ナラタージュ の商品レビュー
高校時代に恋していた先生を忘れられない大学生の泉。 叶わない恋の切なさと痛みが、透明感あふれる文章で綴られています。もう少しだけ内容にドラマ性が欲しかったかもしれないなぁ。
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初めて読みましたが、前に高校生作家さんで話題になった人なんですね。 若い女性らしい実感のこもった読みやすい文章です。 高校時代の先生に恋をしていたのを諦めきれずにいた泉が大学2年になって再会、先生とは微妙な気持ちの交流もあるのですが、決して結ばれることはない理由がありました。 先...
初めて読みましたが、前に高校生作家さんで話題になった人なんですね。 若い女性らしい実感のこもった読みやすい文章です。 高校時代の先生に恋をしていたのを諦めきれずにいた泉が大学2年になって再会、先生とは微妙な気持ちの交流もあるのですが、決して結ばれることはない理由がありました。 先生に高校の演劇部への助演を頼まれた仲間内で、好意を寄せてくれる小野君とつきあい始めますが… 葉山先生も小野君もそれなりにかなり良い所はあり、でもな!だめだよ!という所もあり?その辺がリアル。 ヒロインも等身大の感覚で、丁寧に描かれた、ストレートな恋愛の物語です。 最初のうちは歯がゆいぐらいぐずぐずしているけど、途中でたががはずれて来るあたりも、あり得そうな感じ。 恋愛そのものを描いた話というのは意外と最近少なかったかな? 後輩の柚子ちゃんのエピソードは唐突で重すぎる… ナラタージュというのは主人公が回想する形式をさす映画用語だそうです。 しかし、本当にこれで良いのか… 引き込まれて一気に読めたのでそれだけで合格点ですが、リアルなだけにあれこれ考えてしまう所もありました。
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先生ずるい、そして皆ちょっとずつずるい、と思いながら読んでいたのだけれど、最後先生の想いを知るシーンがあって、彼がもちろん自分のずるさに気付きながらそれでも「好きなのはどうしようもなかった」そんな溢れる気持ちが伝わり感動した。でも、先日読んだパイロットフィッシュの「一度出会った人...
先生ずるい、そして皆ちょっとずつずるい、と思いながら読んでいたのだけれど、最後先生の想いを知るシーンがあって、彼がもちろん自分のずるさに気付きながらそれでも「好きなのはどうしようもなかった」そんな溢れる気持ちが伝わり感動した。でも、先日読んだパイロットフィッシュの「一度出会った人とは別れることが出来ない」という言葉に出会っていたからこそその最後に感動出来た気がする。
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著者の島本さんが私と同い年なんだということを、読んでいる最中に知りました。 文章が初々しく感じてしまったのは、私が今まで年上の作家さんばかりを好んで読んできたからでしょうか。 高校時代、自分のことを誰よりも認め、必要としてくれた葉山先生を忘れられない主人公・泉。 人数の足り...
著者の島本さんが私と同い年なんだということを、読んでいる最中に知りました。 文章が初々しく感じてしまったのは、私が今まで年上の作家さんばかりを好んで読んできたからでしょうか。 高校時代、自分のことを誰よりも認め、必要としてくれた葉山先生を忘れられない主人公・泉。 人数の足りない演劇部の公演に参加するために先輩として高校に出入りするようになった泉が、葉山先生や後輩たち、友人の連れてきた『助っ人』である小野と触れ合っていきながら、少しずつ大人になっていく恋愛小説です。 前半はとても透明感のある瑞々しい文章で、色々な事が静かにゆっくり進んでいきます。とても丁寧に書いてありました。逆に後半はポンポンとお話が進んでいき、ちょっと駆け足過ぎてドタバタしちゃったような印象を受けました。詰め込みすぎちゃったみたいな。だから私は前半が好きです。 でも、全編通して感じたのは、恋愛中の心のあり方や男性の描き方がとてもリアルだということ。そういう部分で皆が共感して人気になったのかな。 主人公が想いを寄せる葉山先生でさえも完全無欠のヒーローじゃないところが。 ちょっと狡いんですよね。皆。こういう狡さって絶対あると思う。小野くんの気持ちも葉山先生の気持ちも痛いほどわかってしまった。わかるからこそ憤懣やるかたない気持ちになってしまったのかな。 どっちにしろあっさりしていて読みやすい小説でした。くどくどしくないというか。これならきっと、普段読書に慣れ親しんでない人でもすぐ読めます。島本さんの作品はこんな感じなのかなっていう雰囲気はすごくよくわかったです。
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大学2年生の春、泉に高校の演劇部の葉山先生から電話がかかってくる。高校時代、片思いをしていた先生の電話に泉は思わずときめく。だが、用件は後輩のために卒業公演に参加してくれないか、という誘いだった。青春を描いた物語。2005年上半期の1位らしい。しかし、テーマがはっきりせずイマイチ...
大学2年生の春、泉に高校の演劇部の葉山先生から電話がかかってくる。高校時代、片思いをしていた先生の電話に泉は思わずときめく。だが、用件は後輩のために卒業公演に参加してくれないか、という誘いだった。青春を描いた物語。2005年上半期の1位らしい。しかし、テーマがはっきりせずイマイチであった…かなり流し読みした。無駄な文章が多すぎたな。
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壊れるまでに張りつめた気持ち。ごまかすことも、そらすこともできない―二十歳の恋。これからもずっと同じ痛みを繰り返し、その苦しさと引き換えに帰ることができるのだろう。あの薄暗かった雨の廊下に。 綺麗な文章と切なさが、読み終わった今でも、胸に突き刺さっています。
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最近読んだ恋愛小説の中で1番衝撃を受けた作品。女子大学生と高校時代の先生との恋愛ですが、先生には秘密があって…胸が締め付けられます。彼女と先生が1度限り結ばれるシーンは何度読んでも涙が出ます。同年齢者が書いたとは思えないほど。こんな大恋愛、1度はしてみたいものです。
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すごく泣いた。 これを読み終わったときは数日、この本のことが頭から離れられなかった。 先生と生徒。互いに別々の道を歩きながらも忘れられない人っていうシチュエーションがイイ!
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島本さんのテーマらしく、年の離れた高校教師との切ない恋愛を描いた作品。結構長編です。今までと違うのは、その形が激しいということでしょうか。第18回山本周五郎賞候補作です。
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壊れるまでに張りつめた気持ち。そらすこともできない20歳の恋。大学2年の春、片思いし続けていた葉山先生から電話がかかってくる。泉はときめくと同時に、卒業前に打ち明けられた先生の過去の秘密を思い出す―。
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