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巨流アマゾンを遡れ の商品レビュー

3.8

44件のお客様レビュー

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2019/02/01

初期の高野秀行氏の面白さが出ています。旅行案内を発注されて何故か旅行記になってしまう辺り、大学卒業の為のフランス語の課題提出を、何故かフランス語のコンゴ文学の和訳で提出し紛糾した末に無事卒業を勝ち取ったエピソードを彷彿とさせます。 顔見るとそんなに押し強そうに見えませんが、やはり...

初期の高野秀行氏の面白さが出ています。旅行案内を発注されて何故か旅行記になってしまう辺り、大学卒業の為のフランス語の課題提出を、何故かフランス語のコンゴ文学の和訳で提出し紛糾した末に無事卒業を勝ち取ったエピソードを彷彿とさせます。 顔見るとそんなに押し強そうに見えませんが、やはり知らない国に行ってバンバン突き進める行動力からすると、相当の粘り腰なんでしょう。 旅行案内なのに麻薬の売人とのやり取りを書いていたりして、全く役に立たない案内本だと思います。でもこれが読み物としては最高に面白いです。後年の「西南シルクロード」のような大冒険ではありませんが、そこはやはり高野氏の筆の力がぐいぐいと魅力を振りまいています。 元々の本は全く売れずに廃番になったようなので、よくぞ文庫化してくれた!と言いたいです。パチパチパチ!

Posted byブクログ

2020/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

軽妙な語り口で楽しく読み進められた。 「つくづく旅というのは、何もその人が行った場所の時間的連続性だけではなく、その土地の歴史とその旅行者自身の歴史が縦横無尽に織りなしたものである」「肝心なのは、いかにその土地を自分が通りすぎ、いかに自分の中をその土地が通りすぎていったか」とある通り、行き先で起こる独特な人々との出会いはこの著者でなければ起きなかったことだろうと思う。あとがきにあったが探検のために言葉をマスターしていくとは……自分も見習わなければ。 南米一の大道芸人サッソンの話とピラルクの話が好き。

Posted byブクログ

2017/11/03

おもしろかった。 絶対アマゾンには行かないでおこうと思ったけど。 でも船でハンモックっていうのはちょっと興味あるな。

Posted byブクログ

2017/08/23

『地球の歩き方』から依頼された仕事が「高野が歩いた地球」となって企画ともどもお釈迦になった作品。確かに読者を旅に誘うような書き出しを訝しく思ったものだ。辺境を書かせたらぴか一の著者だと思うし、その理由は解説の浅尾氏が余すところなく書かれている。いつの間にか著者のファンとなり、20...

『地球の歩き方』から依頼された仕事が「高野が歩いた地球」となって企画ともどもお釈迦になった作品。確かに読者を旅に誘うような書き出しを訝しく思ったものだ。辺境を書かせたらぴか一の著者だと思うし、その理由は解説の浅尾氏が余すところなく書かれている。いつの間にか著者のファンとなり、2015年10、11月は著者の本を続けざまに読んできた。積読本もあと数冊ある。引き続き高野の旅を楽しもう。

Posted byブクログ

2017/05/10

早稲田の探検部卒、辺境探検家の高野秀行氏によるわりと初期の著作。もともとはダイヤモンド・ビッグ社から『地球の歩き方』のシリーズを1冊書かないかと言われ、そのために出向いた旅だったらしい。そのシリーズというのが、今はもう存在しない“フロンティア・シリーズ”なるもので、普通の旅行者は...

早稲田の探検部卒、辺境探検家の高野秀行氏によるわりと初期の著作。もともとはダイヤモンド・ビッグ社から『地球の歩き方』のシリーズを1冊書かないかと言われ、そのために出向いた旅だったらしい。そのシリーズというのが、今はもう存在しない“フロンティア・シリーズ”なるもので、普通の旅行者はあまり行かない地域を対象としたものだったそうな。アマゾン、確かに普通の旅行では行こうなんて思いません。この本に書かれた旅について、冒頭で高野氏は「どれもこれも、普通の旅行者が普通に行える旅である」とおっしゃっていますが、どこが普通なのか(笑)。月の出ない夜、真っ暗闇でのワニ狩り。一般人立ち入り不可の先住民地域での宿泊、しかも先住民は今や弓矢ではなく散弾銃をぶっ放すと言う。悪徳警官から身ぐるみ剥がされ、現地の行商人と化して身ぐるみ着せられ。 野蛮だと言われる原住民は、昔から野蛮なのではなく、最近野蛮になった。野蛮な原住民は、文明との接触によってもたらされ、つまりは野蛮な侵略者を追い払おうとしたに過ぎないという一節が心に残ります。 高野氏の話はいつも、明るくハチャメチャながら時にしんみり。終盤になれば旅が終わりに近づいている寂しさを感じ、自分も旅している気持ちになります。

Posted byブクログ

2017/03/30

高野秀行の原点、かな。ブラジル入りしてアマゾン河口の町までバスで移動。その後は船でアマゾンの源流を目指して移動しながら途中立ち寄る港町での体験を綴る。地球の歩き方のガイドブック作成のための取材旅行のようで、何かを探し求めた探検という訳ではないのでとりとめない感があるが、高野秀行ら...

高野秀行の原点、かな。ブラジル入りしてアマゾン河口の町までバスで移動。その後は船でアマゾンの源流を目指して移動しながら途中立ち寄る港町での体験を綴る。地球の歩き方のガイドブック作成のための取材旅行のようで、何かを探し求めた探検という訳ではないのでとりとめない感があるが、高野秀行らしさが随所に感じられる。どう考えても本書はガイドブックではなく、ノンフィクションになっているのだが、実際は本書にガイドブック的な部分を付け加えて「地球の歩き方」の番外編のようなもので出版されたらしい。やはり売れなかったらしいが、マニアにはバイブルのようになっていたようです。これ読んでアマゾンを旅しようと思う人は、これを読まなくてもアマゾンに行く人のような気がする。

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2015/09/07

アマゾンというと、私も「密林のジャングル、いかだとかボートとか、とにかく手で漕ぐようなものに乗って進む!」みたいなイメージでした。 まさか、こんなにゆったりと旅ができるとは。 いや、船旅でハンモックって時点で 乗り物酔いが激しい私はダメですけど。 高野さんの本を一冊読み返した...

アマゾンというと、私も「密林のジャングル、いかだとかボートとか、とにかく手で漕ぐようなものに乗って進む!」みたいなイメージでした。 まさか、こんなにゆったりと旅ができるとは。 いや、船旅でハンモックって時点で 乗り物酔いが激しい私はダメですけど。 高野さんの本を一冊読み返したら他にも読みたくなって、まだ読んでないこれを買ってきました。

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2015/04/29

南米ブラジルの大河アマゾンを河口の町から源流となる山岳まで辿る旅行記。 『地球の歩き方・紀行ガイド アマゾンの船旅』が元ネタになっているとのこと。 『謎の独立国家 ソマリランド』→『幻獣ムベンベを追え』→『ワセダ三畳青春期』→『アヘン王国潜入記』→『恋するソマリア』と読んできた...

南米ブラジルの大河アマゾンを河口の町から源流となる山岳まで辿る旅行記。 『地球の歩き方・紀行ガイド アマゾンの船旅』が元ネタになっているとのこと。 『謎の独立国家 ソマリランド』→『幻獣ムベンベを追え』→『ワセダ三畳青春期』→『アヘン王国潜入記』→『恋するソマリア』と読んできたものにとっては、若干物足りなさを感じるが、それも「ガイドブック」がベースだとなれば納得もする。それでも、『地球の歩き方』シリーズにマッチせず、このために「紀行ガイド」という別シリーズを作って対応したというのは高野さんらしいというか『地球の歩き方』も豪気。おかげで、同じ棚に並べられずセールスは散々だったというのはご愛嬌か。 アマゾンと言えばNHKのドキュメンタリー番組撮影のために先住民族と150日間暮らした記録を記した『ヤノマミ』がある。アマゾンに興味がある人は『ヤノマミ』もぜひとものお薦めである。本書にも先住民の話が出てきて、FUNAI(先住民保護財団)や保護区の話が出てくる。高野さんにヤノマミ族の集落で暮らしてもらって、それを本にしてほしいな、と思う。 それにしても逆のルートを辿って途中で落ち合った宮沢さんの扱いがあまりにもぞんざい。あれだけの災難にあったのだから、もう少しフィーチャしてあげてもよかったのでは?

Posted byブクログ

2015/04/20

以前から探していたものの、ぜんぜん古本屋で見当たらず、やっと見つけて購入。文体がいつもとちょっと違うなぁと思っていたら、後書きを読んで納得。いつもとは違う趣旨で書こうとしていたとの事ですが、やっぱり好き放題書いてもらった方が面白いかも。文庫版も在庫や流動数が少なかったりするんです...

以前から探していたものの、ぜんぜん古本屋で見当たらず、やっと見つけて購入。文体がいつもとちょっと違うなぁと思っていたら、後書きを読んで納得。いつもとは違う趣旨で書こうとしていたとの事ですが、やっぱり好き放題書いてもらった方が面白いかも。文庫版も在庫や流動数が少なかったりするんですかね。

Posted byブクログ

2014/09/05

世界最長の河、アマゾン。そんなアマゾンを海からずっとずっと遡って最初の一滴を目指す、4ヶ月間の旅のお話。 もともとガイドブックだったらしいので、かなり詳しいです。 けれどこんな旅する人はいないと思われ(笑)、ガイドブックというより旅行記、むしろ冒険記として楽しい本です!!

Posted byブクログ