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安心社会から信頼社会へ の商品レビュー

3.9

64件のお客様レビュー

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2019/12/26

欧米諸国は契約社会とされるが,意外にその内容は細かくない気がしていた。一方,我が国では最近,取り決めが煩雑で良く言えば緻密,悪くいえばおせっかいな部分が多いと思っていたが,著者によると同族同士の安心感はあるものの,自らが属しているコミュニティの「外側」を信頼することは不得手である...

欧米諸国は契約社会とされるが,意外にその内容は細かくない気がしていた。一方,我が国では最近,取り決めが煩雑で良く言えば緻密,悪くいえばおせっかいな部分が多いと思っていたが,著者によると同族同士の安心感はあるものの,自らが属しているコミュニティの「外側」を信頼することは不得手であるという。何となく今までの違和感に一つの回答を与えてくれたように感じた。 著者の論旨が単なる感想や主張ではなく,社会心理の実験に根拠付けられていることが書かれており,説得力がある。

Posted byブクログ

2019/12/18

各種実験の説明が多く、結構疲れます。だんだん、実験内容は読み飛ばして結論を探してしまった。実験内容に興味のある人には参考になるかと。 偏差値の高い大学生は一般的信頼が高いのはなぜだろう??自己効力感の高さから、自分に対する信頼、社会に対する信頼が高いのでは??

Posted byブクログ

2019/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

会社が直面している課題の理解、そして、心理的安全性を理解する上での予備知識として読了。 安心と信頼の違いについて、よく理解できたし、今の会社が安心社会の崩壊を迎えていることがわかった。 信頼社会への適応に向けて、やるべきことも少しわかった。長らく安心社会への適応行動を取ってきた我々が信頼社会を築いていくには、大きな環境変化と個人の変化が必要みたいだ。 やったる。 高信頼者ほど人間性検知能力が高いことや関係性検知の話は、関係性改善には利用されないことは初めて知った。

Posted byブクログ

2019/06/11

著者は北大の先生で、社会心理学者。 「相手を疑ってフトコロを閉ざす」のと「相手を信じてフトコロを開く」のと最終的にどっちが得か?ということを、念入りな(悪く言えば執拗な)実験をもとに検証した本。 実験結果は、一見損をするように思えても、「相手を信じてフトコロを開く」が正解なの...

著者は北大の先生で、社会心理学者。 「相手を疑ってフトコロを閉ざす」のと「相手を信じてフトコロを開く」のと最終的にどっちが得か?ということを、念入りな(悪く言えば執拗な)実験をもとに検証した本。 実験結果は、一見損をするように思えても、「相手を信じてフトコロを開く」が正解なのだという。要するに、「正直者は(必ずしも)バカを見ない」ということである。 その前提になるのが信頼である。 安心社会(終身雇用、年功序列)が崩れて、社会システムが変化しつつある今。信頼社会(互いに相手を見る目を持つ成熟した関係)への脱皮が不可欠かつ急務である。 という本だったような気がする。 (ちょうど集中力がない時期で自信がない^^;)

Posted byブクログ

2019/01/07

旧来の日本の社会システムは、他人に騙されるリスクを考えなくても良い仕組みだった。例えば、村社会や終身雇用が保証されていた社会。けれど、その前提が崩れてしまったので、これからは騙されるリスクを認識したうえで本当に信頼できるかどうかを判断する知性が必要だよね、というような話。

Posted byブクログ

2018/12/17

なんとなく「そうだろうな」と思うことを順序立てて確認することができた気がします。実際の自分の周囲の人や環境について当てはめながら、さらに深掘りしたいなぁ。

Posted byブクログ

2018/10/28

【由来】 ・糸井重里 インターネット的で 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・

Posted byブクログ

2018/10/22

日本社会の特徴を「安心社会」と「信頼社会」という二つの切り口で解析し、その変化と、我々が感じる不安について分析したもの。本来は「日本文化論」だが、個人的には円滑なコミュニケーションや居心地の良いコミュニティのことを学びたくて購読。主張の背景は、従来は「信頼」がなくてもいきていける...

日本社会の特徴を「安心社会」と「信頼社会」という二つの切り口で解析し、その変化と、我々が感じる不安について分析したもの。本来は「日本文化論」だが、個人的には円滑なコミュニケーションや居心地の良いコミュニティのことを学びたくて購読。主張の背景は、従来は「信頼」がなくてもいきていける「安心社会」だったが、都市化や核家族化、終身雇用の崩壊が進み、「信頼」が必要になった。つまり海外並みに「信頼社会」に変貌したというもの。確かに、所属や肩書き、学歴だけで勝負できる時代は過ぎ、個人の実績や実力、評価などによって選別される傾向は強まっている気がする。特に他人の評価を気にするあたりは、これが遠因になっていると言える。ある意味フェアな社会とも言えそうだが、著者はこの世界の進展は後戻りできないものであり、コミュニケーションコストが増える社会でもあると警告する。個人対個人、組織対組織の付き合い方について、納得の一冊。

Posted byブクログ

2018/10/18

凄く面白かったが、凄く難しかった。 ほぼ日の糸井さんが、この本と「情報の文明学」という本をほぼ日の父と母と書いてあったので、興味を持って読んでみたのだが、今のほぼ日が組織を作る上で参考にしているのが分かった気がする。 日本のこれからを占う上で、以前からの終身雇用型、ムラ社会の...

凄く面白かったが、凄く難しかった。 ほぼ日の糸井さんが、この本と「情報の文明学」という本をほぼ日の父と母と書いてあったので、興味を持って読んでみたのだが、今のほぼ日が組織を作る上で参考にしているのが分かった気がする。 日本のこれからを占う上で、以前からの終身雇用型、ムラ社会のような日本型システムが立ち行かなくなってくる今後を予測して、信頼を元にした信頼社会を築いていくべきだとする。 これは要するに、少し前に読んだ「弱いつながり」のことだと解釈した。以前は内側に入れさえすれば安心して信頼できたが、これからは外側に出て尚、内側のように相手を無条件に信頼するということ。そこにしか活路はないということか。またSNSの時代がそれを可能にしている。 だが、本当にそうなのだろうか。またなぜそうならざるを得ないのであろうか。 ショールームの前田氏曰く場末のスナック的コミュニティを作ればこれからどんな人でもアーティストとしてやっていける。と言っているしこれは真逆のことの様に感じる。また最近観に行ったプロ野球などは完全に球団のファンは内と外を作っている、それがよりそのチームのファンになる動機になっている。だから相手チームに対してはリスペクトと程遠い罵声を浴びせたりする。そしてAKB系のアイドルはそのシステムを利用して公式ライバルを作ってファンの敵対心を煽って商売に結びつけている気がしないでもない。違うかもまけど。 こんがらがってきた。 文中の「針千本方式」というのは、ブロックチェーンがそれを可能にすると思った。 山岸先生はそういう技術が出てきたらと書いていたがまさにそれは、ブロックチェーンのことだろうと思う。中心がいなければ、またそれを多くの人が信用すればこれほど平等を体現したシステムはないと思う。今とても不安定な時期なのは間違いないが、何とかシステムとしてうまくいくように期待したい、あとちょっと投機的にも儲けたい、いや儲けたい。 ともあれ早く世の中の権力が弱くならざるを得ないような状況になればいいのにな(それはなかなか難しいし不可能に近いのだけど少しでも今より平等に近づける)と夢想している。 何だか余り著作の内容と関係なくなってしまったので、感心した部分を たとえばサーストンによると(中略)知能が七つの主要な能力にらわかれるという。その能力とは、言語理解力、言語流暢性能力、数能力、空間視覚化能力、記憶能力、推論能力、知覚速度能力です。 一概に能力が高いとか低いとかはないということだ。 自分と他人の内面を理解し、その理解を対人関係における自分の行動のコントロールに使うことのできる能力が、社会生活を送っていく上できわめて重要な役割を果たす。 激しく同意した。そして最後の行。 われわれが直面している変化は、新しい文化の創造のプロセスなのです。そしてこの新しい文化の創造のプロセスは、われわれ一人一人が新しい社会的環境へ創造的に適応することで参加することのできるプロセスなのです。 不確定の未来に勇んで飛び込めということか。

Posted byブクログ

2018/10/09

大きな変化がせまってこようとしている日本。 今までの安心社会_他人を信頼する必要がない社会_から信頼社会_信頼する力を身につけ人から信頼される人間になる_社会へと移行していくことで、大きなチャンスを得られるようになるかもしれない。 どのようなメカニズムで人が信頼を得るのか、とい...

大きな変化がせまってこようとしている日本。 今までの安心社会_他人を信頼する必要がない社会_から信頼社会_信頼する力を身につけ人から信頼される人間になる_社会へと移行していくことで、大きなチャンスを得られるようになるかもしれない。 どのようなメカニズムで人が信頼を得るのか、ということ。安心と信頼の違いとは、に実験から迫った一冊。

Posted byブクログ