沈まぬ太陽(5) の商品レビュー
今もだけど、あの頃の政治家とJALは腐りきってたんだなぁ。良心が何も報われないって恐ろしい。主人公の恩地の不屈の精神には頭が下がる。結局最後まで報われないサラリーマン人生。国見会長も志半ばで退かねばならなかったのは辛かっただろう。 この地球上で最も危険で獰猛な動物は人間である ...
今もだけど、あの頃の政治家とJALは腐りきってたんだなぁ。良心が何も報われないって恐ろしい。主人公の恩地の不屈の精神には頭が下がる。結局最後まで報われないサラリーマン人生。国見会長も志半ばで退かねばならなかったのは辛かっただろう。 この地球上で最も危険で獰猛な動物は人間である 何一つ遮るもののないサバンナの地平線へ黄金の矢を放つアフリカの大きな夕陽は、荘厳な光に満ちている。それは不毛の日々に在った人間の心を慈しみ、明日を約束する、沈まぬ太陽であった。
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部外者も含めてみんなが会社を食い物にして、国見はやめ恩地はアフリカへ行きと本当に救いがない。 行天が捕まったのと岩合のクビくらいか、すっきりしたのは
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沈まぬ太陽、完読。 悪い奴は裁かれ、正義が貫かれるのかと思っていたけれど、世の中そうはうまくいかず、ある意味リアルな終わり方でした。 作者の山崎豊子さんが取材時、JAL側からの強い抵抗があった際、「正論が正論として通る世の中にするために、わたしはこの小説をどうしても書きます」と...
沈まぬ太陽、完読。 悪い奴は裁かれ、正義が貫かれるのかと思っていたけれど、世の中そうはうまくいかず、ある意味リアルな終わり方でした。 作者の山崎豊子さんが取材時、JAL側からの強い抵抗があった際、「正論が正論として通る世の中にするために、わたしはこの小説をどうしても書きます」と話されたとか。 恩地元よりも不器用で熱い人ですね そんな山崎豊子さんは、素敵です。 長いものに巻かれまくって生きている自分を少し反省。。。
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とても読み応えのある本です。 山崎豊子さんの本は、初めて読みましたが、全巻一気に読んでしまいました。 私は通常は、様々な本を平行して読むのですが、この本にはまり、こればかり読んでしまいました。 巨大企業と個人との戦いを通じて、社会の不条理さ、人間の欲やプライド、良心などとてもよく書かれています。 それもそのはず、著者が実際に起きたことを綿密な取材を通じて書き上げた本なので、これほど迫力のある本が書けているのだと思います。 とてもおもしろく、ぜひおすすめしたい本です。
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全5巻読み応えのある内容だったが、終わり方を見るともう1巻行けるのではと思ってしまった。 実際の人物、事件・事故がモデルになっていることもあって、取材力が大いに活かされている小説。 JAL使う機会もあるので、今はまともな会社になってると信じたい。ついでに行政の方も…
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これまでの掘り下げに比べて最後、結構駆け足になって尻切れトンボみたいになっている感じ。でも、それでも金融の話など、なんとなく悪いことなんだろうとはわかっても、理解して読むには程遠い。私の側で、描かれている分野に対しての背景知識が圧倒的に足りない。金融のことを知ろうとするにもいいかもしれない。一つ一つ、これはどういう取引、お金の流れのことを書いているんだろう?と。 でも、著者はそれを求めているだろうか?と、考えても仕方ない問いを自分の中に浮かべる。内容が理解できるに越したことはないだろうけど、一番大切にしているのは問題提起なんだと思う。 恩地さんはこの本で最後にまたアフリカの支店へ転勤となる。国見会長が退いたすぐ後のことで、結局、根っこの方にある組織の体質が変わっていないことや、それまでに培われた利害関係に基づく人事で地位を得た人々があまりにも多数派で、しかも、権力を持ってしまっているがゆえに、そのような人事異動がなされてしまったということなのかと。 納得しない終わり方だなーと思ったけど、このもやっと感自体、それでいいの? みたいな気持ちがあるからこそ、出るんだろうなと思った。
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納得いかない。でも、これだけの問題ある組織なので、ハッピーエンドはないよなあ、とも思う。仕方がない。 いくつか予定通り溜飲を下げる事項もあるが、恩地さんがうかばれない。 繰り返しになるかもしれないが、著者はクズの人間の描写がとてもよい。だからこそここまで読みふけってしまうのだと...
納得いかない。でも、これだけの問題ある組織なので、ハッピーエンドはないよなあ、とも思う。仕方がない。 いくつか予定通り溜飲を下げる事項もあるが、恩地さんがうかばれない。 繰り返しになるかもしれないが、著者はクズの人間の描写がとてもよい。だからこそここまで読みふけってしまうのだと思う。 自分も、経営者とはならないだろうが、人としての言葉を発せられるよう、ありたいと思う。理想だけでは組織は動かないが、理想を忘れてはいけない。
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池井戸潤の小説のように勧善懲悪で終わって欲しかったけど、こういう終わり方も良いのかもしれない。 日本航空はこんなに腐敗していたのだろうか? もちろん小説だから全て真実ではないだろうが、親方日の丸だから無責任体質は推して知るべしだろうね。 結局はこのままの体質で、2010年の経営破...
池井戸潤の小説のように勧善懲悪で終わって欲しかったけど、こういう終わり方も良いのかもしれない。 日本航空はこんなに腐敗していたのだろうか? もちろん小説だから全て真実ではないだろうが、親方日の丸だから無責任体質は推して知るべしだろうね。 結局はこのままの体質で、2010年の経営破綻に至ったのは当然だろうね。 でも二度と御巣鷹山の悲劇は繰り返さないことを切に願います。
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解説できる程正確に理解できない。でも曖昧にはわかる。「誰の責任も問われないなら、なんでもできる」といった事例は歴史上、枚挙に暇がない。 ここに出てくる悪人役達もそれぞれの理屈と正義で動いていて、社会悪に手を染める予感を利権を守ることを是とした言い訳で振り払いながら日々を過ごしてい...
解説できる程正確に理解できない。でも曖昧にはわかる。「誰の責任も問われないなら、なんでもできる」といった事例は歴史上、枚挙に暇がない。 ここに出てくる悪人役達もそれぞれの理屈と正義で動いていて、社会悪に手を染める予感を利権を守ることを是とした言い訳で振り払いながら日々を過ごしている。決して「世界征服を企む悪の組織」などではない。 それでも心の何処かで悪が裁かれて欲しいと思いながら読み進んだ。細井の告発に期待させながらも残りページが少なくなるのに焦り、何ともフラストレーションが貯まるエンディングであった。 企業告発で誰かに責任を問う反面、人間という生き物の愚かさや虚しさも描かれていると感じた。
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スッキリしない。全くスッキリしない。下巻も半分を過ぎたのに出るわでるわ悪事の数々。最後はばったばったと悪い奴等が捕まったり、クビになったりするのかと我慢しながら読み進んだが、国見会長は更迭、恩地さんは再度ナイロビへ左遷。あとがきに有るようにこの小説は事実を再構成して書いた物という...
スッキリしない。全くスッキリしない。下巻も半分を過ぎたのに出るわでるわ悪事の数々。最後はばったばったと悪い奴等が捕まったり、クビになったりするのかと我慢しながら読み進んだが、国見会長は更迭、恩地さんは再度ナイロビへ左遷。あとがきに有るようにこの小説は事実を再構成して書いた物という事なので、実際もこんな感じだったのだろうと考えると、怖くもあり、虚しくもある。著者は実際にアフリカに赴き、恩地さんのモデルとなった方に話を聴いたとの事。つまりその時点で彼はまだアフリカにいたので有る。その後JALがどう変わったのか?変わってくれたのか?非常に気になる。あとがきまでしっかり読んで欲しい本である。
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