1,800円以上の注文で送料無料

順列都市(下) の商品レビュー

3.8

27件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/08/08

2022-08-08 読んでいたと思ってたけど、なぜか読み逃してた。23年積んでた(笑) ソフトウェア知性について「ディアスポラ」に比べると否定的な文脈が強い感じ。そこは「ゼンデギ」に近いか。ファーストコンタクトの相手の描写は非常に限定的。エイリアンの側を描くとどうしても擬人化せ...

2022-08-08 読んでいたと思ってたけど、なぜか読み逃してた。23年積んでた(笑) ソフトウェア知性について「ディアスポラ」に比べると否定的な文脈が強い感じ。そこは「ゼンデギ」に近いか。ファーストコンタクトの相手の描写は非常に限定的。エイリアンの側を描くとどうしても擬人化せざるを得ないからか。 そして、結局はアイデンティティの物語。ほぼ全編その、思弁に費やされていると言ってもいいくらい。 なんだかすぐに再読したくなる。

Posted byブクログ

2021/01/12

現在の統計的な手法で物事を類推していくAIではなくて、完全に自律思考ができるAIが生まれたらどうなるのか、想像するのが恐ろしくなる作品。特にラストの辺りは…。読んだのは5年くらい前でしたが、今読み直すとまた別の感想を持つだろうなと思います。この本の初版が1994年というのにも、と...

現在の統計的な手法で物事を類推していくAIではなくて、完全に自律思考ができるAIが生まれたらどうなるのか、想像するのが恐ろしくなる作品。特にラストの辺りは…。読んだのは5年くらい前でしたが、今読み直すとまた別の感想を持つだろうなと思います。この本の初版が1994年というのにも、とてもびっくりです。 コピーの話を見ていると自己とは何だろうかとも思いました。

Posted byブクログ

2020/06/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

オートヴァースをはじめ、話が難解で理解しきれない部分も多かったが、塵理論などはわからないなりに(解釈が間違ってそうだが)面白かった。塵のように散らばる要素を認識したものが世界であり、時間というものも、人間の勝手な認識の仕方に過ぎない、という感じ...? 終盤の、ランバート人が独自に納得のいく歴史を作りそれが真実になる、というあたりが特に面白かった。人類が今正しいと信じている歴史も、捏造かもしれないと仄めかすようでもある。 同じイーガンだと、「宇宙消失」のほうがとっつきやすく熱中して読めたので、その意味で⭐️3にした。 読みながら、デッド・チャンの「あなたの人生の物語」やリングシリーズの「ループ」を連想した。

Posted byブクログ

2020/05/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

単純セルで形成された秩序と法則が、仮想世界の生き物によって乱され崩壊していく。 正直23回失敗したとか失敗と分かっている世界だの、言っている意味と理屈がよく理解できなかった。 ピーとケイトの数千年に1回の計算、外界から切り離され保たれる主観と流れていく「実世界時間」。圧倒的なスケールでこの中で1番好きなカップル。

Posted byブクログ

2019/05/26

宇宙や生物を取り扱いつつ、話の軸はあくまで電脳であり、その大風呂敷の上で命を説くような文句なしのSF超大作だった。 物語の終盤は夢中になって一気読みできた。 マリアが長い眠りから目覚めてからの没入感がすごかった。エシュリオン vs ランバートの構図はさながらアクションサスペンス...

宇宙や生物を取り扱いつつ、話の軸はあくまで電脳であり、その大風呂敷の上で命を説くような文句なしのSF超大作だった。 物語の終盤は夢中になって一気読みできた。 マリアが長い眠りから目覚めてからの没入感がすごかった。エシュリオン vs ランバートの構図はさながらアクションサスペンス映画のようだった。 人間である自分にとって、ランバート人の理解できないほどの合理性はかなりエイリアン感があって良かった。 でも、やっぱりすごく難解だった…。 塵理論って結局なんだったんだろう。ハードSFを読むと数学や物理学をきちんと勉強したくなるw トマスやビーとケイトのパートはよく分からないままさらりと読んでしまったな。。。 それでも白熱して楽しめてしまうのがグレッグ・イーガンの凄いところと言えば凄いところなんだけど。 もし再読することがあるなら、解説サイト?等を参照しながら読みたい。

Posted byブクログ

2018/10/25

1994年に書かれた作品 この作者の作品は多くがそうなのだけれど なかでもまっすぐに題材が大掛かりなものであるだけに 既に古典殿堂の趣き あるいはクラシックという日本語であらわされるようなそれは サイエンスでファンタジーなフィクション カガクで想像豊かな物語として奥深い

Posted byブクログ

2017/04/12

分かりにくいがその世界に入れば第一部はなかなかいい 表紙   5点小阪 淳  山岸 真訳 展開   7点1994年著作 文章   6点 内容 725点 合計 743点

Posted byブクログ

2017/01/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

途中内容を理解するのに諦めるシーンも多い難解な内容だったが、奥深く壮大なスケールで描かれる宇宙創世の話はさすがイーガンといったところ。 エピローグで描かれた現実世界のマリアの姿の物悲しさが後を引いた……

Posted byブクログ

2016/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 1994年発表、グレッグ・イーガン著。ソフトウェア化された意識〈コピー〉が一般化された世界。富豪のコピー達に、宇宙が消失しようとも永遠に生きられる方法を提示する男。N次元オートマトンを駆使した、膨張し続けるTVC宇宙(エリュシオン)内に、コピー達と彼らの住む街〈順列都市〉を作り、さらに簡略化された物理法則を持つオートヴァ―ス宇宙を作る。やがてオートヴァ―ス宇宙側(そこに住む知的生命体、ランバート人)から、TVC宇宙への浸食(より高次の万物理論の暗示)が起こり始める。  久しぶりのイーガンだったが、やはり一筋縄には理解できない。依然読んだ『ディアスポラ』以上に難しいと感じた。おそらく難解な部分そのものが、本小説の核だからだろう(『ディアスポラ』では難解さは味付けのように感じたのだが)。  コピーという概念自体は使い古されたテーマだろうが、物語前半の経済的な制約やオートヴァ―スについての実験のリアリティー、数学的知識(塵理論と発進の原理)、コンピューターやセルオートマトンなど科学的知識を駆使して独特な仮想世界を生み出すあたり、とても新鮮だった。不死の概念を塗り替える思想はおもしろいし、何より最後の方のオートヴァ―ス側からの浸食がスリリングだった。別の物理法則をもった宇宙同士がぶつかり合うという話は、我々人間の科学的進展もまたランバート人のような過程を進んでいることを暗示しているのだろう。神の不在(本作ではランバート人にとってのエリュシオン人の不在)、神すら包括されている高次の物理法則。興味深い。古くからある、普遍的なテーマだ。さらに物語の裏に流れているであろう、数学の絶対視(TVC宇宙もオートヴァ―ス宇宙も数学の基盤からは逃れてはいない。どちらも数学に比べれば不安定なのだ)。以前から個人的に考えてきたことだったので、何だかイーガンに共感できてホッとした。  本作を読むといろいろと勉強したくなってくる。数学、意識についての哲学、コンピューター工学。特にセルオートマトンについては非常に興味が湧いた。  気になった点が二つ。一つは量子力学について。前半部分で、現実に比べてオートヴァ―ス内で突然変異が起こりにくい理由として登場したので、後半に重要な役割を担うと期待していたのだが、そんなことはなかった。もう一つはN次元オートマトンの作り方。本小説における一番の重要な装置だと思うのだが(これがないと宇宙が作れない)、ただ開発されたというだけで何の説明もない。もう少し詳しく説明してほしかった。

Posted byブクログ

2015/06/30

図書館で。そういえばイーガンの作品あまり読んでないし長門有希ちゃんの消失にも出てきたし…と借りてみました。ぶっちゃけよくわかりませんでした。 というかわからない、で投げちゃえば簡単なんだけどもう少し深く考えればわかるようなでもなんか感性に合わないからそこまで深く考えたくないしも...

図書館で。そういえばイーガンの作品あまり読んでないし長門有希ちゃんの消失にも出てきたし…と借りてみました。ぶっちゃけよくわかりませんでした。 というかわからない、で投げちゃえば簡単なんだけどもう少し深く考えればわかるようなでもなんか感性に合わないからそこまで深く考えたくないしもういいか、というような。たとえば電子の世界に自分の意識…というか考え方をコピーして動かすことにしたら人の形を取らなくてもいいと思うし家とか世界というハコモノを用意しなくてももっと流動的な精神活動を飛躍できそうな形を選んでも良いと思う。たとえばですけれども電子の海を飛べるなら三次元ではなくもっと領域を使えるよう二次とか一次でも良いのではないだろうか?とか。自分の意識をコピーしたところでそれは果たして自分だろうか?とか。色々と面白い問題提起だな、とは思いましたがお話自体はイマイチよくわかりませんでした。

Posted byブクログ