時の旅人 の商品レビュー
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最初は「不思議な話だな」から始まるのだけれど、読み進めるうちに、どんどん迷宮の中に迷い込んでいって、自分がどこにいるのかわからなくなる感覚になる。だけど引き返す道も分からないような。 主人公の心の声かと思っていたら、急に誰かのセリフになったり、登場人物はひょっとしたら声に出して会話をしていないのかも。「」がないのも面白い。
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やはり雰囲気でなんとかしている感が拭えないのは私の感性に合わないのか…。 今回は表紙と雰囲気でチョイスしましたが、登場人物の台詞が「」で区切られていない書き方だった上に、改行もされず続け様に語られる部分があったので、途中からどっちがどっちの台詞だか分からなくなる場面もありました...
やはり雰囲気でなんとかしている感が拭えないのは私の感性に合わないのか…。 今回は表紙と雰囲気でチョイスしましたが、登場人物の台詞が「」で区切られていない書き方だった上に、改行もされず続け様に語られる部分があったので、途中からどっちがどっちの台詞だか分からなくなる場面もありました。 そんな書き方でも基本的にはちゃんと会話なのだと理解出来たり、どっちの台詞なのか分かったのが凄い、とも思ったので、一長一短かも知れませんが…。 また、短編三本?をまとめたのか、オムニバスだと途中まで気付かずに読んでいた為、話が繋がらずに余計に混乱する始末。 その時代の雰囲気や風景が香り立つような美しい描写や流れは素晴らしいと思うものの、いかんせん話がよく分からないままだったのが残念。『少年アリス』くらい物語としての筋が通っていたらさらに良かったなと思いました。
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時空を超えて、少年が経験した不思議な世界の話。タイムトラベルの話、というよりは夢を見ていたような、繋がるようで繋がらない奇妙な感覚が残るストーリーでした。 長野まゆみさんらしい、言葉が美しくて読んでいて心地よさを感じました。時空の変化にはついていけなくて、おいてけぼりな気分を味わ...
時空を超えて、少年が経験した不思議な世界の話。タイムトラベルの話、というよりは夢を見ていたような、繋がるようで繋がらない奇妙な感覚が残るストーリーでした。 長野まゆみさんらしい、言葉が美しくて読んでいて心地よさを感じました。時空の変化にはついていけなくて、おいてけぼりな気分を味わいつつも。
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3つの短編でできている。 どの作品の主人公も、時空を超え、今いる世界とは違う時代を覗き見る。 そしてまた現実へと引き戻されていく。 なんとも言い表しがたい不思議な世界。 レトロな雰囲気が、読んでいてとても心地よかった。 なかでも「リュウグウノツカイ」が好きでした。
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面白かったです。時代を移動していくときにちょっと混乱しましたが、好きな空気でした。シロウヅやハク、不思議な人というか、人でないものかもしれませんが魅力的でした。長野さんの描かれる過去の世界が好きですが、未来も良いです。なんだかレトロで。引きこまれました。
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悪夢を食べるシロウヅ、日付変更線を越えて繰り広げられる物語。 亀を救うところから始まり、玉手箱をもらって…浦島太郎物語の要素を含みながら、タイムリープもあって、難しい。どこからどこまでが夢かもよくわからなかったり。 雰囲気で読めってことなのかなあ…。笑 時を超える少年(亀)たち...
悪夢を食べるシロウヅ、日付変更線を越えて繰り広げられる物語。 亀を救うところから始まり、玉手箱をもらって…浦島太郎物語の要素を含みながら、タイムリープもあって、難しい。どこからどこまでが夢かもよくわからなかったり。 雰囲気で読めってことなのかなあ…。笑 時を超える少年(亀)たちの物語。彼らは悪夢を食べる。食べられたら夢は正夢にならない。日付変更線を超える、という設定に浪漫を感じる。パラレルワールドのようにもなっていて面白い。カメと浦沢、玉手箱など浦島太郎のモチーフが登場するのも遊びがある。
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久しぶりに長野まゆみさんの著作などを手に取って、読み耽ってしまいました。 長野まゆみさんは高校生の時にとても嵌った作家さんです。独特の文体や、少年像に夢中になりました。 なんとなく、久しぶりに図書館に行ったら目に止まり、無性に読みたくなってしまいました。 結論から言うと、長野さんは良くも悪くもブレないし、変わらないなあという印象です。 この本は短編集で、「リュウグウノツカイ」「タマテバコ」「トコシエノタビ」の3篇を収録しています。 すべてのお話はつながっていますが、そのつながりは明言されず、非常に曖昧なつながりなのも、なんとも長野さんらしいです。なんというか、長野まゆみワールド全開な一冊になっています。 つながりが曖昧で、不思議なお話のため、お話自体は非常に難解です。これを全て理解できる方がいたらすごいなあと思いながら読んでいました。長野さん流の浦島太郎ものがたりです。亀です。 でも、相変わらず長野さんの描く少年たちは大好きだと再認識させられたし、登場人物の名前のセンスも大好きです。 お話としては最初に収録されている、「リュウグウノツカイ」が一番好きです。何とも言えないSF小説っぽさと、記憶喪失な真帆君のために、一生懸命になるソイ君が好きでした。 昭和な世界感、カギカッコのない独特の文体も、幻想的な雰囲気を引き立てています。 久しぶりにまた、長野まゆみさんの世界に戻ってきてしまいそうです。読んでよかったと思える一冊でした。
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☆2.5 タイムスリップする少年の短編集。 「リュウグウノツカイ」 「タマテバコ」 「トコシヘノタビ」の3作品。
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時間も空間もあったもんじゃないので唸りながら読んだ記憶が。でも長野さんはそういうお話こそ再読がおいしいのを知っているので再読しよかなと思う今日この頃。
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長野ワールド炸裂ですね。 今回のストーリーは「浦島太郎」を軸に、不思議な亀と人間の話で、時代を交錯して進む話です。 短編集だけど、全ての話がつながっています。 同じ登場人物もいれば、既に死んでいる人、その体に宿る亀・・・。 不思議すぎて整理しないと頭が混乱します(私だけ?) 珍しくハッピーエンドのような感じがします。
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