白夜行 の商品レビュー

東野圭吾(著者)

2009/10/13

話題の大作は、やっぱりおもしろかった。事件が事件を呼び、もうぐんぐん引っ張られるようにして読了。呼んでる間中、しつこい刑事と同じような気持ちで、事件を粘っこく見守っていた。主人公2人の大きな闇の発端が、悲しくなる事件だったという…。やりきれない気持ちになった。

2009/10/04

東野ではいちばんよくできている。

これが直木で落ちて容疑者で取れたのが信じられないくらい。

救いようがない話ではあるけれども、主人公二人のつながり方は嫌いではない。
互いに守りあって生きているところはけなげで傷ましい。

生きるって楽しい！！
とはけしていえない作品ではあるけど、
だからこそ読む価値はあるはず。

今年一番の衝撃作。

2009/10/04

凄く長い話でした。主人公である二人が直接会う描写がほとんど無いところが、東野氏らしいです。ああして終わらなきゃいけないものとは思いつつ、ラストはめげました。再読はしたくないです。

2009/10/04

長かったです。でも全然あきませんでした。読み終わったあと初めて亮司と雪穂の視点から考えられる感じです。読み終えたえとそういえばあの事件はどうなったのかなというのが多々ありますが、それは胸のうちにしまっておく事にします。

2009/10/04

とにかく、先が気になって、夢中で読んでしまいました。（宮部みゆき「模倣犯」以来かも。。。）ドラマで雪穂を演じたのが、綾瀬はるかちゃんだったなんて、ちょっと意外でした。だって、周りの人間をみな不幸にしてしまう、とっても怖い女なんだもの・・・。

この物語には、不幸な少女と少年の出会いも、その後の二人のやりとりも、一切書かれていない。そればかりか、数々の事件も全て想像の域を超えていない。　だからと言う訳ではないけど、二人が哀れに思えてしかたがなかった。

「あたしはね、太陽の下を生きたことなんかないの」唯一本音を語っていたと思われる、雪穂のこの一言が印象に残ります。

2009/10/04

あなたは私にとってまがいものの太陽・・
純粋に互いを愛することのできない２人。
２人をこんなに哀しくて、意地悪な境遇
に描くことのできる作者は凄い。
暗い霧の中でこの２人はいつまで彷徨うのだろうと、読んでいるうちにどんどん悲しく、また引きずり込まれる。

2009/10/04

知人の薦めで読みました。
大阪で質屋を営む男が殺された。その後、その男性と最後に会った女がガス中毒死をする。
事件は迷宮入りするが、一人の刑事はその事件を19年間追いかける。
殺された男の息子とガス中毒死をした女の娘が主人公。だけど2人の心理描写は一切なく、周りの人達の言動から2人の人生が語られていく…。
私は、読み終わった後に何か得る物がある本が好きですが、この本は得る物・考えさせられる事は特にありませんでした。
でも、話が進むに連れてパズルのピースがはまっていくような話の進め方・内容がとても面白かったです。

2009/10/04

東野圭吾さんの作品。

日のあたる場所を生きる人間と
その影や闇を生きる人間。

その2人だけの秘密。
絶対バレてはならない秘密。

そんな忌まわしき過去を持った2人の人生の話とその過去を追う刑事。

非常に面白かった。

ドラマにもなった傑作品。

2009/10/04

およそ800ページに及ぶ長編ですが、あっという間に読めました。
二人の主人公の一人称で語られる場面が全くなく、二人を取り巻く何人もの登場人物によってのみ、まるで粘土のように形作られていく人物像。
その心情は謎に包まれています。
しかし、物語が進むにつれて、二人の上に落ちる暗い影が姿を現します。
二人の居場所は、白夜のようにほの暗い世界。
これは推理小説ではありません。
人間社会に立ち込める暗い霧を描いた作品……
「あとがき」の言葉を借りれば、「ノワール」なのです。

2010/05/23

1973 年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂― 暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。

悪の吹きだまりを生きてきた男。理知的な顔だちの裏に、もう一つの顔を持つ女。偽りの昼を生きた二人の人生を、"質屋殺し"を追う老刑事の執念に絡めて描く。ミステリーの枠を広げた一大叙事詩。