1,800円以上の注文で送料無料

珍妃の井戸 の商品レビュー

3.6

233件のお客様レビュー

  1. 5つ

    41

  2. 4つ

    72

  3. 3つ

    98

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2022/08/26

ほぼ一気読み。珍妃の死の謎やいかに?と、、、 二転三転される証言に、登場人物たちと同じように気を揉まれつつ読み進めた。 清代末期の激動を描いたシリーズの第二期という位置付けらしい本作を読み、続編への期待が高まった。 ★4つ、8ポイント。 2022.08.26.新 ※中国史...

ほぼ一気読み。珍妃の死の謎やいかに?と、、、 二転三転される証言に、登場人物たちと同じように気を揉まれつつ読み進めた。 清代末期の激動を描いたシリーズの第二期という位置付けらしい本作を読み、続編への期待が高まった。 ★4つ、8ポイント。 2022.08.26.新 ※中国史の知識はほぼ皆無(中学校の社会科レベル)だが、逆に予備知識が無いからこそ新鮮に物語の世界観を味わえている気がする。 ※「蒼穹の昴」の続編だというから“春児”の活躍に期待したけれども、ほとんど出てこなかった(苦笑) ※(読解力が無いのかな…?) 結局のところ、珍妃を殺したのは誰? 連合国軍の兵士たち? ・・・・(恥)    ↑   ここが、いまいちスッキリしなかったのだけれど・・・他の読者達はちゃんと読み取れているのかしら?読解力不足の哀れな読書好きに、もしよかったらそれぞれの解釈をコメント欄ででも教えてくれる方がいたら嬉しいです。 ※巻末解説者は今作を読んで芥川龍之介の「藪の中」を思い浮かべたらしいが、自分が頭に浮かんできたのは・・・ 20年以上前の洋画。メグ・ライアンとデンゼル・ワシントンの「戦火の勇気」だった。 (そんなに有名な映画ではないのだけど…知ってる人はいるかな?)

Posted byブクログ

2022/06/18

蒼穹の昴の外伝! 蒼穹の昴で登場した人々が義和団事件の最中に殺されたとされる珍妃の井戸事件の真相を語る! しかし、証言者達の証言は、ことごとく食い違う!? 果たして珍妃を殺めた犯人は誰なのか? 関連して、読む前に『蒼穹の昴』はさることながら、松岡圭祐さんの『黄砂の籠城』...

蒼穹の昴の外伝! 蒼穹の昴で登場した人々が義和団事件の最中に殺されたとされる珍妃の井戸事件の真相を語る! しかし、証言者達の証言は、ことごとく食い違う!? 果たして珍妃を殺めた犯人は誰なのか? 関連して、読む前に『蒼穹の昴』はさることながら、松岡圭祐さんの『黄砂の籠城』と『黄砂の進撃』を読むと登場人物達の相関図が立体的になります! 【義和団事件について考えて思う事】 あくまでも個人的な意見ではありますが、清国にアヘンを持ち込んだイギリスという国家、アジア諸国を植民地支配していた欧米諸国、世界に混乱と争いを巻き起こす耶蘇教の人々、そんな西洋文明に憧れる私達の国を思うと辟易とします・・・

Posted byブクログ

2022/03/31

蒼穹の昴の続編。 出演者も一部引き継いでいる。 義和団の乱に際して西太后たちが西安に逃亡する際、紫禁城内の井戸に投げ込まれて殺された珍妃事件を、諸外国から派遣された人たちが聞き込みをするというのが主題。 他の人も書いているが、関係者それぞれの見方が異なり、何が真実がわからないとい...

蒼穹の昴の続編。 出演者も一部引き継いでいる。 義和団の乱に際して西太后たちが西安に逃亡する際、紫禁城内の井戸に投げ込まれて殺された珍妃事件を、諸外国から派遣された人たちが聞き込みをするというのが主題。 他の人も書いているが、関係者それぞれの見方が異なり、何が真実がわからないということで、芥川龍之介の「藪の中(映画「羅生門」の原作)」を彷彿とさせる。 ただ伏線等がないに等しいので、解決編はかなり唐突感がある。 浅田次郎はミステリーを書きたかったのではないから、しょうがないのかもしれない。

Posted byブクログ

2022/03/01

『蒼穹の昴』に続くシリーズ。 わたしにとっては、つまらないわけがないな。 浅田次郎さんの歴史小説はついつい夢中になって読んでしまう。 いろいろな人の視点から話が進んでいき、何が本当か惑わされるけど、それで、より引き込まれたりする。 まだこのシリーズは続くようなので、今後も楽し...

『蒼穹の昴』に続くシリーズ。 わたしにとっては、つまらないわけがないな。 浅田次郎さんの歴史小説はついつい夢中になって読んでしまう。 いろいろな人の視点から話が進んでいき、何が本当か惑わされるけど、それで、より引き込まれたりする。 まだこのシリーズは続くようなので、今後も楽しみ。

Posted byブクログ

2022/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

愛の物語だった。 人はわざわざ教えられなくても愛し合うものだ、という。 愛し合うということが当たり前すぎて、孔子も教えない、という。 日本にも、もともと愛という言葉はない。 浅田次郎さんには、こういう考え方もあるのか、と、いつも目を開かさせる。

Posted byブクログ

2022/01/10

浅田次郎さんの長編歴史小説の傑作「蒼穹の昴」の次作。続編というよりもスピンオフ作品という位置付けです。評価の分かれそうな作品ですが、私は面白く読めました。 舞台は義和団事件の2年後、列強諸国に蹂躙され荒廃した清朝最末期の北京。光緒帝の側室、珍妃が義和団事件の最中、何者かに殺され...

浅田次郎さんの長編歴史小説の傑作「蒼穹の昴」の次作。続編というよりもスピンオフ作品という位置付けです。評価の分かれそうな作品ですが、私は面白く読めました。 舞台は義和団事件の2年後、列強諸国に蹂躙され荒廃した清朝最末期の北京。光緒帝の側室、珍妃が義和団事件の最中、何者かに殺されたという情報を英国の伯爵ソールズベリー提督が入手します。貴族にとって、宮廷の人間が殺害されたという事実は王権維持のためには許しがたいこと。ソールズベリーは日独露の貴族を招び、事件解明に乗り出します。小説は4人の貴族が聴取する7人の人物の証言が中心となっています。 7人のうち5人は前作「蒼穹の昴」の主要人物。したがい、かなりクセのある人々です。しかも、7人がそれぞれ全く違う証言をします。珍妃を殺したのは誰なのか?解説にもある通り、この小説は「藪の中」(芥川龍之介)を彷彿させます。好き放題の勝手な証言、しかもある程度は納得できる証言が飛び出し、巻を措くこと能わずの読書でした。 最後に珍妃殺害の真犯人が提示されますが、おっと、それ以上は言えません(笑)。 個人的には、読了後にモヤモヤが残りました。たぶん、読書会に取り上げるのに格好な小説です。 面白い小説でお勧め。ただし、文庫全4巻の「蒼穹の昴」で登場人物、清朝末期の事情を知らないと本書の面白さは味わえないかもしれません。また、謎解きを主題にしていますが、狭義のミステリーというよりも、中国伝奇歴史小説のジャンルに属すると思います。 まずは「蒼穹の昴」をお読みください。こちらは超お勧めです。

Posted byブクログ

2021/11/05

続編と言うよりは番外編と言った感じ。 サラッと読める文量だが、珍妃の最期を通じて描写される義和団事件渦中の北京には振り払えない重苦しさあり。 印象に残った台詞 人間は獣の一種だから、元来はみな臆病。(中略)その本能を凌駕する精神(中略)侠気という鎧ですね。そういう人間が現れな...

続編と言うよりは番外編と言った感じ。 サラッと読める文量だが、珍妃の最期を通じて描写される義和団事件渦中の北京には振り払えない重苦しさあり。 印象に残った台詞 人間は獣の一種だから、元来はみな臆病。(中略)その本能を凌駕する精神(中略)侠気という鎧ですね。そういう人間が現れなければ歴史は作られないから。 隣人を愛し、敵をも愛せよと悟した耶蘇の教えは、貧しい彼らの良心であったに違いありません。人間としてはそうせねばならぬと分かってはいても、日々の暮らしのために裏切り続けねばならない彼らの良心。(中略)孔子様も、改まって愛なとどとは仰せられなかった。なぜなら、当たり前にすぎるから。

Posted byブクログ

2021/09/28

ずっと以前に「蒼穹の昴」を読んで、だいぶ間が空いてしまったが、続編?外伝?とされる今作をやっと読んだ。相変わらず宮内の人の地位の把握が難しく混乱してた笑 最後の皇帝の妃、珍妃は誰に殺されたのか?清朝末期の混乱の最中、日独英露の高官が真相を究明していく。

Posted byブクログ

2021/07/03

シリーズ番外編的な感じ。 スタイルを変え、飽きさせない感じ。好みは分かれると思う。この井戸の実物をYouTubeで観てびっくり。

Posted byブクログ

2021/06/13

「蒼穹の昴」の続編。光緒帝の側室である珍妃の死の真相をめぐるミステリー仕立ての小説。 「蒼穹の昴」の登場人物を引き継ぎながら主要人物へのインタビューや独白など、全くガラッと違った手法で浅田次郎の技巧を感じつつも犯人捜しの果てには不明な輩との大立ち回りなど、安っぽい小説みたいになり...

「蒼穹の昴」の続編。光緒帝の側室である珍妃の死の真相をめぐるミステリー仕立ての小説。 「蒼穹の昴」の登場人物を引き継ぎながら主要人物へのインタビューや独白など、全くガラッと違った手法で浅田次郎の技巧を感じつつも犯人捜しの果てには不明な輩との大立ち回りなど、安っぽい小説みたいになり残念な内容かなと思ったが、全くそうではなかった。 単なる犯人探しではない。海外列強の侵攻に圧され滅亡寸前の清朝末期における大清帝国・満州族そして中国の運命を描いた「蒼穹の昴」から続く一大歴史小説である。

Posted byブクログ