記憶をなくした少女 の商品レビュー
話的には最初に読むほうがいいかもしれない2巻。 星の形になった時、何かまたオカルトめいた話につながるのかと思いました。
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“「アユミちゃん、でいい?」 「うん」 「じゃあ、決まり!自分の名前を思い出すまで、アユミちゃんだ」 少女、じゃない、アユミちゃんが顔をふせた。 「なんだか、自分のことを思い出すのがこわいような気がする。思い出しちゃいけないような気がする」 ぼくは言葉につまった。 でもヒロシが、...
“「アユミちゃん、でいい?」 「うん」 「じゃあ、決まり!自分の名前を思い出すまで、アユミちゃんだ」 少女、じゃない、アユミちゃんが顔をふせた。 「なんだか、自分のことを思い出すのがこわいような気がする。思い出しちゃいけないような気がする」 ぼくは言葉につまった。 でもヒロシが、ポンポン、とアユミちゃんの背中をたたいた。 「気にすんなよ!」” 展開のテンポの早いこと。 “いちばん先にトラの檻に近づいていったのはサンタだった。いつもは、ボーッ、としてるけど、動物のことになると元気になうr。ぼくたちのなかで、いちばん動物好きだ。クロもいちばんはじめになついた。 「すごいなあ、すごい、すごい……」 サンタは檻のすぐそばまで近寄っていく。目が、きらきら、とかがやいている。 「サンタ、だいじょうぶなのか?」とぼく。 「こわくねえのかよ」とヒロシ。 「かまれてもしらないぞ」とジロウ。 「近づかないほうがいいよ」とスエキチ。 アユミちゃんはだまって見つめている。 トラは、のそのそと歩く。サンタの目の前まで来て、ピタリ、と止まった。”
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