寒椿 の商品レビュー
胸が締めつけられます…。 この小説の主人公たちは、祖母の年代か。 その時代にこんなことがあったんですね。
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時代は戦前から戦中、戦後へ。高知の芸妓子方家「松屋」で育った芸妓の娘たちを描く連作短編集。 厳しい花柳界、戦争での混乱、満州など、時代の荒波にもまれながら、明暗を分けていく人生。
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若い女の子たちが骨の髄まで親にしゃぶられて、モノとして売り飛ばされていく様っていうのは見てて堪えるものがあるわ。つらいわ。 澄子も民江も貞子も妙子も全員つらいけど、特に悦子の心情描写には並々ならぬものがあって、これは作者自身の投影なのかなと思ったら、やっぱりそういうことみたい。つ...
若い女の子たちが骨の髄まで親にしゃぶられて、モノとして売り飛ばされていく様っていうのは見てて堪えるものがあるわ。つらいわ。 澄子も民江も貞子も妙子も全員つらいけど、特に悦子の心情描写には並々ならぬものがあって、これは作者自身の投影なのかなと思ったら、やっぱりそういうことみたい。つらいね。 なんつーかな、性風俗を題材にした小説なわけだけど、それをエロ目的で消化させてなるものかみたいな情念を感じる。 風景の描写が繊細で生々しくて、吹雪のシーンは読んでるだけで寒さで凍えそうだったし、遊郭の夜はうるさいしって感じだった。 名作ゆえにホントに読んでてつらかった。今もつらい。尾を引く。
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20180520~0526 4人の芸妓の半生を幼馴染の子方屋の娘の視点で描いている。宮尾先生の流麗な文章にはつい引き込まれてしまうわ。
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昭和戦争期から4人の芸妓の生き様が描かれた連作短編集。著者独特の色艶の利いた節回しの文章が心地よい。理不尽な境遇を割り切り逞しく生きる姿勢は、現代に生きる自分にはとても持ち得る気がしない。
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この世界と言えば、「椿」のイメージがまた強く。 まだ続く宮尾登美子シリーズ。 綾子シリーズにも登場した、4人の芸妓を主人公とした話。 それぞれを主役に4章で構成されています。 しっかりものの澄子、頭が8分目と周りから言われる民江、食欲にとらわれて短い一生を終えた貞子、そして芸...
この世界と言えば、「椿」のイメージがまた強く。 まだ続く宮尾登美子シリーズ。 綾子シリーズにも登場した、4人の芸妓を主人公とした話。 それぞれを主役に4章で構成されています。 しっかりものの澄子、頭が8分目と周りから言われる民江、食欲にとらわれて短い一生を終えた貞子、そして芸妓から足を洗い、社長夫人になった妙子。 貞子に関しては既に亡くなっていて久しいので、叔母からの話を聞いた綾子視点での話です。 一時期同じ家で同じ様に育てられても、その後の人生はその子の性格で変わって行くのだな、と妙子の兄弟での違った境遇を見て改めて思い、 またその家の正式な娘であり、4人に比べて金銭的に圧倒的に恵まれていて、何不自由ないお嬢様である綾子も、その家に育った故の苦悩があることは数々の本で痛いほど感じ。 「アルマン」という男性が出てきて「椿姫」の事が若干触れられています。この作品も冒頭、不吉花としてこの業界で避ける椿の花の植え込みについての記載から始まります。 この作品と椿姫が相まって、私の中でこの世界の女性と言えば椿、というイメージがより強くなりました。 読んでいる途中、この映画をナンノこと南野陽子さん主演で行っているということをネットで見て、予告編とか見た結果、タイトルはこれだけど中身は完全に岩伍覚書ですね。 鬼龍院花子の生涯と言い、宮尾作品は映画の題材としてだけ持って行かれたような感じなのでしょうか?
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綾子ものではないけれど、おそらく宮尾さんの生家で仕込まれて芸妓になった4人の娘さんたちの物語。 50を過ぎてそれぞれの人生を振り返る構成になっていました。 この作品を原作とした南野陽子さん主演の映画があるけれど、映画とはかなり趣が違いました。 あちらは別のお話と混ぜて脚本が書か...
綾子ものではないけれど、おそらく宮尾さんの生家で仕込まれて芸妓になった4人の娘さんたちの物語。 50を過ぎてそれぞれの人生を振り返る構成になっていました。 この作品を原作とした南野陽子さん主演の映画があるけれど、映画とはかなり趣が違いました。 あちらは別のお話と混ぜて脚本が書かれたものみたい。 宮尾さんの高知でのお話は、本当のことを当事者の1人として冷静に書いているから、目をそむけずにちゃんと読んどいたほうがいいな…って思うんだ。 今の若い世代、当時も普通の家庭に育った人には絶対に書けない日常と密接した裏の世界のお話だと思います。
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女性が読んだらなんともしみじみと、自分の身の来し方を振り返ってしまうような本だと思う。でもじめじめした本ではなくて、出てくるのが女性ばかりだからか、あでやかで、明るさに満ちていて、私は大好きな小説です。
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高知の芸妓子方屋松崎に、幼くして売られてきた澄子、民江、貞子、妙子の四人。松崎の娘である悦子と分け隔てなく育てられた少女時代が終わり、やがてそれぞれ芸妓として生きていかねばならない運命を悟っていく。 背負った借金のため楼から楼へ、内地だけでなく大陸へも売られていく彼女たち。一見、...
高知の芸妓子方屋松崎に、幼くして売られてきた澄子、民江、貞子、妙子の四人。松崎の娘である悦子と分け隔てなく育てられた少女時代が終わり、やがてそれぞれ芸妓として生きていかねばならない運命を悟っていく。 背負った借金のため楼から楼へ、内地だけでなく大陸へも売られていく彼女たち。一見、運命をそのまま受け入れているかのような生き方にも、あるいは強い意志で、あるいは天性の打たれ強さで、それぞれに違った人生を切り開いていく気迫のようなものを感じる。 ☆女流文学賞
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少女ながら水稼業に身を置くことを余儀なくされた、4人の女性の物語。 忍の一文字、それぞれ維持や執着で生き抜く描写が胸を打つ。 宮尾さんの作品、いずれも苦労人ばかり登場して切なくなる。 プロフィール見ると幼少時代や渡満/引揚げなど、ご自身が苦労されたが故の描写なんでしょうね..
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