ねぼけ人生 の商品レビュー
漫画も良いですけど、…
漫画も良いですけど、エッセイも良いですよ!
文庫OFF
朗らかなニヒルという表現が素敵過ぎる 荒俣宏氏と水木しげるの旅行誌から水木しげるさんに興味湧いて読みました。
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少年時代、戦場での日々、復員後の貧困生活、売れてからの多忙な暮しを振り返る自伝。救いのない悲惨な戦場でのできごとや、先の見えない辛い貧困の様子などが細かく描写されるが、ユーモア満載、馬鹿馬鹿しく笑える文章の技で楽しく読ませる一冊。死と向き合って暮らした南方の島の民との生活に、戦後...
少年時代、戦場での日々、復員後の貧困生活、売れてからの多忙な暮しを振り返る自伝。救いのない悲惨な戦場でのできごとや、先の見えない辛い貧困の様子などが細かく描写されるが、ユーモア満載、馬鹿馬鹿しく笑える文章の技で楽しく読ませる一冊。死と向き合って暮らした南方の島の民との生活に、戦後、再び戻ることを願ったものの果たせなかったくだりは切なく、幸せのあり方について考えさせられた。
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水木しげるの幼少期から漫画家として大成するまでの自伝。 戦争体験もさることながら、戦後の貧乏暮らしが凄まじかった。
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すさまじい体験の数々を淡々と、すこし褪せた笑いも込めて綴られた本。 ラバウルから引き上げあたりのくだりを読むと、今の自分が弱っちくてたまらなくなりました。
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水木しげるの半生記。 ゲゲゲの鬼太郎誕生秘話や、つげ義春や白土三平との交遊録、アシスタントだったという、釣りキチ三平の矢口高雄のことなど興味深い逸話が収められている。 貧乏をものともせず 、むしろそれを楽しんで力強く前向きに生きていこうとする姿勢が爽やかに描かれている。
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奇人変人のイメージが強いし、インターネット上ではかくも鬼畜のように書かれていたり 本人の言葉でも あまりにもくだらなかったり汚かったり馬鹿らしい話が多いけれど、その バカのマントで身を覆ってきた人なんだろう 本当は誰よりも繊細で、心配性で、悲しがりだったのかもしれん 分からんけど
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紙芝居 → 貸本 → 雑誌 というふうに漫画文化が変わってきたことがよくわかった。雑誌/単行本文化にどっぷりはまっていると、これが「正しい」あり方のような気持ちだったけど、スマホ対応の色々な漫画が試されることの方が自然なのだと思った。 「楽園」は自分でつくるものなのだなとも。ヒン...
紙芝居 → 貸本 → 雑誌 というふうに漫画文化が変わってきたことがよくわかった。雑誌/単行本文化にどっぷりはまっていると、これが「正しい」あり方のような気持ちだったけど、スマホ対応の色々な漫画が試されることの方が自然なのだと思った。 「楽園」は自分でつくるものなのだなとも。ヒントは他からもらうにしても。
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『ゲゲゲの鬼太郎』で有名な水木氏の自伝。戦争に行ったり、極貧の暮らしをしたり、でも前向きに生きる水木氏の姿勢に心を打たれた。 水木氏の父親は「何とかなる主義」という奇妙な主義を信奉しており、周囲にもその同調者が多かったというが、きっと水木氏も「なんとかなる主義者」なのだろう。 ...
『ゲゲゲの鬼太郎』で有名な水木氏の自伝。戦争に行ったり、極貧の暮らしをしたり、でも前向きに生きる水木氏の姿勢に心を打たれた。 水木氏の父親は「何とかなる主義」という奇妙な主義を信奉しており、周囲にもその同調者が多かったというが、きっと水木氏も「なんとかなる主義者」なのだろう。 「死後の世界」「霊的なもの」についてどう考えるかは人それぞれだが、『霊魂が肉体の衣を着る』という水木氏の考えには、成程なぁと思った。 真っ暗な境港から海峡を隔てた島根半島を見ると何か居そうな気がする、というのもうなずける。電灯なんてあまりない時代だから、闇に浮かぶ巨大な山の影に霊の存在を感じたこともあっただろう。 子供のころに、のんのんばあの影響もあって幽霊や妖怪が身近なものだった環境があっての「なんとかなる主義」なのだろう。
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読書録「ねぼけ人生(新装版)」4 著者 水木しげる 出版 筑摩書房 p240より引用 “人類が進歩するといったって、僕は、進歩 が必ずしも尊いとは思わない。世の中で一番 大切なことは、幸福である。” 目次から抜粋引用 “先祖のこと、家族のこと 爆撃で片腕を失う 紙芝居作...
読書録「ねぼけ人生(新装版)」4 著者 水木しげる 出版 筑摩書房 p240より引用 “人類が進歩するといったって、僕は、進歩 が必ずしも尊いとは思わない。世の中で一番 大切なことは、幸福である。” 目次から抜粋引用 “先祖のこと、家族のこと 爆撃で片腕を失う 紙芝居作者となる 貸本マンガ界の奇人たち 失われた楽園” 日本における妖怪研究の大家の自伝。 著者が生まれるきっかけから妖怪や死後の 世界への傾倒の理由についてまで、切実な状 況であっても実に穏やかな語り口で書かれて います。 上記の引用は、かつて憧れた南の国の変化 について書かれた話での一節。 進歩が行き過ぎて、毎日それについて行くた めに振り回されてしまっては、元も子もない のかも知れません。穏やかに日々を過ごせる くらいの進歩で、踏みとどまれるのが丁度良 さそうです。 戦争を体験していながら、その体験をどこ かのんびりとした文章にしてしまえるのは、 著者だからこそ出来ることでしょう。 ーーーーー
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