沈黙のファイル の商品レビュー
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戦前、戦後の日本官僚組織におけるエリート中のエリート(陸大軍刀組、外務官僚)に、共通点があるということがテーマ(であり、本書が書かれた理由)。 あとがきには、日本の官僚が、自分達を「公共性」の唯一の担い手と思っているとあるが、 瀬島氏は、戦後は、単に自分を必要とする人についていっただけとも思えるのだが,,,
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第二次大戦で活躍後、シベリアに抑留されるも日本に戻り伊藤忠商事会長に登り詰めた瀬島龍三を中心とした話。
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元大本営参謀「瀬島龍三」は戦後、伊藤忠会長として、賠償ビジネスの世界で絶大な権力を握る。瀬島を含め、誰も撤退を言えなかったガ島の悲劇、生体実験、ソ連参戦、敗戦、東京裁判でのソ連側証人、シベリア抑留、帰国。謎の人物の歩みを日本の戦前そして現在までの裏を理解するキーとして語る。日本の...
元大本営参謀「瀬島龍三」は戦後、伊藤忠会長として、賠償ビジネスの世界で絶大な権力を握る。瀬島を含め、誰も撤退を言えなかったガ島の悲劇、生体実験、ソ連参戦、敗戦、東京裁判でのソ連側証人、シベリア抑留、帰国。謎の人物の歩みを日本の戦前そして現在までの裏を理解するキーとして語る。日本の権力構造は結局、戦前と変わっていない!?
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瀬島隆三という戦時中のエリート参謀の戦中、戦後を通して、戦争がもたらした負の遺産をえぐっている。 大本営のせいだけでなく、官僚制度(縦割り、既得権益の独占)は戦前から何も変わっていないのだと痛感。 ぎりぎり経験者が健在だった90年代だからこそ、上肢できた貴重な作品。
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本書で、『賠償金ビジネス』という言葉を知る。才能・知性が高く倫理観が低い場合どうなるか、という問いの答え。
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(当時の)悪人瀬島隆三の半生と日本政府の翻弄具合がわかる良作。政治に興味が無くても文句なしで面白い。政府の金をいかに企業が回収するかという「悪行」が、今のように「国が赤字なのに回収しない援助」が普通になった時代からみれば、むしろ正しく見える。
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戦後の賠償ビジネスやシベリア抑留邦人のアカ化の話などは知らないことだったので、そういうことがあったのかと興味津々で読めた。でも瀬島龍三という人をよく知らないので、ずるい奴がいたもんだくらいにしか理解できなかった。 たぶん年輩の方にとってはあの事件の裏にはこんなからくりがあった...
戦後の賠償ビジネスやシベリア抑留邦人のアカ化の話などは知らないことだったので、そういうことがあったのかと興味津々で読めた。でも瀬島龍三という人をよく知らないので、ずるい奴がいたもんだくらいにしか理解できなかった。 たぶん年輩の方にとってはあの事件の裏にはこんなからくりがあったのか!と、とても面白く読めると思う。でも、そもそもの事件を知らない世代は何に驚いていいのかがわからない。 瀬島龍三とは何だったのかという前に、なぜ瀬島龍三なのかがわからなかった。 山崎豊子の「不毛地帯」のモデルらしいので、読んだ方には面白いのかもしれません。
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瀬島龍三およびその他周辺の幕僚の戦前中後を 描いた本です。 あまり瀬島龍三そのものの話ではないのですが よくある1940年代を勉強すれば今とのつながりが 分かる系のお話です。’
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瀬島龍三という人物をキーにして、戦時の陸軍についてと、戦後の政財界についての歴史的な流れを見てみたもの。 戦時の組織的な問題から戦争の泥沼に突入し、後戻りができなかったこと。 戦後の賠償金ビジネスによって潤った人と、何も潤わなかった人がいたこと。 もうすでに当時を知る人がほとんど...
瀬島龍三という人物をキーにして、戦時の陸軍についてと、戦後の政財界についての歴史的な流れを見てみたもの。 戦時の組織的な問題から戦争の泥沼に突入し、後戻りができなかったこと。 戦後の賠償金ビジネスによって潤った人と、何も潤わなかった人がいたこと。 もうすでに当時を知る人がほとんどいない状況で真実はわからなくなってきているのか。
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不毛地帯を読み終わった人にはぜひ読んでほしい一冊。 小説の壱岐正=瀬島龍三ではないってことがよくわかる。
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