1,800円以上の注文で送料無料

韓非子 の商品レビュー

3.7

20件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/09/03

社会の分断や様々な権利主張がインターネット等で露出させる現代は韓非が見た理想的な社会とかけ離れた景色なんだろうな、と思った。 リベラルの傾向が強まる今、韓非の思想に触れるべきだが、どこかソフトの側面で道徳から来る抜かりない「隙」があってもいいのではなかろうか。 ガチガチなのは行き...

社会の分断や様々な権利主張がインターネット等で露出させる現代は韓非が見た理想的な社会とかけ離れた景色なんだろうな、と思った。 リベラルの傾向が強まる今、韓非の思想に触れるべきだが、どこかソフトの側面で道徳から来る抜かりない「隙」があってもいいのではなかろうか。 ガチガチなのは行き詰まってしんどい。

Posted byブクログ

2024/03/23

韓非子を読むにあたって、事前にある程度知るために読んだ。韓非子そのものを読んだことがないので、良いダイジェストなのかわからない。しかし、ある程度韓非の考え方などの大筋はわかったような気がする。

Posted byブクログ

2023/12/01

君主による「法」「術」によって国家を統治しようとする「法家思想」の書『韓非子』を、原典から引用しながら分かりやすく解説してくれる入門書。原文の書き下し文で雰囲気を味わいつつ、現代語訳と解説で『韓非子』のエッセンスを掴むことができる。 三章構成になっていて、第一章では、法家思想を...

君主による「法」「術」によって国家を統治しようとする「法家思想」の書『韓非子』を、原典から引用しながら分かりやすく解説してくれる入門書。原文の書き下し文で雰囲気を味わいつつ、現代語訳と解説で『韓非子』のエッセンスを掴むことができる。 三章構成になっていて、第一章では、法家思想を唱える「法術の士」とはいかなる人間かがまとめられる。思想の内容ではなく、その思想家の立場の説明から入るというのが面白かった。 厳格な法による統治を目指す法家思想は、その立場上、大きな政治改革の必要性を説く必要がある。そのため、あらゆる国の君主に、その思想を説くにあたっても、その身に危険が及ぶ可能性がある。 戦国時代という時代背景の中で、法家という立場がどういった立ち位置にいたのかがよく分かった。 第二章では、具体的な法治の手段として君主が用いる「法」「術」「勢」の概念の説明がされる。そして、第三章では、韓非の人間観、世界観、歴史観がまとめられ、その理想が解説される。 個人的には、人間を徹底的に「利」によって動く信頼できないものと捉えて、厳格な「法」とその運用である「術」によって統治していく、という考え方には馴染めなかった。たしかに、人にはそういった側面があるし、大人数を統治するには、「法」の厳格さが必要なのはそうかもしれないが、やはり、人に対する信頼から発する徳治政治的な性善説の方が好感が持てる。 もはや好き嫌いの問題になってくるが、その緻密な法治主義から学ぶことは多かった。小さな先輩後輩関係でも、人の上に立つ人には、一度考えてみてほしいテーマの詰まった本だ。

Posted byブクログ

2023/10/10

全55篇ある韓非子のエッセンスをざっくり把握。基本的には処世術の内容。全てのビジネス書の原点は韓非子と言ってもいいのではないか。 私は五蠹篇が一番好きでした。「古代は資源が豊かだったが現代は人口が増えたため資源を求めて争うようになった」「昔の王は今の門番より貧しかった」といった内...

全55篇ある韓非子のエッセンスをざっくり把握。基本的には処世術の内容。全てのビジネス書の原点は韓非子と言ってもいいのではないか。 私は五蠹篇が一番好きでした。「古代は資源が豊かだったが現代は人口が増えたため資源を求めて争うようになった」「昔の王は今の門番より貧しかった」といった内容が書かれており紀元前も今も同じことが実感できる。 あと、韓非子は冷徹な考えとよく言われるけど、ネットで見る言説の方が100倍くらいキツい。

Posted byブクログ

2023/02/05

230205010 法家である韓非子は「利」がどこにあり、どう人が動くかを観ていた。それは今の世の中でもある意味変わらないのかもしれない。

Posted byブクログ

2022/11/23

性悪説とされる荀子の弟子の韓非子。韓非子は性悪的な発想をさらに進め、法に基づく厳格な統治を主張。 目的のためなら手段を選ばないところがマキャベリを連想させるのだが、読み進めると、ホッブスの権力論、スミス、マルサス、マルクスと経済学ととても近いところがあって、とても興味深い。 ...

性悪説とされる荀子の弟子の韓非子。韓非子は性悪的な発想をさらに進め、法に基づく厳格な統治を主張。 目的のためなら手段を選ばないところがマキャベリを連想させるのだが、読み進めると、ホッブスの権力論、スミス、マルサス、マルクスと経済学ととても近いところがあって、とても興味深い。 これが紀元前に書かれたものとは思えない現代性を持っているな。 もちろん、今読めば、変なところも多いのだけど、まずはもうちょっと学んでみよう。

Posted byブクログ

2021/06/28

法家思想。 法術の士。 臣下の罪を罰しないのは、君主の罪。 刑と徳を合わせて失えば、国は亡びる。 凡人である君主は、法と術をもって国を治める必要がある。 歴代の君主で病死した者は全体の半数以下、あとはすべて暗殺されている。 人口論と同じ事態が、春秋時代の中国にはあった。 欲望は...

法家思想。 法術の士。 臣下の罪を罰しないのは、君主の罪。 刑と徳を合わせて失えば、国は亡びる。 凡人である君主は、法と術をもって国を治める必要がある。 歴代の君主で病死した者は全体の半数以下、あとはすべて暗殺されている。 人口論と同じ事態が、春秋時代の中国にはあった。 欲望は富とともに大きくなる。(ベンサム) 欲望が力による闘争を生む。それに対抗するには君主の力による支配が必要。道徳では足らない。しかし法と術による支配は、戦乱がなくなり犯罪もなくなる、はず。

Posted byブクログ

2020/11/03

非常にわかりやすく、とっかかりとしては最適。既にある程度の知識がある人が読むには物足りないかもしれないが、私のように凡人程度の知識レベルならば、変に気合入れて岩波とかちくま学芸文庫とかに手を出すより、まず本書をインプットしてからの方が理解が深まりそう。「わかりやすい=低レベル」と...

非常にわかりやすく、とっかかりとしては最適。既にある程度の知識がある人が読むには物足りないかもしれないが、私のように凡人程度の知識レベルならば、変に気合入れて岩波とかちくま学芸文庫とかに手を出すより、まず本書をインプットしてからの方が理解が深まりそう。「わかりやすい=低レベル」という感じではなく、理解させるための配慮が行き届いていると感じた。結局理想のリーダー像、トップのあるべき姿の実現って永遠の課題なのかな。周囲の思う理想をわかっていても、実際トップに立った時に実現出来るかはまた別の問題。

Posted byブクログ

2021/08/08

ライフネット生命出口会長が著書「部下を持ったら必ず読む 『任せ方』の教科書」の中で、薦めていた古典の中に、韓非子があった。韓非子と一口に言っても、名作中の名作のため、かなり訳書は多い。しかし、古典は訳や解説が外れると、全く頭に入ってこないということもあり、30代後半で本当に恥ずか...

ライフネット生命出口会長が著書「部下を持ったら必ず読む 『任せ方』の教科書」の中で、薦めていた古典の中に、韓非子があった。韓非子と一口に言っても、名作中の名作のため、かなり訳書は多い。しかし、古典は訳や解説が外れると、全く頭に入ってこないということもあり、30代後半で本当に恥ずかしいのだが、ビギナーズ向けの入門書を図書館で借りてみた。(なんと10代のコーナーに置いてあった。) ビギナーズ向けとあり、当時の背景なども解説されていて、最初に読むにはちょうど良かった。また、この年齢になって読むと、味わい深いことこの上ない。会社の中で(特に上司)どうやって自分の意見を通したらよいか。永遠の課題であるが、当時は、下手をすれば殺されてしまうという極度の緊張感の中、(実際韓非子も事実上殺された)どうやって人を説くべきか、論じている。 たとえば、危険から逃れるための十四の心得。 ・君主が自慢していることを美化し、君主が恥じていることは無いことにして言及しない。 ・君主が私的な欲望に駆り立てられていれば、それは正義にかなった公平なものだと言って励ましてやる。 ・あることが止められずに卑下している君主には、それは卑下することではなく、立派なことであると賞賛し、止める必要はないと言ってやる。 ・志は有っても実行できない君主には、実行した場合の問題点を指摘し、実行しない方が立派だと言ってやる。 ・君主が計画・立案に関して自分自身の知識と能力を自慢にしている場合、類似したケースをさりげなく示してやって君主の判断の材料にさせてやり、こちらは素知らぬ振りをして、君主がひとりで考えたことにしてやる。 ・他国との和睦の必要性を説く時には、その大義名分を明らかにしつつ、それが君主個人の利益にもかなうことをほのめかす。 ・危険を伴う事柄を止めさせる時には、それが実行された場合に予想される周りの批判を示しながら、実行すると君主にとっても不都合である点をほのめかす。 ・君主と同じ行いをした人物を賞賛することで間接的に君主を褒め称える。 ・君主の計画について直接議論するのではなく、君主の計画と類似した事柄について議論し、間接的に君主の計画を問題にする。 ・君主と同じ欠点を持つ人物がいれば、言葉巧みにかばい立てをして何の欠点もないことにする。 ・君主と同じ失敗をした人物がいれば、何の過失もないかのように巧みに言いつくろってやる。 ・君主が自分の能力を自慢している場合には、君主ができないことを持ち出して話の腰を折ってはならない。 ・あることで勇断をふるったと思っている君主に、そのミスを指摘して怒らせてはいけない。 ・自分で考えた計画を優れたものだと思っている君主に、その計画の欠点を言い募ってはならない。 というようなことはほんの一例だが、地に足の着いた議論が多く、もう少し突っ込んで読みたくなった。 ちなみに、「矛盾」は韓非子からの言葉。盾と矛の話はあまりにも有名だが、矛盾を使って言いたかったことを初めて知った。 「考えてみると、どのような物も突き通すことができない盾とすべての物を突き通す矛とは、概念として両立することができない。このことと同じように、そもそも賢明であるということの本質は、どのような力もこの賢明さを抑圧できないという点にある。そして勢い(権勢)の本質は、どのような相手であろうとすべて抑圧するという点にある。それなのに、どのような力も抑圧できない賢明さと、すべての物を抑圧する勢い(権勢)という二つの概念を同時に持ち出して議論するのは、これは両立しえない矛盾の説というものなのである。矛と盾の話との対比から考えれば、そもそも賢明さと勢い(権勢)とが互いに相容れない概念であるということも明白であるということになる。」

Posted byブクログ

2017/11/22

「 韓非子 」 君主と臣下の心得術の本。人間は利で動くとする人間観 「君主の弊害は 人を信頼することにある」 「君主が法を整備し賞罰を握り術を巡らすことによって権勢を維持できれば 世の中は治る」

Posted byブクログ