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天の夜曲 の商品レビュー

4.2

53件のお客様レビュー

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熊吾と息子の伸仁の絶…

熊吾と息子の伸仁の絶妙な掛け合いに微笑みが止まらない。物語はどこかで破綻を迎えるような緊迫感あふれる展開を続けていくが、この二人の会話が明るさを取り戻す。病弱で心配の絶えぬ伸仁であったが、親の見えないところで逞しさを遺憾なく発揮させている。熊吾や母の房江が、伸仁の活躍を後から知り...

熊吾と息子の伸仁の絶妙な掛け合いに微笑みが止まらない。物語はどこかで破綻を迎えるような緊迫感あふれる展開を続けていくが、この二人の会話が明るさを取り戻す。病弱で心配の絶えぬ伸仁であったが、親の見えないところで逞しさを遺憾なく発揮させている。熊吾や母の房江が、伸仁の活躍を後から知り、唖然とする一方で喜びを見せる場面が多用されている。それは、一人の人間の正しい成長がいかに喜ばしく感じさせるかを伝えてくれる。

文庫OFF

人生のダイナミズム、…

人生のダイナミズム、その数奇さや尊さなどいろんな面を考えさながら展開していきます。流転の海というタイトルが深い名と思います。

文庫OFF

第一部からずっと読ん…

第一部からずっと読んでいます。宮本輝が作家になったのはこの小説を書くためではないのかと勝手に考えています。主人公の人生哲学に私自身は非常に共感を覚えています。ただ、この流転の海シリーズはいつになったら終わるのかというのが不安です。早く完結編を書いてほしいです。

文庫OFF

一家で富山へ移り住む…

一家で富山へ移り住むところから始まる第4部は、まさに運命に翻弄され、大きく変わっていく熊吾一家が描かれています。生命力の衰えが、世の中の巡り合わせを狂わせたのか?!熊吾に降りかかる、病や裏切り。次巻で大逆転があることを祈るばかりです。

文庫OFF

2025/11/22

「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃあいけん」 「見返りを求めちゃあいけんぞ。自分がしてあげたことに対して、何等かの見返りを求めるっちゅうのが、父さんはいちばん嫌いじゃ。」 こう息子に語る熊吾の言葉は、立派だ。しかし、相変わらず人を信じ過ぎて、裏切られ、貧窮を強いられて...

「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃあいけん」 「見返りを求めちゃあいけんぞ。自分がしてあげたことに対して、何等かの見返りを求めるっちゅうのが、父さんはいちばん嫌いじゃ。」 こう息子に語る熊吾の言葉は、立派だ。しかし、相変わらず人を信じ過ぎて、裏切られ、貧窮を強いられてしまう。若い女性に情けをかけすぎてしまう熊吾。もう少し妻を顧みてほしいが、それが熊吾なのか。 富山という風土が妻の房江を苦しめていく。 大切なものを質入れするほど、切羽詰まっていた富山の生活。風光明媚でも、心細い生活をしている房江と伸仁が切ない。 第五部には明るい兆しが見えるだろうか。 この小説、途中ではやめられない。

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2025/11/08

今までの3巻とは違った雰囲気。 初めから幸先の良いスタートではない。 富山の美しい自然はあれど、慣れない土地で家族が離れ、寂しい生活をする。 この巻ではずいぶん房江に感情移入をした。 最後は少し希望がもてるようになっている。次の巻に期待したい。

Posted byブクログ

2025/09/19

流転の海、全九部中第四部。 今回は富山編。 富山の中古車業者に懇願され、妻子ともども富山に引っ越すが、着いた日の大雪に始まり、一家には受け入れがたいことばかり。早々と富山に見切りをつけるのだった。 今も、富山では宮本輝は北日本文学賞の選者になっていたり、室井滋が館長をつとめる...

流転の海、全九部中第四部。 今回は富山編。 富山の中古車業者に懇願され、妻子ともども富山に引っ越すが、着いた日の大雪に始まり、一家には受け入れがたいことばかり。早々と富山に見切りをつけるのだった。 今も、富山では宮本輝は北日本文学賞の選者になっていたり、室井滋が館長をつとめる「高志の国文学館」でも大きな扱いを受けている。また、近年でも富山を舞台にした小説を何冊も書いているが、この『天の夜曲』を読むと、決して富山を手放しで賛美しているわけではない。 特に、母の房江など、これといった理由もないのに体調を崩したり、一日も早く大阪に帰りたいと思っている。 しかし、宮本輝がモデルの伸仁は、ここでもうまい具合に仲間を作って、世渡り上手さを発揮しているのだった。 細かいことを言えば、文中の富山弁が少々怪しいことだろうか。それを言えば、熊吾の伊予弁も地元の人が読むと違和感があるのかも。ドラマや小説あるあるなのかもしれない。 とりあえず第五部に進みます。

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2025/08/30

完結編まで一気に購入したので、久しぶりに再読。宮本輝の小説には人生哲学が満載。キャラクターの骨組みがしっかりしているので、人は何を核に生きているのかが手に取るようにわかる。気持ちと違う行動をとっていても、その心根まで見透せる。現実世界でもそんな感情のぶつかり合いで人と人が暮らして...

完結編まで一気に購入したので、久しぶりに再読。宮本輝の小説には人生哲学が満載。キャラクターの骨組みがしっかりしているので、人は何を核に生きているのかが手に取るようにわかる。気持ちと違う行動をとっていても、その心根まで見透せる。現実世界でもそんな感情のぶつかり合いで人と人が暮らしているんだけど、そのことに気づかせてくれる、宮本ワールド。これからの完結までの道のりが楽しみで仕方がない。

Posted byブクログ

2025/06/06

富山編 伸仁9歳(小4) 大阪での不本意な出来事が重なり、親子で富山に移り住むことになったところから、第4部は展開していきます。 富山の稲穂に囲まれた道を、熊吾と伸仁がサイクリングをする場面があります。折にふれて熊吾は伸仁に色んな話をします。 熊吾が伸仁に語る言葉をノートに書き...

富山編 伸仁9歳(小4) 大阪での不本意な出来事が重なり、親子で富山に移り住むことになったところから、第4部は展開していきます。 富山の稲穂に囲まれた道を、熊吾と伸仁がサイクリングをする場面があります。折にふれて熊吾は伸仁に色んな話をします。 熊吾が伸仁に語る言葉をノートに書き写しながら読みました。心にすっと入っていく言葉の数々は、私自身の生きる糧になっていると言っても過言ではないと思えます。 「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃあいけん」(p64) 「自分ができることは、ケチな料簡を起こさずに、親身になってしてあげにゃあいけん。見返りを求めちゃあいけんぞ。自分がしてあげたことに対して、何等かの見返りを求めるっちゅうのが、父さんはいちばん嫌いじゃ。こっちがしてあげたことに対して、相手が裏切りみたいなやり方で応じても、知らん振りをしちょれ。それが、いつかお前という人間に福徳のようなものを運んでくる。…」(p138) 「そういう意味では、お前のお母さんは、古里を持たん人じゃ。赤ん坊のときに、父親も母親もおらんようになった。…」→伸仁への二人の愛情が深く深く伝わるセリフが続いています。(p147) 「少々変わった人間ちゅうのは、ぎょうさんおるもんじゃ。…」→世の中の常識について語っています。(p296) まだまだ書ききれないです。 後に発行された「田園発港行き自転車」は、富山が舞台になっていて、この第4部に通じるものがあります。そちらもまた再読したいです。

Posted byブクログ

2025/01/03

人生は流転 第4部は人生においては陰を描かれたものかな どんな人生にも陰と陽、影と日向があるというのを読み終わって考えた 陰の時どうするかかな

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