刑務所の中 の商品レビュー
たしか、「本の雑誌」をペラペラめくっているときにふと気になって、読んでみたいと思ったもの。実際に行きたくはないけど、塀の中って気になるもんな。ユーモアも交えながら、かなりリアルに描かれた一冊。なかなか。
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映画化されたものを先に観て、原作本があったことを知って読んだ。マンガ家の花輪さんが、実際に体験した刑務所録マンガ。映画の空気感があまりにもゆるいのだが、原作もゆるい。映画は原作に忠実に作られていたのだなぁ。「こんな刑務所なら入ってもいいかも」と不謹慎なことを思ってしまうくらいシュ...
映画化されたものを先に観て、原作本があったことを知って読んだ。マンガ家の花輪さんが、実際に体験した刑務所録マンガ。映画の空気感があまりにもゆるいのだが、原作もゆるい。映画は原作に忠実に作られていたのだなぁ。「こんな刑務所なら入ってもいいかも」と不謹慎なことを思ってしまうくらいシュールかつ、ユーモアいっぱいの刑務所ライフ。消しゴムを落としただけで大事件。雑誌のクイズを解いただけで懲罰房行き。昼食のパンで舞い上がる人々。みんなそれぞれ何かしらの罪人なんだから、もうちょっと反省しようよ!
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「本の雑誌」で入江敦彦さんが獄中記の一つとして紹介していた。学生時代の友人にディープな花輪ファンがいて、その作品世界の凄さを力説していたものだが、少女まんが育ちのわたしには絵柄がどうにも…ね。なんか匂いまでしてきそうな感じだもの。同じように匂ってきそうな粘ったタッチである諸星大二...
「本の雑誌」で入江敦彦さんが獄中記の一つとして紹介していた。学生時代の友人にディープな花輪ファンがいて、その作品世界の凄さを力説していたものだが、少女まんが育ちのわたしには絵柄がどうにも…ね。なんか匂いまでしてきそうな感じだもの。同じように匂ってきそうな粘ったタッチである諸星大二郎さんは好きなんだけど。はて、その違いは?と考えてみるに、諸星作品はどこまでも「知的」なのだ。土俗的なものに対して、作者はいつも「こちら側」から見ている。対して花輪氏は、「あちら側の人」という気がする。 本書はまったく異色作だ。刑務所に収監されていることについて、「あり得べからざる事が起こってしまった」という感は皆無。「これは表現者としてまれな機会だからネタにしてやろう」という雰囲気も、見事にない。ただ、描いている。徹底的に細部にわたって描いている。解説の呉友英氏が言うように、これはやはり特異な才能の持ち主であるがゆえのビョーキだろう。ただ、本当の意味で「病んでいる」人には、人に読ませるようなものは描けないわけで、そういう意味でも空前絶後と言える。
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先日府中刑務所文化祭に行く際の予習として読みました。 おいしいもの食べたときに「ビューだよ~」と言うのと、人に物を頼むとき「ねがいま~す」と言うのが、癖になりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんだか凄い本だった。 文章は読んでないから詳細は分からないけど、昭和中期あたりかな。後期かも。 人情あふれる時代。 ゆるいのか厳しいのか分からない。 本当に真綿でやさしく締められるような、豚の飼育のような。 すごく古いのかと思ったら2000年だった。 作者の感性がすごいんだと思う。
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花輪氏の確かな画力と驚異的な記憶力によって描かれた獄中レポ。 淡々と描かれてはいるが、時たま現れる心象描写がリアルに響いてくる。 絵描きが3年も絵を描けないなんてなんと苦しいことだろう。
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内容はもちろん、描写やカット割りも すごく勉強になります。 余談ですが、刑務所から 保釈されたばかりのホリエモンが 「酒が飲めず、スリムになった。 最初は炭酸も飲めなかったけど、 そのうち、映画の上映会に 参加できるようになり、 炭酸やお菓子も出るようになった」 と言っ...
内容はもちろん、描写やカット割りも すごく勉強になります。 余談ですが、刑務所から 保釈されたばかりのホリエモンが 「酒が飲めず、スリムになった。 最初は炭酸も飲めなかったけど、 そのうち、映画の上映会に 参加できるようになり、 炭酸やお菓子も出るようになった」 と言っていて、ちょうどこのマンガを 読んだばかりだった私は 「あー! 本に出てきた内容と全く一緒だ〜(笑)」 としみじみ思いました。
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淡々としていながらも、実に緻密に描かれた「刑務所の中」の生活。そこに刑務所への批判や自身の犯した罪への反省といった思想は含まれていない。しかし、記録された刑務所の生活には「願いますの壁」のような異常性が潜んでいる。 食べ物に関する表現も面白い。限られた種類の献立で毎日似たようなメ...
淡々としていながらも、実に緻密に描かれた「刑務所の中」の生活。そこに刑務所への批判や自身の犯した罪への反省といった思想は含まれていない。しかし、記録された刑務所の生活には「願いますの壁」のような異常性が潜んでいる。 食べ物に関する表現も面白い。限られた種類の献立で毎日似たようなメシを食べていると、たまにしか出ないパンが悪魔的なまでの魅力を発するゴチソウになる。これはわかる気がする。
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獄中記といっても薄っぺらい反省や自戒を並び立てたつまらない内容ではなく、刑務所内のしきたりや建物内部の作りなど丁寧で几帳面なペン先で見事に描いています。「ホットひとつ願いまーす」のなんちゃって妄想の所が好きだ。面白かった!
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ここまで忠実に記憶・描写出来ることに驚く。刑務所ってどうなっているの?という野次馬心のある方にはお勧め。これを読むとアルフォートが食べたくなる。
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