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あしたはうんと遠くへいこう の商品レビュー

3.4

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    41

  3. 3つ

    51

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    5

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2010/12/30

17歳~32歳までの主人公(女性)の恋愛ストーリー。 80年代~00年までの音楽を通して進められていくので、レコード→カセット→MDとか、ザ・スミス、ニュー・オーダー~ビースティ、スマパンとロックの歴史もリンクしてくる。 言うなればガールズロック。なのかな。 角田さんって幅...

17歳~32歳までの主人公(女性)の恋愛ストーリー。 80年代~00年までの音楽を通して進められていくので、レコード→カセット→MDとか、ザ・スミス、ニュー・オーダー~ビースティ、スマパンとロックの歴史もリンクしてくる。 言うなればガールズロック。なのかな。 角田さんって幅が広いなぁーと関心してしまった。

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2010/12/21

泉は田舎の温泉町から東京に出てきた女の子。「今度こそ幸せになりたい」―そう願って恋愛しているだけなのに。なんでこんなに失敗ばかりするんだろ。アイルランドを自転車で旅したり、ニュー・エイジにはまったり、ストーカーに追い掛けられたり、子供を誘拐したり…。波瀾万丈な恋愛生活の果てに、泉...

泉は田舎の温泉町から東京に出てきた女の子。「今度こそ幸せになりたい」―そう願って恋愛しているだけなのに。なんでこんなに失敗ばかりするんだろ。アイルランドを自転車で旅したり、ニュー・エイジにはまったり、ストーカーに追い掛けられたり、子供を誘拐したり…。波瀾万丈な恋愛生活の果てに、泉は幸せな“あした”に辿り着くことができるのだろうか? 男によって左右され、のめり込んだり冷静になりすぎたり。もうちょっとフツウな人生が送れそうなものだけど、その冷静な分析は共感できるものがあってはまった。やっぱり角田光代はいい。

Posted byブクログ

2019/01/16

読了日は現在にしてしまいましたが、だいぶ前に読みました。面白かったです。ふと読んだことを思い出したのでピックアップ。

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2012/01/04

この小説は、主人公である栗原泉という女性の1985年から2000年にかけての15年間の恋愛体験を綴った物語である。15歳から32歳までの時間の流れのなかで、いろいろな男との出会いと別れを繰り返し、恋愛とはいったい何ぞやと問いかけてくれる作品。 先にも述べたように、この小説はひ...

この小説は、主人公である栗原泉という女性の1985年から2000年にかけての15年間の恋愛体験を綴った物語である。15歳から32歳までの時間の流れのなかで、いろいろな男との出会いと別れを繰り返し、恋愛とはいったい何ぞやと問いかけてくれる作品。 先にも述べたように、この小説はひとりの女性の15年間の恋愛模様を描いたものであるから、時系列で女性の環境や心境の変化が味わえて面白い。 学生から社会人へ、実家の自室からひとり暮らしのアパートへ、ひとり暮らしから同棲生活へ、コーヒーからお酒へ、日本を飛び出して海外での一人旅まで、15年という時の流れはひとりの人間をどんどんと変えていく。 変わらないものもある。親友との友情だったり、好きな音楽だったり。 変わってゆくものと変わらずにあるものとの狭間で、泣いたり笑ったりしながら「少女」から「女」へ変わっていく姿に自分を重ね合わせる女性読者も多いのではないだろうか。 そして、リアルな生活の中で読者である我々が感じているような、自己の形成においてこうありたいと渇望する気持ちや、理想と現実とのギャップ、自己嫌悪や憂鬱など、主人公の気持ちやつぶやきに「わかる、わかるよ、 その気持ち」と共感するシーンもしばしば。 角田光代が描く恋愛模様には、基本的には「できる女」なんだけれど、こと恋愛になると「ダメダメな女」になってしまう女性像が多い気がする。著者本人の影響が及ばされているキャラクター設定なのかどうかはわからないが、それはそれで魅力的であるし、それこそが角田作品の魅力なのかもしれない。 個人的に角田光代の世界観が好きなのは、やはり舞台背景がロック調だからなのだろう。 Drug、Sex、Rock`nRoll. そんな空気感が前面に押し出ることなく、背景に漂い続ける行間が気持ちいい。 「あしたはうんと遠くへいこう」、どんなに遠くに逃げようとも、自分自身から逃げることはできないのだと、書いてあった帯文章が、なんだか大きな意味でこの小説のすべてのような気がした。

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2010/09/17

大好きな男の子のためにテープを作ったり、振り向いてもらえるように何故かアイルランドを旅したり、ドラッグにはしってみたり、ストーカーに追いかけられたり、子供を誘拐したり……ただ幸せになりたいだけなのに。誰かを求めずにはいられない女性の半生(?) どうして私達は誰かを好きになったり、...

大好きな男の子のためにテープを作ったり、振り向いてもらえるように何故かアイルランドを旅したり、ドラッグにはしってみたり、ストーカーに追いかけられたり、子供を誘拐したり……ただ幸せになりたいだけなのに。誰かを求めずにはいられない女性の半生(?) どうして私達は誰かを好きになったり、どうでもよくなったりするんだろう。 振りかえってみれば久々の女性作家の現代小説……以前角田光代好きだー!って書いたくせに全然読んでなかった罠。積読を崩していこうというわけで読みました。やっぱり読みやすいし面白いし切なくなる。うん、どことなくウェットな感じも女性だからって感じするワー。 私はそんなに恋や愛や男にガツガツする方でなくて、むしろどうしたらそこまで積極的に男子とお付き合いできるのか不思議な方。だけど惚れっぽくて冷めやすい方なので泉にどことなく共感したり。私もいつか外国を旅したりドラッグやったり男のために働いたりとかするんだろうか云々… と未来を思い描いていたりなどしました。でもそんなのはいやだw 80年代から00年代への移り変わりも楽しかったです。テープがMDになったりレコードがCDになったりね。洋楽に詳しかったらもっと面白かったかもなー。最後の章のお父さんとの夢での会話がよかったです。自分という柵を超えても待っているものは輝かしいものじゃないかもしれない。

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2010/07/26

しあわせになりたいだけなのに、 どんどんだめになっていく。 きっと彼女は本当に ただしあわせになりたいだけなのに なぜうまくいかないんだろうって いっつも疑問に思ってる。 昔からの友だちと ずっと仲よくいるために お互いの恋愛には口を出さないって言う スタンスがちょっといい...

しあわせになりたいだけなのに、 どんどんだめになっていく。 きっと彼女は本当に ただしあわせになりたいだけなのに なぜうまくいかないんだろうって いっつも疑問に思ってる。 昔からの友だちと ずっと仲よくいるために お互いの恋愛には口を出さないって言う スタンスがちょっといいなって思った。

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2010/04/28

きっと、文章を読むことが苦手なひとでも、きっと、スッと、読みやすいとおもいます。平凡な高校生時代からすこしずつ、大人になっていく段階ごとで、書き分けられた1人称の短めのお話。 単に恋愛ではなくて、たぶん、恋に奥手なひとほど、読んでほしいな~という、お話。 平凡な女性の、恋のかたち...

きっと、文章を読むことが苦手なひとでも、きっと、スッと、読みやすいとおもいます。平凡な高校生時代からすこしずつ、大人になっていく段階ごとで、書き分けられた1人称の短めのお話。 単に恋愛ではなくて、たぶん、恋に奥手なひとほど、読んでほしいな~という、お話。 平凡な女性の、恋のかたち。

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2010/04/21

 恋愛体質のヒロインが、次こそ今度こそ幸せになりたい、と願いつつ、  シャレにならないかっこ悪い試行錯誤を繰り返す話。  彼女の空回りっぷりには、痛いところで共感できる部分もあるが、  何気に突拍子もなく行動的な人でもあって、本質は攻めなのだな。  この前に読んだ「エコノミカル...

 恋愛体質のヒロインが、次こそ今度こそ幸せになりたい、と願いつつ、  シャレにならないかっこ悪い試行錯誤を繰り返す話。  彼女の空回りっぷりには、痛いところで共感できる部分もあるが、  何気に突拍子もなく行動的な人でもあって、本質は攻めなのだな。  この前に読んだ「エコノミカル・パレス」よりは、  ラストに光明らしきものもあるが、どうだろ、結局変わらないような。  でも、それでもいいのかもしれない。人はそうそう変わらん。  こじんまりと枯れた大人になるばかりが、正解ってわけでもあるまい。  焦がれるままに、欲しい物を探して突き進む長い道。人ごとならば面白い。

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2010/03/05

主人公の性格や行動にイライラしてしまい、共感は得られない!・・・と思っていたにもかかわらず、一気に読み切ってしまう不思議な一冊。 だが自分だって恋愛で何回も失敗はしているし、誰だって失敗し続けるものだと思う。だからこそ、自分はこんな主人公のような失敗はしない。と思いながらも、”失...

主人公の性格や行動にイライラしてしまい、共感は得られない!・・・と思っていたにもかかわらず、一気に読み切ってしまう不思議な一冊。 だが自分だって恋愛で何回も失敗はしているし、誰だって失敗し続けるものだと思う。だからこそ、自分はこんな主人公のような失敗はしない。と思いながらも、”失敗”という共通項に惹かれてこの作品に夢中になってしまうのかも。

Posted byブクログ

2010/03/03

1人の女性の17歳~32歳までの恋愛遍歴が綴られた作品。 あ、もちろん小説デス。 読みながら、悶々としたり、イライラしたり、痛々しく思ったり、 …と不思議な感覚になりました。 恋愛に対して、とても素直な主人公。 素直すぎるゆえ、恋愛を楽しめない彼女が痛々しい。 好きな異性に対...

1人の女性の17歳~32歳までの恋愛遍歴が綴られた作品。 あ、もちろん小説デス。 読みながら、悶々としたり、イライラしたり、痛々しく思ったり、 …と不思議な感覚になりました。 恋愛に対して、とても素直な主人公。 素直すぎるゆえ、恋愛を楽しめない彼女が痛々しい。 好きな異性に対して、色々想像・妄想し、現実を見てがっかりする、とか 好きなのに天邪鬼になってしまう、とか 知らず知らずのうちに相手に合わせてしまう、とか 同じ失敗を繰り返してしまう彼女が、見ていられない感じになります。 楽しみながら読む、というよりも 本当、「なんでこうなっちゃうかなぁ」と読んでいましたが、 結局のところ、ばっさり斬り捨てられないのは ほんのちょっとだけだけど、共感できるところがあるのかな。 "一緒に居ると喧嘩ばかりしてしまうから  アイルランドを自転車で一周してくる" …という彼女のような、大きなことはしませんが、 何か気分を変えたいから、  ・ヘアスタイルを変えてみる、  ・携帯を機種変更してみる、  ・1人で映画に行ってみる、 と言うことと、根本は似ているんじゃないかな。 彼女は行動力は抜群なのに、 ただ、その行動力の生かし方は残念だなぁ、って思っちゃいました。 あとは、主人公が育ってきた環境が こんなにも自身の恋愛に影響が出るものなのか!?とも。 「恋に溺れたって、いいじゃんか」 私は古本屋さんで購入したので後から知りましたが、 このような(↑)帯が付いていたようです。 私個人としては、 無意識なんだけど相手のお望み通りに動いていて、 自分の中で不満が飽和すると、「なんでよー!!」って相手に爆発しちゃうのとかは、 「恋に溺れている」というよりも、「しがみついてる」という印象かな。 素敵なタイトルなので、 主人公にとっての「あした」が逃げ道ではなく、 前に進める道となるといいな。

Posted byブクログ