文房具56話 の商品レビュー
結構古い本ですた。 でも、戦前戦後を経験している人の言葉はやはり重みがある。 敗戦の色濃くなったときの生活なんて、実体験を語ってもらわなくては全然分からない。物がない。今まであったものの質がものすごく下がる。悲惨さは、「戦争を繰り返してはいけない」という言葉を世代を超え...
結構古い本ですた。 でも、戦前戦後を経験している人の言葉はやはり重みがある。 敗戦の色濃くなったときの生活なんて、実体験を語ってもらわなくては全然分からない。物がない。今まであったものの質がものすごく下がる。悲惨さは、「戦争を繰り返してはいけない」という言葉を世代を超えて繰り返すたびに、その重みが忘れ去られ、言葉が形骸化していく。当然と言えば当然なのだけれども。 この本の文房具は、今はもう使われていないものも多い。 でも、文房具を通して見るこの人の言葉の重みを、「時代遅れ」として葬っては、絶対にいけないと思う。
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上品な印象の文体で綴られる、作者と文房具の関わり方。 文房具カタログ的な情報ではなく、本当に個人的なエピソードが中心になっているので、前者のようなものを求めている場合はちょっと注意かもしれない。 でも物の本来の役割を考え、大切にしていこうとする姿勢に心底憧れた。 「暮らしをていね...
上品な印象の文体で綴られる、作者と文房具の関わり方。 文房具カタログ的な情報ではなく、本当に個人的なエピソードが中心になっているので、前者のようなものを求めている場合はちょっと注意かもしれない。 でも物の本来の役割を考え、大切にしていこうとする姿勢に心底憧れた。 「暮らしをていねいに」的なポリシーの友達には、ぜひ進めてみたい本。
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こういう、こだわりもないさりげない付き合い方がいいとは思う。 でも文房具に対する愛着はとても感じられる。 あまり趣味的な内容ではない。 文房具にまつわる思い出話などが主となっている。 吸い取り紙とテープ・ライターは失敗から生まれたという言い伝えが書かれてあった。 ポストイット...
こういう、こだわりもないさりげない付き合い方がいいとは思う。 でも文房具に対する愛着はとても感じられる。 あまり趣味的な内容ではない。 文房具にまつわる思い出話などが主となっている。 吸い取り紙とテープ・ライターは失敗から生まれたという言い伝えが書かれてあった。 ポストイットも強力な糊を作るはずが失敗してという話を聞いたことがある。 便利な文房具は失敗から生まれるものも多いようだ。
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この本を開いて二、三行読んだらすぐに分かった。 「ヤバイ。あたし、串田孫一のファンになる」 彼の書く文章はさりげなくありながら考えられていて、 プロの書く文章に違いないと思い至った。 そして、いつかはあたしもこんな風に文を書けたらなと思った。 文房具はいつも身近に溢れすぎている...
この本を開いて二、三行読んだらすぐに分かった。 「ヤバイ。あたし、串田孫一のファンになる」 彼の書く文章はさりげなくありながら考えられていて、 プロの書く文章に違いないと思い至った。 そして、いつかはあたしもこんな風に文を書けたらなと思った。 文房具はいつも身近に溢れすぎている。 しかもどれも割と歴史を持っている。 ことに、あたしたちはたぶんそんなに気がついてはいないだろう。 不格好な物でも使うほどの愛着がわく物もあれば、 デザインに惹かれて買ってもなかなか馴染まない物もある。 ようは使うかどうかであって、生活にどれだけ浸透するかだ。 どの文房具に対する思いも 串田孫一氏はだいたい似たような感じで、 だから★をひとつ減らしました。 でも、それは私たちが常に文房具や生活に対して抱くべき思いに 似ているのかも知れない。 生活は大切で、文房具も大切。 単調に毎日そこにあることで文化は創られ、世界は守られる。 こんな単調さがきっと★5つなんです。
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アラビア糊も好きだけど、指で塗るヤマト糊の安心感も好き。 ノートじゃなくて「帳面」と呼びたい。それから、スケッチブックは「画帳」。 万年筆をよく使う人は、人生で1本だけ、特別な万年筆を買うべきだ。 などなど。 文房具に対する柔らかい愛が感じられるエッセイ。
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文房具大好きなため、目に止まった瞬間手に取り レジまで一直線。 おもしろかった。 高級文具へのこだわりなどが書かれているのではなくて、 著者と文房具の関わり方が書かれている。 手にした道具を愛情をもって長く大切に使いうという 著者の姿勢がとても清々しい。 取り上...
文房具大好きなため、目に止まった瞬間手に取り レジまで一直線。 おもしろかった。 高級文具へのこだわりなどが書かれているのではなくて、 著者と文房具の関わり方が書かれている。 手にした道具を愛情をもって長く大切に使いうという 著者の姿勢がとても清々しい。 取り上げられた文房具のうち、 使ったことがないものもあるが、ほとんどが本当に身近なもの。 読むたびに自分の身近な文房具に愛着が湧いてくる。
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私は話にオチがないとよく言われるので オチしか求められていないような場では大人しくしているのだが、 この本は56の文具エッセイ集で、文章にオチがない。 淡々と語りたいことを語って、さっと終わる。媚びない。 話によってメランコリックだったり蘊蓄っぽかったり回顧録っぽかったりする ム...
私は話にオチがないとよく言われるので オチしか求められていないような場では大人しくしているのだが、 この本は56の文具エッセイ集で、文章にオチがない。 淡々と語りたいことを語って、さっと終わる。媚びない。 話によってメランコリックだったり蘊蓄っぽかったり回顧録っぽかったりする ムラのある感じもなんか好き。 仕事道具としてであれ日常道具としてであれ 日頃お世話になっている文房具の由来や製造法に対する探究心は見習いたい。 文房具でなくてもね、そういう敬意と向学心って大事だと思う。
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2008/5 文房具をテーマに書かれたエッセイ集。それぞれソフトな語り口ながらで書かれている。少し古い本だが、読んでいるうちにいろいろな文房具、それもこだわりの品を使ってみたくなってくる。
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鉛筆や消しゴムなどの身近なものから下敷きや硯などの懐かしいものまで、いろいろな文房具のお話。 これら一つ一つの文房具達を愛おしい存在と再確認させて、大切に使わなきゃって思わせてくれる優しい本。 今はみんなPCばっかり使っちゃうけど(含む自分)愛着を持った文房具を使い、囲まれてるの...
鉛筆や消しゴムなどの身近なものから下敷きや硯などの懐かしいものまで、いろいろな文房具のお話。 これら一つ一つの文房具達を愛おしい存在と再確認させて、大切に使わなきゃって思わせてくれる優しい本。 今はみんなPCばっかり使っちゃうけど(含む自分)愛着を持った文房具を使い、囲まれてるのも素敵ですよう!
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文房具についてのエッセイで、文房具好きの人はもれなく楽しめると思う。もちろん文房具に興味が無くても、ついつい文房具屋さんに行きたくなりそう。文房具でもそうでなくても、気に入ったものを大事に使いたいなあと思った。
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