローグに挟まれる形でもうひとつの「迷路館の殺人」があるんだけどその中での真相が外側のエピローグでひっくり返される。この点が作中作として書かなきゃならなかった理由なのかな。基本的な叙述トリックといっちゃえばその通りなんだけど使い方がうまいから気づきにくい。まあ俺が叙述トリックに弱いだけかもしれないけど。またさらにエピローグとプロローグにももう一個仕掛けがしてあると言う懲りよう。面白かった。

Posted byブクログ