よだかの星 の商品レビュー
宮沢賢治の生き方が反映されている本です。 彼自身も、「よだか」と同じように、 ”自らが生きるということは、他の命を奪っているということ” という事実に罪悪感を覚えて以来、菜食を始め、宗教にのめり込んだという記録があります。 まさに彼の人生が投影されているような物語となっていて、...
宮沢賢治の生き方が反映されている本です。 彼自身も、「よだか」と同じように、 ”自らが生きるということは、他の命を奪っているということ” という事実に罪悪感を覚えて以来、菜食を始め、宗教にのめり込んだという記録があります。 まさに彼の人生が投影されているような物語となっていて、感慨深いものがあります。 未だ解決されない不変的テーマを言及しているがゆえに、考えさせられます。 よだかのように希望を求めて翼が朽ちるまで、必死に羽ばたく生き方はかっこいいなと思いました。漠然と生きるよりずっといい。 生き方は 鷹よりよだか ひたむきに
Posted by
よだかの星。超新星爆発をファンタジーで描いた作品。さすが賢治と思う。宇宙への捉え方に人間性や美しさが表現されている。挿絵によって、得られる印象も変わってくるので、いろいろ読み聞かせて、考えたこと、感じたことを交流したらいいと思う。私は、このイラストが結構好き。 私も死を前に、雄...
よだかの星。超新星爆発をファンタジーで描いた作品。さすが賢治と思う。宇宙への捉え方に人間性や美しさが表現されている。挿絵によって、得られる印象も変わってくるので、いろいろ読み聞かせて、考えたこと、感じたことを交流したらいいと思う。私は、このイラストが結構好き。 私も死を前に、雄々しく羽ばたきたいじゃないか。でも、病に立ち向かい生き残る道を選ぶべきだろうか。どちらにせよ、美しく輝く。
Posted by
この作品は大抵「銀河鉄道の夜 宮澤賢治著」の中に収録されています。見てくれの悪いヨダカは周りからも馬鹿にされ、自分も劣等感を感じるを越し嫌悪感を抱く。最後は天にお願いしてきれいな星にしてくれと…何度読んでみても涙が溢れます。 文庫で読んでいたら、抜き出して絵本っぽくなっているこち...
この作品は大抵「銀河鉄道の夜 宮澤賢治著」の中に収録されています。見てくれの悪いヨダカは周りからも馬鹿にされ、自分も劣等感を感じるを越し嫌悪感を抱く。最後は天にお願いしてきれいな星にしてくれと…何度読んでみても涙が溢れます。 文庫で読んでいたら、抜き出して絵本っぽくなっているこちらを見つけ即購入。やはり涙なしでは読めません。老若男女問わず是非とも拝読お願いします_(_^_)_
Posted by
小さい頃母から「読みなさい」といわれ読んだ絵本。よだかがとにかくかわいそうで最後号泣。よく人から地に足がついていないといわれていたのでたぶん母は世間はおまえが思っているようなものではなく残酷で悲惨なこともあるんだよといいたかったのかもしれない。私の心におもしをつけて現実を生きてい...
小さい頃母から「読みなさい」といわれ読んだ絵本。よだかがとにかくかわいそうで最後号泣。よく人から地に足がついていないといわれていたのでたぶん母は世間はおまえが思っているようなものではなく残酷で悲惨なこともあるんだよといいたかったのかもしれない。私の心におもしをつけて現実を生きていけるように読ませたのかな。。。
Posted by
醜い容姿のせいで周囲の鳥たちから蔑まれ、行き場をなくしたよだかは、自分の居場所を求めて太陽や有名な東西南北の星座たちに自分を星の世界に連れていって欲しいと頼む。しかし、星たちにも分不相応として拒絶されてしまい、最後は自分の翼で星空に飛び立つ。よだかの体は耐えられずに死んでしまうが...
醜い容姿のせいで周囲の鳥たちから蔑まれ、行き場をなくしたよだかは、自分の居場所を求めて太陽や有名な東西南北の星座たちに自分を星の世界に連れていって欲しいと頼む。しかし、星たちにも分不相応として拒絶されてしまい、最後は自分の翼で星空に飛び立つ。よだかの体は耐えられずに死んでしまうが、その魂は星の世界に到達し、今もなお燃え続けている。切ない美しさを秘めた星の物語でした。美しい自然をモチーフに綺麗な物語を紡ぐ才能に憧れます。
Posted by
昔読んだことを思いだし手に取った。 「醜いから」という理由だけで嫌われ、蔑まれ、自己矛盾に苦しみ、空を飛び、星になったよだか。 気がついた。この鳥が「わたし」の一部を構成し、今も間違いなく影響を与えていることに。小学3年生の「わたし」と、今を生きる「わたし」と、挿絵のよだかが、や...
昔読んだことを思いだし手に取った。 「醜いから」という理由だけで嫌われ、蔑まれ、自己矛盾に苦しみ、空を飛び、星になったよだか。 気がついた。この鳥が「わたし」の一部を構成し、今も間違いなく影響を与えていることに。小学3年生の「わたし」と、今を生きる「わたし」と、挿絵のよだかが、やっと、重なった。 読書は大事だ。特に幼い頃に何を読むかは、本当に大事だ。
Posted by
よだかは何にも悪くないじゃないか…( ; ; )なんて理不尽。客観的に見たらこう思うだけで、わたしたちも理不尽に人を判断、批判して追いやっていることがあるのかもしれない。
Posted by
他者から心ない理不尽な言葉を浴びる“よだか”。自分だけの力ではどうすることもできない運命を前にしたとき、彼は一直線に夜空へと舞う。 よだかはどんな心情で最期を迎えられたのかな。喜び、哀しみ、怒り、絶望…何度読んでも結論が出せません。よだかにとっては唯一の救いの道であり幸せの形だ...
他者から心ない理不尽な言葉を浴びる“よだか”。自分だけの力ではどうすることもできない運命を前にしたとき、彼は一直線に夜空へと舞う。 よだかはどんな心情で最期を迎えられたのかな。喜び、哀しみ、怒り、絶望…何度読んでも結論が出せません。よだかにとっては唯一の救いの道であり幸せの形だったのかもしれない。と考えたところで「私の願望」が入り込んでいると思い、考えをリセットしてしまう。答えは出ないけれど、何度も立ち向かいたくなる本です。 ひとつの、たったひとつの命の営みを、真正面からまざまざと見せつけられるような迫力があります。 中村道雄氏の組み木絵が優しく美しい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
去年、講演会で原田マハさんがお好きだと言っていたので興味をひかれ、図書館でよんだ 夜に飛び鷹のような鳴き声と翼に、醜い容姿とよだかという名前を持った鳥のおはなし 講演会のパワーポイントで装丁をみたときに何だろう?と思い、この装丁のよだかの星の絵本を探していた とても凝った、木の図(?)の絵本だ このおはなしは、つまり、差別と宗教のおはなしなんだろうか? 生まれたままの姿と名前の責任は、よだか自身にはないのに、他者に厭われ責められる そして自分の存在を責めるようになり、違う世界へと旅立ってしまうけれど、そこにもすぐには受け入れられない 以前、拒食症になってしまったアーティストが、命あるものを摂取して生きていくことに罪悪感がある、というようなことを言っていた 自己肯定できないと、どうしても他者の上に生きていることを、とても苦しく思う 自殺するのはよっぽど強い人だと思うけれど、その後の世界にも存在を拒否されてしまうのは、とてつもない絶望だし、何がなんだかわからなくなってしまう 星になってみんなを照らして、よだかは燃え尽きて爆発して、また新しいものに生まれ変わりたいのだろうか? 難しい、かなしいおはなしだ
Posted by
【経緯】 小説を去年読んでいたので、絵が気になって。 【書き出し】 よだかは、実にみにくい鳥です。 顔は、ところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。 【感想】 中村道雄さんの茶系の絵はコラージュ?木でできているの?暗めのトーンが無常...
【経緯】 小説を去年読んでいたので、絵が気になって。 【書き出し】 よだかは、実にみにくい鳥です。 顔は、ところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。 【感想】 中村道雄さんの茶系の絵はコラージュ?木でできているの?暗めのトーンが無常な世界観にとてもマッチしていた。 【共感】 生まれ持ってのものはどうにもできない。「名前」というアイデンティティまで奪われかねない悲しさ。
Posted by