空を駆けるジェーン の商品レビュー
142冊目『空を駆けるジェーン』(アーシュラ・K・ル=グウィン 著、村上春樹 訳、S.D.シンドラー 絵、2005年3月、講談社) 「空飛び猫」シリーズの第4巻。うっかり3巻を飛ばして読んでしまったが、ストーリーが大切な絵本ではないので特に問題はなかったように思う。 1人の少女が...
142冊目『空を駆けるジェーン』(アーシュラ・K・ル=グウィン 著、村上春樹 訳、S.D.シンドラー 絵、2005年3月、講談社) 「空飛び猫」シリーズの第4巻。うっかり3巻を飛ばして読んでしまったが、ストーリーが大切な絵本ではないので特に問題はなかったように思う。 1人の少女が都会で自立するようになるまでを寓話的に描いた物語。このオチでは自立というテーマを表すには不十分ではないかとも思うのだが、児童向け絵本であることを考えればこれで十分なのかも知れない。 〈みい、みい、みい、みい、みい、みい、みいい〉
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タイトルがちょっと格好いいシリーズ第四弾。 ジェーンは過去のトラウマを克服し喋れるようになった。と同時に今の暮らしに退屈を覚える。翼をもて余しているこの生活を捨て、自由を謳歌するようにジェーンは飛び立つ。そう!その翼は祝福なのだから。このお話は祝福の翼を与えられた子猫たちの人生もとい猫生と成長の物語。彼らの旅はこれにて一旦おしまい。ジェーンとアレキサンダーは結ばれるのかな~なんて思ったけどどうなんだろうか。彼らに幸あれ。 村上春樹さんの訳注とあとがきも面白かった。最後のおばあさんはル=グゥインさんなのかな。
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「空飛び猫」シリーズの4作目です。 トラウマを克服し、活発な性格を取りもどたジェーンが、田舎での「退屈な」生活に飽き、冒険に出ます。 解説にもありましたが、これまで都市生活への批判と田園生活への礼賛が根底に描かれていたことと異なり、都市のエネルギーに惹かれるジェーンを通して、都...
「空飛び猫」シリーズの4作目です。 トラウマを克服し、活発な性格を取りもどたジェーンが、田舎での「退屈な」生活に飽き、冒険に出ます。 解説にもありましたが、これまで都市生活への批判と田園生活への礼賛が根底に描かれていたことと異なり、都市のエネルギーに惹かれるジェーンを通して、都市生活の「良さ」も感じることができます。 ただ、ジェーンを見世物にしてお金を儲けようとしたり、彼女の気持ちを考えずに振る舞う人間たちの姿への嫌悪を強く感じる作品でもあります。 物語そのものはシリーズの他作品と同じようにあたたかく、綺麗な世界観のなかで展開されていて、素晴らしい童話だと思います。
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●内容紹介 村上春樹訳“空飛び猫”シリーズ 翼を持った6匹の猫たちは、納屋の前の庭でのんびり平和に暮らしていました。ところが、ジェーンは同じことのくりかえしでしかない毎日に物足りなさを感じていました。彼女はある日、冒険に出かけます。いくつもの農場の上を飛び、たどり着いた都会で彼女...
●内容紹介 村上春樹訳“空飛び猫”シリーズ 翼を持った6匹の猫たちは、納屋の前の庭でのんびり平和に暮らしていました。ところが、ジェーンは同じことのくりかえしでしかない毎日に物足りなさを感じていました。彼女はある日、冒険に出かけます。いくつもの農場の上を飛び、たどり着いた都会で彼女を待っていたものは。『空飛び猫』シリーズ第4弾。 ●内容(「BOOK」データベースより) 翼を持った6匹の猫たちは、納屋の前の庭でのんびり平和に暮らしていました。ところが、ジェーンは同じことのくりかえしでしかない毎日に物足りなさを感じていました。彼女はある日、冒険に出かけます。いくつもの農場の上を飛び、たどり着いた都会で彼女を待っていたものは。『空飛び猫』シリーズ第4弾。
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黒猫の妹ジェーンが主人公。好奇心旺盛な彼女は、退屈な牧場を抜け出し、都会へと飛び立つ。そこで出会う人間たち。その強欲な文明社会経に批判も織り交ぜつつ、ジェーンの一大冒険譚が繰り広げられる(おおげさ)。4冊セットで子供にどうぞ。
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シリーズものは長ければ長いほど感情移入してしまい、 続きが読めるというだけで、ついワクワクと楽しい心持ちになってしまうのですけれど、 とりわけ訳注・あとがきが面白く、興味深かったこのシリーズには、 本当に楽しませてもらいました。 「jane on her own」を「空を駆ける...
シリーズものは長ければ長いほど感情移入してしまい、 続きが読めるというだけで、ついワクワクと楽しい心持ちになってしまうのですけれど、 とりわけ訳注・あとがきが面白く、興味深かったこのシリーズには、 本当に楽しませてもらいました。 「jane on her own」を「空を駆けるジェーン」と訳すセンス。 そもそも「空飛び猫」って。「空飛び」って。今更ですけれど。 続編できるといいのにな。期待しています。
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(2006.10.08読了)(2006.03.08購入) 「空飛び猫」シリーズ第四作です。原題は、Jane on her ownで、「自立するジェーン」ということだそうです。 アレキサンダーのおかげで、しゃべれるようになったジェーンが今回の主役です。 「丘の上農場」で、平和な日々...
(2006.10.08読了)(2006.03.08購入) 「空飛び猫」シリーズ第四作です。原題は、Jane on her ownで、「自立するジェーン」ということだそうです。 アレキサンダーのおかげで、しゃべれるようになったジェーンが今回の主役です。 「丘の上農場」で、平和な日々が過ぎてゆきます。ジェーンは、「こうして自由に飛ぶことができるというのに、どうしてわたし達は同じところにじっとしているの?どうして遠くまで行って、いろんなものを見ようとしないの?」とたずねました。(9頁) ハリエットの答えは、「もし人間が翼を持った猫を見つけたら、すぐに捕まえて動物園のオリに入れてしまうはずよ」でした。ジェームズの答えは、「あるいは実験室のオリにね」でした。セルマの答えは、「他のみんなと違っているというのは、難しいことなのよ。そして時には危ないことでもあるの」でした。 ジェーンは「でもわたしは難しいことが好きなんだ。危ないことだって好きなんだ。ここでの生活って、気が遠くなりそうなほど退屈だわ」と独り言を言いました。 ジェーンは、冒険の旅にでました。翼のない猫には、仲間と見てもらえず、人間はジェーンを不思議がり捕まえようとします。犬には吠えられ、鳥にも仲間と見てもらえません。 食物と水が必要になり、「さあ、中にお入り」と手招きしているように開いているアパートの窓から飛び込みました。背の低い、丸ぽちゃのポッパと言う男の人の部屋でした。 ミルクを飲ませてくれ、ベッドも買ってくれ、かごも用意してくれました。ジェーンは見世物にされ、新聞に掲載されたり、テレビに映されました。 自由を奪われたことに気付いたジェーンは、ポッパに気付かれないように訪問客が開けたドアから逃げ出しました。 ジェーンは、母親のところに行くことにしました。母猫の飼い主のおばあさんは、母猫と同様ジェーンもかわいがってくれました。 おばあさんは、翼のある猫を見たなんてほかの人に言っても、「年を取って、すっかりぼけちゃったな」といわれるだけなので、誰にも言わないことにしました。 それ以後は、母ねこのところに、兄さんや姉さんがやってきたり、ジェーンが丘の上農場に戻ったりして過ごしました。 人があれこれ言っても、自分で体験してみないと自立はできないということでしょうか? ☆関連図書(既読) 「闇の左手」U.K.ル・グィン著・小尾芙佐訳、ハヤカワ文庫、1978.09.30 「影との戦い ゲド戦記」ル・グウィン著、岩波・同時代ライブラリー、1992.03.16 「空飛び猫」ル=グウィン著・村上春樹訳、講談社文庫、1996.04.15 「帰ってきた空飛び猫」ル=グウィン著・村上春樹訳、講談社文庫、1996.11.15 「素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち」ル=グウィン著・村上春樹訳、講談社文庫、2000.08.15 「影との戦い ゲド戦記Ⅰ」ル=グウィン著・清水真砂子訳、岩波書店、2006.04.06 「こわれた腕環 ゲド戦記Ⅱ」ル=グウィン著・清水真砂子訳、岩波書店、2006.04.06 「さいはての島へ ゲド戦記Ⅲ」ル=グウィン著・清水真砂子訳、岩波書店、2006.04.06 「帰還 ゲド戦記Ⅳ」ル=グウィン著・清水真砂子訳、岩波書店、2006.05.10 (「BOOK」データベースより)amazon 翼を持った6匹の猫たちは、納屋の前の庭でのんびり平和に暮らしていました。ところが、ジェーンは同じことのくりかえしでしかない毎日に物足りなさを感じていました。彼女はある日、冒険に出かけます。いくつもの農場の上を飛び、たどり着いた都会で彼女を待っていたものは。『空飛び猫』シリーズ第4弾。
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アーシュラ・K.ル=グウィンの空を駆けるジェーンを読みました。空飛び猫シリーズの4作目です。今回は前向きな性格のジェーンが街に出ていろいろなことに遭遇するというお話です。物語としても面白いですが、村上春樹の訳注も面白いです。
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