覘き小平次 の商品レビュー
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難しい漢字読みが多くて、結構時間をかけて読んだ気がする それに、途中で登場人物が分からなくなり、最初からパラパラ めくりながら、登場人物を書き出してみたりもして。。。 京極堂シリーズでも、巷説シリーズでもなかった (巷説の又市が名前だけ2回登場したけど) 暗い話だけれど、不思議なリズムとからくりがあって 読み始めると、この本の世界に入り込んでいった感じだった いつまでも余韻が残る本だった
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京極堂シリーズだと、途中の長い薀蓄で、ストーリーがどうでも良くなってしまうんだけど、これは話がスムーズで読みやすかった。 同じ作家でも人間があっさり死ぬのと、なかなか死なないのと両方の世界がある。
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何がどうなってんだか分からない序章と、 こっちまで陰鬱になるキャラクターとが、 こよりのような紐になって、 他のキャラクターたちと関わり合って、 最後はひとつの形を成す。 京極夏彦らしい作品展開かと。 でも、こよりが一つの形を成す、あのくだりは いつもながら凄い...
何がどうなってんだか分からない序章と、 こっちまで陰鬱になるキャラクターとが、 こよりのような紐になって、 他のキャラクターたちと関わり合って、 最後はひとつの形を成す。 京極夏彦らしい作品展開かと。 でも、こよりが一つの形を成す、あのくだりは いつもながら凄いなあと。
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無理して楽になるのと 無理せず苦しむのはどっちが良いだろう 究極な質問です 薄っぺらな人生と語る小平次 そうだ!私も薄っぺらなんだから何も思い悩むことなどない とか教訓にしてるところが本筋とは離れる 本書「嗤う伊右衛門」と同じシリーズと歌われてますが たしかにオナジ匂いで...
無理して楽になるのと 無理せず苦しむのはどっちが良いだろう 究極な質問です 薄っぺらな人生と語る小平次 そうだ!私も薄っぺらなんだから何も思い悩むことなどない とか教訓にしてるところが本筋とは離れる 本書「嗤う伊右衛門」と同じシリーズと歌われてますが たしかにオナジ匂いで読み応えたっぷり 久しぶりに京極夏彦氏の凄さを思い知らされました(軽んじてたわけじゃないけどね) 「嗤う..」の蚊帳と「覗く..」の襖 主人公の動の狂気が見えた「嗤う」の方が判り易くゾクゾクするほどの最後、対する「覗く」は周囲の狂気のなかに幽霊のごとく浮かんでいる小平太の静が引き立つんでしょうか? 山東京伝の名作怪談...だって知りませんでした とにかく寝ないで書いてるんだろうな〜京極氏
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例によって少ーしとっつきにくい冒頭の何ページかを乗り越えると、あとはもう次々とページを繰らずにはいられないいつもの京極ワールド。 「この章読んだら寝よう」が「もう1章だけ」に幾度変じれば済むのか、そして結局は一晩で。 何と言っても上述のように、先を読まずにはおれない、続きが楽し...
例によって少ーしとっつきにくい冒頭の何ページかを乗り越えると、あとはもう次々とページを繰らずにはいられないいつもの京極ワールド。 「この章読んだら寝よう」が「もう1章だけ」に幾度変じれば済むのか、そして結局は一晩で。 何と言っても上述のように、先を読まずにはおれない、続きが楽しみで仕方がない文章の綴り方は本当に比類なき名人芸。 それもいわゆる現代叙述ミステリーなどの類ではなく、この手の時代物の形をとりながら。 換言するなら、時代物、それも礎となる原作を持つ時代物でありながら、それを戯作者の魔法の筆によって超一級のミステリーにまで昇華させていると表現できるのかも。 さらにこれは物語の本筋とは関係ない些事かもしれないが、目の肥えた読者を失望させない“日本語力”というものも、当たり前のことながら絶技だと思う。 プロとして小説を書いて出版しているのだから文章が上手いのは当然だ、と思うかもしれないが、決してそうではない、と私などは感じている。 たぶんストーリーは面白いんだろう、趣向を凝らされ、秀でたプロットなんだろう、とは思えても、使われている日本語の感覚が読んでいる自分のそれと合わなくて、僭越の極みながらさらに突っ込んだ表現をさせていただくと、文章を紡ぐ“日本語力”が稚拙なために、途中で興味を削がれてしまう小説も少なくないから。 作品のジャンルや世界観に合わせて巧みに使い分けられている豊富な語彙も併せて、京極夏彦の日本語感覚は本当に超人的だと思う。 余談ながら、「巷説百物語」シリーズや「嗤う伊右衛門」などに登場する人物たちがちょっとした端役も含めて何人か本作にも出てくるから、これらの作品が既読だと少し余計に楽しめる。
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まさかこの本で、又市や治平の名前を見ようとは! なんだか妙に嬉しい。 後半、俄然面白くなって、後半にかかってからあっというまに読了。 最初小平次がものすごく気持ち悪かったんですが、だんだん愛着がわいてきて。 勧善懲悪? 「巷説百物語」と「嗤う伊...
まさかこの本で、又市や治平の名前を見ようとは! なんだか妙に嬉しい。 後半、俄然面白くなって、後半にかかってからあっというまに読了。 最初小平次がものすごく気持ち悪かったんですが、だんだん愛着がわいてきて。 勧善懲悪? 「巷説百物語」と「嗤う伊衛門」の間くらいの作品だそうで、読んだ感じも、そういう雰囲気でした。 伊衛門ほどどろどろではなく、巷説百物語ほどすかっとはしない。 でも、面白かった。 こんなに存在感があるのに何もしないような主人公って、そうそういないよね
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巷説百物語の世界観の中。 幽霊という存在に対するユニークなアプローチを堪能できる作品である。 読み進めていく内に、自分の確固たる部分が揺らいでいくのが分かる。 押し入れに潜み死んだ様に生きる男、小平次。 彼と言う人間と出会う事で、周囲の人々は自身の本質を見つめていくこ...
巷説百物語の世界観の中。 幽霊という存在に対するユニークなアプローチを堪能できる作品である。 読み進めていく内に、自分の確固たる部分が揺らいでいくのが分かる。 押し入れに潜み死んだ様に生きる男、小平次。 彼と言う人間と出会う事で、周囲の人々は自身の本質を見つめていくことになる。 人の生の曖昧な部分を、 そぎ落としてそぎ落として。 後にほんの一寸だけ残る薄っぺらい部分を重厚に描いた怪作。 特異なテーマではあるが、 そこは京極夏彦、雰囲気たっぷりに描いてくれる。
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巷説の治平さんが結構出てきます。 最後はとてもすっきりと収拾がつきます。 因果の輪が一回りして閉じた感じです。 でも、あれはツンデレとはいわないよな。いや、そうなのかな。
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ビッチーで腐女子な女とヒッキーで根暗なストーカ男の話(笑) 江戸の話なのに、2chの馨がそこはかとなくする。 なんて言うかそれでも強く生きていけるものだよ人間とは。
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文章で読ませる小説。その文章のもつ力に感動。 当たり前のことなんだけど、小説は文章で成り立っているんだと改めて感じさせられました。 文章を読む、ただそれだけのことに感じる喜び。 本を読む喜び楽しみ面白み。 そんなこんなを味わいました。 てなこと言いつつも「巷説」と世界観...
文章で読ませる小説。その文章のもつ力に感動。 当たり前のことなんだけど、小説は文章で成り立っているんだと改めて感じさせられました。 文章を読む、ただそれだけのことに感じる喜び。 本を読む喜び楽しみ面白み。 そんなこんなを味わいました。 てなこと言いつつも「巷説」と世界観を繋げることによる娯楽性も好きなんですよね。 ある意味、「あざとい」と言うべきか。
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