ブルースカイ の商品レビュー
書いてて作者にも収集がつかなくなったのかな… え、これで終わり?みたいなラスト。 魔女狩りのシーンが生々しくて怖い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
死に向かう、現代の少女・青井空の時空旅行の一部を彼女が飛んでいった先の少女や青年たちの視点から語る。 少女という過程すらなく、子どもから華が咲くように大人になる女の子、 欲望のままに今を生き、おもちゃ箱のようなところで働き、おとなになれない青年、 時代をかわいいで消費するクリーチャーとしての少女。 おのおの共通点があり、 自分の世界を生きて彼女によって人生を変えられ、自身に疑問を持ちながら前へ進む。
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表紙買い。あらすじにも惹かれたんだけど、それ以上に青一色のシンプルな表紙から目が離せなくなって購入。 内容は、時間的な事故を中心にしたSF? 物語の中心にあるのは「少女」という概念。 中心にいる少女の物語(第三部)に一番魅力を感じなかったので、読後感にちょっと辛いものがありました...
表紙買い。あらすじにも惹かれたんだけど、それ以上に青一色のシンプルな表紙から目が離せなくなって購入。 内容は、時間的な事故を中心にしたSF? 物語の中心にあるのは「少女」という概念。 中心にいる少女の物語(第三部)に一番魅力を感じなかったので、読後感にちょっと辛いものがありましたが、全体としては面白かったです。 メッセージ性が強いわりに落ちが良くわからなかったので、何を訴えられてたのか理解できなくて読後に微妙な気分になったんですが。でも友達に手を伸ばすことが出来た、青年ディッキーのエンディングにちょっと安心。
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2011 11/27読了。友達に借りた。 時と場所を超えて移動する少女「ブルースカイ」と、彼女と出くわした魔女狩りの時代のドイツの幼女、近未来のシンガポールの青年の姿を描いた連作。 桜庭一樹の「少女」観の異奏曲みたいな話。 特に少女を一時代のクリーチャーだ、と喝破するシンガポール...
2011 11/27読了。友達に借りた。 時と場所を超えて移動する少女「ブルースカイ」と、彼女と出くわした魔女狩りの時代のドイツの幼女、近未来のシンガポールの青年の姿を描いた連作。 桜庭一樹の「少女」観の異奏曲みたいな話。 特に少女を一時代のクリーチャーだ、と喝破するシンガポール編が面白い。そこを読んでからドイツ編やシンガポール編の人物たちとブルースカイを対比するとなるほどな、と思う。
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解決していない部分が残る。 かといってモヤモヤはしない。 桜庭一樹の書きたいジャンルをすべてちょっとずつ集めた、ミスドでいうとD-ポップ。なんでミスドに例えたのかは不明。
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3つの時代が工作する不思議なお話。少しSFチックだった。私と世界をつなぐものとは、世界の終わりとは、何だろうかと考えた。
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この小説は三部に分かれており、物語を総括すると少女が時を駆けるタイムスリップものだったけど、一つ一つを見ていくと哲学的で独自の世界観をもった短編小説だった。 前半は普通の物語で、後半から世界が繋がっていく感じ。 全体的なバランスがいびつな気はしたが、一つ一つの世界が丁寧かつ深い...
この小説は三部に分かれており、物語を総括すると少女が時を駆けるタイムスリップものだったけど、一つ一つを見ていくと哲学的で独自の世界観をもった短編小説だった。 前半は普通の物語で、後半から世界が繋がっていく感じ。 全体的なバランスがいびつな気はしたが、一つ一つの世界が丁寧かつ深い物語になっていたので、最後まで飽きずに読むことができた。 違う時代、世界にタイムスリップするとこんな感じなんだろうなぁー、と妙にリアルな描き方がまた面白かった要素の一つだと思う。 それぞれの物語(特に最初の中世ヨーロッパを舞台としたマリーのお話)が中途半端な終わり方をしている部分が、現実味をよりいっそう深めているように感じた。 (…物語には完結が必ず用意されているが、現実は完結しない事柄も多いので。全体的な物語のスパイスとしては、中途半端な幕引きはかなり効果があったのてはないかと思う。) ただ、一つの世界があまりにも濃すぎて、またリアリティがありすぎて、全体的にまとまりきれてなかったような気はする。しかし、最後が綺麗な終わり方だったので、読了後は綺麗な物語だったという印象が強かった。
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うまく3つの話が繋がっていないような気がした。一人の女の子を通じて、時代や国を超えた繋がりを出そうとしてるのは何となくわかったけど、ちょっと何が言いたいかわからなかった。残念。
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キレイな装丁ですよねえ。帰りに読む本がなくなり前々から気になっていた作家さんだったので買ってみました。直木賞受賞されましたよね。その本は父がもらってきたのですが帯を読んで本編は誰も読まないまま古本屋に売ってしまいました… こういう作品は良し悪しではなく好き嫌いで判別される作品...
キレイな装丁ですよねえ。帰りに読む本がなくなり前々から気になっていた作家さんだったので買ってみました。直木賞受賞されましたよね。その本は父がもらってきたのですが帯を読んで本編は誰も読まないまま古本屋に売ってしまいました… こういう作品は良し悪しではなく好き嫌いで判別される作品なんだと思います。 正直自分はダメでした。う~ん。 SFならなにが起きても良いというお話は苦手なんです。最終的に世界を包括するシステムの全貌が明らかになるわけでもないし。読み終わって意味が良くわからなかった。結局何?と言うか…。魔女狩りも…微妙に史実なのか架空の世界なのかぼかしてますよね。その辺りは上手いなあと思うけれどもその為非現実性が増していることは否めない。(結局マリーはなんだったんだ?) 科学的にそれなりの根拠がある、まだ人類は到達していないけれども到達するかも知れない技術や科学を書いた作品の方が好きなのでコレばっかりは相性だと思います。文章は読みやすかったんですけどね。
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個人的な話で恐縮だが、本を買う時にジャケ買いならぬ“表紙買い”をする事が多い。綺麗だったりおっと目を引く表紙だったりすると内容は二の次でとりあえず買ってしまう。 この文庫本の表紙は書店でひときわ目立っていた。青一色の中にタイトルと著者名だけ。シンプルだけに目についた。 ...
個人的な話で恐縮だが、本を買う時にジャケ買いならぬ“表紙買い”をする事が多い。綺麗だったりおっと目を引く表紙だったりすると内容は二の次でとりあえず買ってしまう。 この文庫本の表紙は書店でひときわ目立っていた。青一色の中にタイトルと著者名だけ。シンプルだけに目についた。 しかし表紙に負けず劣らず内容も非常に印象に残るものだった。こういう出会いがあるから表紙買いは楽しいのだ。 物語は大きくわけて3つの部分に分かれている。それぞれ1627年のドイツ、2022年のシンガポール、そして2007年の鹿児島市が舞台で、それぞれまったく雰囲気の異なる奇妙なストーリーが語られる。そして雰囲気は異なれど3つの物語を繋ぐのは≪少女≫というキーワードだ。 現代社会史を語る上で見過ごされがちで、その実重要なファクターである女子中高生。彼女たちの考えていることなど男でしかもオッサンの僕には解りようもないが、漠然とした孤独と不安感を最も敏感に感じ取っているのも彼女たちなのだろうという気はする。 まあ、彼女たちの心を同時に完全に理解する事はたぶん男には無理なんだろう。 ケータイを単なる機械ではなく外の世界との繋がりであるととらえる感性も少女たちのナイーブな感受性だろう。この小説は基本的にはSF小説だが、青春小説の側面も強い。 ≪少年≫に関する物語は星の数ほどあるような気がするのだが、≪少女≫に真っ向から向き合った青春小説は珍しいのではないか。
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