スピノザの世界 の商品レビュー
めちゃくちゃ感動した。 最後は第三種の認識まで到達して一気に理解。 理解できるのはもともと知っているからで、スピノザの言うように最初から真なる観念が与えられているからなんだろう。
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「エチカ」の復習に。これ単独で読むとむずかしいだろうが、ひととおり読んでからだととてもわかりやすい。「エチカ」原著(翻訳だけど)で今ひとつ理解できないところが、かなり明確になる。 古典なんて時代背景も文脈も今とは違うのだから、それを補完し案内してくれるこういう入門書があると大変助...
「エチカ」の復習に。これ単独で読むとむずかしいだろうが、ひととおり読んでからだととてもわかりやすい。「エチカ」原著(翻訳だけど)で今ひとつ理解できないところが、かなり明確になる。 古典なんて時代背景も文脈も今とは違うのだから、それを補完し案内してくれるこういう入門書があると大変助かる。
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スピノザの独特の世界を、できるだけわかりやすく紹介しているのですが、そうはいっても、もともと難解な思想であるため、これを理解するのは容易ではないな。ただ、「スピノザの神」が、「神」という存在に対して漠然と抱いているものと全く異なることがわかります。
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デカルトの思想をそのまま理系的につきつめると汎神論になる、というのがスピノザか。そんな感じがした。著者はスピノザの『エチカ』を丁寧にたどりながら、読者をスピノザの頭の中に連れて行ってくれる。通常「汎神論」といわれても、今ひとつわかったようなわからないようなところがあるが、この本を...
デカルトの思想をそのまま理系的につきつめると汎神論になる、というのがスピノザか。そんな感じがした。著者はスピノザの『エチカ』を丁寧にたどりながら、読者をスピノザの頭の中に連れて行ってくれる。通常「汎神論」といわれても、今ひとつわかったようなわからないようなところがあるが、この本を読むとそれを豊かにイメージできる。そしてスピノザの説く倫理が、実はニーチェに近いと言うことも、ニーチェ自身や著者の指摘を待つまでもなく、実感できる。
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約7年ぶり(!)に読んだ。 スピノザの主著『エチカ』の読解。 最初に本書を手にしたのは、スピノザの思想と、ミニマリストプログラム以降の生成文法の言語観・自然観との間に相通ずるものがありそうだと感じたのがきっかけだった。 抽象的な話が多く、骨の折れる読書となった。 著者の...
約7年ぶり(!)に読んだ。 スピノザの主著『エチカ』の読解。 最初に本書を手にしたのは、スピノザの思想と、ミニマリストプログラム以降の生成文法の言語観・自然観との間に相通ずるものがありそうだと感じたのがきっかけだった。 抽象的な話が多く、骨の折れる読書となった。 著者の意図をきちんと読解できているかもあやしいが、本書で述べられているスピノザの思想を自分の言葉で粗削りに要約すると、次のようになる。 「神とは、数式や自然法則のようなものであり、世界は自動機械がものを作るように、必然的に生み出されていった(神が何かを意図して創造したのではない)。 世界に存在するすべての事物は、良いものも悪いものも、神(=自然法則)の必然の結果生じたもので、また、これらはすべて神の一部である。 それゆえ何かよくないことがあっても、“すべて必然”と考えれば、すべてのことを許すことができる。 そのように世界を認識できる人間は、自由で強い。 “すべて”の中には、当然、自分自身も含まれる。 自分自身が必然の存在であると認識することは、自分自身が神のあらわれ(=自然法則の一部)であり普遍的な存在であると理解することである。 自分自身が神の一部であるならば、つまり、人が神を愛すること=神が人を愛すること=神が神自身を愛すること、となる。 この栄光こそ、人が衝動的に欲している自由、幸福、至福である」 一般的なキリスト教からイメージされる神に比べると、スピノザの神は無機質だ。 当時の教団から「異端」として追放されたのも仕方なかったかもしれない。 でも数式のように無機質だからこそ、永遠不変なのだともいえる。 ニーチェや仏教の思想にも似たものを感じる。 実際ニーチェはスピノザを、自分の「先駆者」としてたたえていたそうだ(pp165-166)。 『エチカ』自体、幾何学の証明のように定義と公理からスタートして定理を導いていく、というふうに淡々と書かれているらしい。 が、果たしてその定義や公理や推論過程が妥当なものか、確信はもてない。 (いや、正直に言うと、直感として納得できていない。) 仮に推論過程が正しかったとしても、スピノザの導いた結論(定理)の数々は、一個の閉じた公理系の中でのみ正しい、としか言えないじゃないか! ……とも思ったが、宗教は科学じゃないし、幾何学の証明のような書き方に惑わされて科学哲学の枠で考えること自体が間違っているのかな。 うん、自分にそう言い聞かせて納得することにする。
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特異なる神学者・哲学者であるスピノザ。その代表的著作である『エチカ』を中心とした解説書・入門書です。 とにかく記述が明快です。淀みがないので大変にわかりやすく、それでいてレベルを落としたところがない。元々の思想をよほどよく読理解していないとこの本は書けません。後半はさすがに手強...
特異なる神学者・哲学者であるスピノザ。その代表的著作である『エチカ』を中心とした解説書・入門書です。 とにかく記述が明快です。淀みがないので大変にわかりやすく、それでいてレベルを落としたところがない。元々の思想をよほどよく読理解していないとこの本は書けません。後半はさすがに手強いですが、順序だてて考え、読んでいけば理解出来るようになっています。 全六章からなる本書ですが、「6 永遠」のスリリングさは圧巻。あくまでも神と人間の関わりに基づいていた議論が、魂と永遠の次元にまで一気に高まる様は興奮すらおぼえます。 お勧めです。
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「衝動」が人間を動かしている。自由意志の否定。「神、あるいは自然」というフレーズ。全てが必然であり、「神」の一部である。 諦めではない、全てを受け入れる勇気を与えてくれる。 スピノザの思想に魅力を感じるきっかけとなった一冊。
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人間精神の根源的不安は「自分を認めて欲しい、いや認めさせてやる」という名誉的な欲望から来る(P190)。人間は常に衝動に突き動かされて生きている(p30)。その衝動の根源こそあくなき自己肯定欲である。その解消により世界中の各人の認識(貴方自身の今ここでの認識)を安心させるための思...
人間精神の根源的不安は「自分を認めて欲しい、いや認めさせてやる」という名誉的な欲望から来る(P190)。人間は常に衝動に突き動かされて生きている(p30)。その衝動の根源こそあくなき自己肯定欲である。その解消により世界中の各人の認識(貴方自身の今ここでの認識)を安心させるための思考の系がスピノザ哲学である。 最近、親鸞道元の仏教哲学に関する本を読んでいた。手元にはひろさちやのよみかけの『因果にこだわるな』もある。 羊の東西を問わず、実践的に人間の根源的不安を安心させる考えがあることを知り、視野が広がったように思う。
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ブックオフにて半額で購入。同じ著者による『デカルト、ホッブズ、スピノザ』が論文の集成でやや専門的な記述が目立ったのに対し、こちらはあとがきにもあるように入門書であり、知性改善論・エチカ入門としては読みやすい部類に入る。とはいえ、単なる概要の羅列に留まることなく読み応えは充分。エチ...
ブックオフにて半額で購入。同じ著者による『デカルト、ホッブズ、スピノザ』が論文の集成でやや専門的な記述が目立ったのに対し、こちらはあとがきにもあるように入門書であり、知性改善論・エチカ入門としては読みやすい部類に入る。とはいえ、単なる概要の羅列に留まることなく読み応えは充分。エチカ読解の上で一度は突き当たる"所詮これら定理の導出はスピノザの恣意でしかないのでは?"という問いに、本書の72~80頁は新たな観点を与えてくれた。自由意志の否定→"ゆるし"→倫理の箇所および重要ターム"永遠"の解釈も斬新かつ重要。
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二度目に挑戦中。読むたびに 前は何を読んだんだろうと 新しい発見をする。 神が 創造主でも裁きの神でも無い事を知って欲しい。
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