数学的思考法 の商品レビュー
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2005年刊行。 本書の内容は、表題とはやや異なり、主に数学学習の必要性と、ゆとり教育による数学を含む授業時間数の減少に対する批判的眼差しから、現行(当時)の数学教育のあり方を説いたものである。 本書で書かれていることはいちいち尤もであり、特に、数学学習ではもとより、より一般的に論理的な思考を身につけるには、設問に対する試行錯誤が必要だということ。 ある事象を解析するには、その事象の発生要因とその個数、当該事象への影響の度合いと重要度の把握を要するとある。全く同感である。
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世の中には数学と聞くだけで拒否反応を起こす人が多くいるかと思います。学生時代、「こんな式覚えて役に立つのか?」と思った事がありましたが、大人になってから「あの時ちゃんと勉強しておけばよかった。。。」と思うのも数学ですよね。この本を読む事によって”論理的に考える事”を大切さと学び直...
世の中には数学と聞くだけで拒否反応を起こす人が多くいるかと思います。学生時代、「こんな式覚えて役に立つのか?」と思った事がありましたが、大人になってから「あの時ちゃんと勉強しておけばよかった。。。」と思うのも数学ですよね。この本を読む事によって”論理的に考える事”を大切さと学び直すモチベーションが湧いてくる良書です。
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数学を勉強する意義が書かれているが、「論理的思考のすすめ」といった方が適切かもしれない。数学を題材としているが、副題にある通り「説明力を鍛えるヒント」を知りたい方には有益だと思う。 各トピック毎に分量が少なく、短い時間で読むことができる。
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数学的思考法ということで、その大切さを訴えた一冊になっています。 しかし、理由に終始しすぎている感があります。著者の主張は尤もで真っ当で正当なのですが、もう少し日常的具体的な思考法を取り入れてくれると有り難いと思いました。 例えば、おもちゃ20種類のガチャガチャがあって、何回回せ...
数学的思考法ということで、その大切さを訴えた一冊になっています。 しかし、理由に終始しすぎている感があります。著者の主張は尤もで真っ当で正当なのですが、もう少し日常的具体的な思考法を取り入れてくれると有り難いと思いました。 例えば、おもちゃ20種類のガチャガチャがあって、何回回せばコンプリートできるかを数学的に解答したり、水平線までの距離を測ったり等、もっと身近なもので説明があると魅力的になると感じました。その点で言えば、既読である野口哲典『知ってトクする確率の知識』や谷岡一郎『「社会調査」のウソ』が良書であると言えます。 ただ、上記2冊では、なぜ数学的思考法が大事なのかは上手に解説していないので、数学の魅力を発見するためには本書と併せて読むと良いでしょう。 数学的思考には取捨選択が必須だし、大局的・局所的な物事の見方が必要になるので、著者の主張には全面的に賛成です。もっと面白く、便利でやりがいのある授業になるように望みます。 僕の評価はAにします。
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『分数ができない大学生』と論旨はほとんど同じ。 インド式 vs マスコミ みたいな感じ。数学的思考法を知るための本というよりは数学的思考法に対する「世間」の見方を知る本。
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日本の教育現場で算数や数学を教える際に結果を出すことだけではなく、計算過程や結果の導出を考えさせ、教えるべきだということを主張し、更に数学の考え方が日常のあらゆる場面で活かされると述べられている。 例えば数学の証明問題などをただ覚えるのではなく、自分で導出する方法を考えることで、新たに何かを生み出す際に必要な試行錯誤する力が身に付く。また、ただ条件反射的に公式を覚えるのではなく、何故そうなるのかを考えていくことで数学の面白さを知ることができる。 選挙のルールや質問の尋ね方など身近な事を数学的に説明した際により良いやり方か説明することで数学の基本的な面白さ、重要性を教えてくれる。
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算数・数学のちょっとした話を挟みながら、何かと意見を述べている本。 数学の話は極めてわかりやすく、「私が教えた子はすべて数学が好きになった」とする著者の豪語は伊達じゃない。 「ビジネス書」としての価値もけっこうありそうだた、と思う。
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筆者の人本の教育に対する愚痴というか批判が多くが、ある意味ではもっともな意見でもある。 内容としては、生活や仕事の中にある問題をいかに数学的に対応するかの方法論が書かれていた。 また、数学とは一般的にお堅いイメージの学問ではなく、意外に文学的な面もあるということを伝えたかったと感じた。(特に数学の証明問題について) 他に、インドの数学教育が、スキルの高いIT技術者の定礎になっていることを言っていた事は印象的であった。 (インドの数学教育では、答えがあえば正解ではなくその答えに至るまでの証明がないと正解にならない)
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本書の最大の欠点は、説得力にかけることだ。確かに所々数学のエッセンスという意味で面白いと感じる部分があるが、なにより感情論が半数を占め、さらには文章の構成がめちゃくちゃであったりするので、結果的に説得力がイマイチ無く、読んでてモヤモヤした気分になる。 途中、証明は地図を見て目...
本書の最大の欠点は、説得力にかけることだ。確かに所々数学のエッセンスという意味で面白いと感じる部分があるが、なにより感情論が半数を占め、さらには文章の構成がめちゃくちゃであったりするので、結果的に説得力がイマイチ無く、読んでてモヤモヤした気分になる。 途中、証明は地図を見て目的地に行くために道順を考えるのに似ていると説いているが、要するに両者に共通するのは筋道立てて考えろというエッセンスなんだと思う。しかし、悲しいかな、この文章の構成が全然筋道が立てられていない構成になっていることがわかる。更には,「so what?」と突っ込みたくなるような部分もしばしばあり、筋道を立てる事が大事だというのを著者本人が再認識する必要があるのでは?と率直に思ってしまった。 このクオリティでは、あまり読む価値のある本とは言えないと思う。上述のようなクオリティに加え、数学的に考える事が他の視点から考えるときと違ってどう有益かについても、説得的なことは書かれていない。これだったらビジネス書みたいなのを読んだ方がましかもしれない。
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単純に面白くなかった。 数学的思考法?と、例に上げる数学的問題がリンクしづらいし、知識欲を刺激する内容でもないし、なにより文が読みにくかった。 論理的な考え方や問題解決の方法を、"数学的思考法"と名付け、無理やり数学に繋げようとしてるようにすら感じる。
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