1,800円以上の注文で送料無料

逆説の日本史(4) の商品レビュー

3.7

32件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

シリーズ4巻。読み物…

シリーズ4巻。読み物としては面白い。が、いかにも新しい説のように書かれている内容や、他の学者とは違うのだ的な記述が多いが、それほど新しい考えでもない気がする。

文庫OFF

2025/08/04

 これまで「通説」とされてきた歴史について、井沢元彦さんが、独自の視点で異論を唱えるという形をとっている本。言霊(コトダマ)と怨霊信仰、穢(ケガレ)の概念からとてもわかりやすく解説していて、歴史の面白さを感じることができる。  古今和歌集の六歌仙や源氏物語が怨霊信仰から生まれたこ...

 これまで「通説」とされてきた歴史について、井沢元彦さんが、独自の視点で異論を唱えるという形をとっている本。言霊(コトダマ)と怨霊信仰、穢(ケガレ)の概念からとてもわかりやすく解説していて、歴史の面白さを感じることができる。  古今和歌集の六歌仙や源氏物語が怨霊信仰から生まれたこと、日本人の平和や軍隊に対する偏見や、穢多・非人と呼ばれた人々への差別意識は、平安時代からの日本独特のケガレの思想が影響していることなど、目から鱗である。  平将門の乱や白河上皇の節操のなさ、武士の世は崇徳上皇の呪いによって実現したことなども興味深く読むことができた。  また、国が国民の安全を守るのは当然のことで、そのために軍事力を持つことは絶対に必要なものであると改めて思った。国を守るということはきれいごとだけでは済まされないことだとつくづく思った。 心に残った言葉 ・なぜ日本には「平和憲法によって戦後の平和が守られた」と信じる人々が大勢いるのか。  つまり、まだコトダマ教が生きている、ということに他ならない。  日本国憲法という「平和の歌」さえ「詠んで」いれば、武力(軍隊)など必要ない、ということでもある。  これでは平安貴族を笑えない。 ・道真の事件は、怨霊信仰というものが確固として成立し、国家も天皇も、「恥も外聞もなく」恐れるようになった、ということを示しているに過ぎない。そして歴代の天皇や権力者は、いろいろなやり方で、怨霊を鎮魂することにつとめている。その最も顕著な例が、天皇家によるオオクニヌシの鎮魂なのである。  オオクニヌシから、「国を奪った」アマテラスとその子孫(天皇家)は、オオクニヌシのために大神殿(出雲大社)を建て、「幽事(かくりごと)の神」という幽界のでの支配権を認めた。  その伝統に則って、平安朝の人々は菅原道真にまず高い官位(最終的に正一位太政大臣)を贈り、ついで「天神」という称号を与え 大神殿(北野天満宮)を建立した。 ・怨霊信仰こそ、日本の政治・文化を動かす原動力だからである。  もっとも日本はマニュアルのない世界だから、怨霊信仰の方法も多種多様である。オオクニヌシ・菅原道真方式(神殿を建てて神として祀る)もあれば、この『源氏物語』形式(文芸の主人公として活躍させる)もある。あるいは、柿本人麻呂・六歌仙方式(歌聖ないし歌仙として讃える)もある。 ・歴史を探究するためには、「歴史を動かした真の原因は何か」を考えるのと同時に「当時の人々はその原因を何だと考えていたか」をも考えなければならない。 ・草書体で書くと「崇」とほとんど区別がつかない字がある。それこそ「祟(タタリ)」なのである。  崇徳・崇峻・崇道の三人の憤死した「天皇」に捧げられた諡号(おくりな)に、いずれもその字が入っていることは、もちろん偶然ではない。偶然と考える方がおかしい。 ・白河法皇が寵愛して後に忠盛に「与えた」祇園女御という女性。この女性が白河法皇の胤をはらんだまま忠盛のところへ行き、産み落としたのが清盛だと、『平家物語』には書いてある。

Posted byブクログ

2024/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

①古今和歌集=鎮魂という話 ②③④藤原摂関政治について源氏物語や平将門の話に絡めて書いてあり、面白かった。 藤原氏が栄華を極めた時代に源氏メインの世界最古の物語ができたことと平将門が近代でも怨霊として恐れられてたことは面白い ⑤荘園と院政の成り立ち ⑥武士とケガレ ⑦平氏と平家物語 あたりも興味ある話題。 全体的に 今までより章が細かく読みやすかったけど、思想強めの他者(歴史学者、護憲派)批判が随所にありすぎてつかれた(笑) そういうのをあとがきにまとめてくれたら読みやすくなると個人的には思いました。

Posted byブクログ

2022/02/07

歴史を独自の観点で紐解くシリーズの4弾目は平安時代の藤原摂関政治の背景や源氏平氏、武士の成り立ちや部落差別など、昔に学校の授業で出てきたなぁとか思いながら読んでた。家系のつながりが難しい笑 あと白河上皇がえげつない。

Posted byブクログ

2019/05/09

第4巻では、3巻に引く続いての言霊信仰と新しく怨霊信仰が取り上げられている。 本を読めば読むほど、昔の天皇家は継承のために殺し合いまでしてたんだなと思うし、それに伴って祟りを強く怖がるのだなぁと感じる。 4巻まで来ると、日本人の根底に流れる文化、言霊信仰、怨霊信仰、そして和の...

第4巻では、3巻に引く続いての言霊信仰と新しく怨霊信仰が取り上げられている。 本を読めば読むほど、昔の天皇家は継承のために殺し合いまでしてたんだなと思うし、それに伴って祟りを強く怖がるのだなぁと感じる。 4巻まで来ると、日本人の根底に流れる文化、言霊信仰、怨霊信仰、そして和の重要性。を歴史自体からも感じられるし、自分の生活がいかに影響を受けているのかを実感する。 4巻では憲法9条があるから平和だ!と唱える人たちを言霊信仰の象徴であるとして批判するが、よくよく考えてみればその通りである。 綺麗事で済まされる世界じゃない。 そりゃ、誰だって戦争して殺し合いたいなんて事はない。けど、自国民のことを考えれば、守らなければいけないものがある。 それを他国に任せたりして、もし守られなかったらどうするの?っていう事だ。別に侵略されても良いというのであれば良いけれど、そうじゃないならそのままじゃいけないのだ。 自分も昔、綺麗事で飾っていた時代もある。 世界平和、貧困のない世界など理想を掲げることは本当に大事だ。理想が無ければ、向かう方向が分からないから、そもそも前進できない。 が、その中でどのように折り合いをつけるのかがポイントだ。理想に近づこうとしたからこそ、上手い折り合いがつく。 その折り合いを現実に即した形で考えないといけない。 なんども言うが、誰も戦争はしたくない。でも、守りたいなら守らないといけない。 誰も泥棒に入って欲しいと思わない。でも窓の鍵は閉める。そう言うことなんだ。

Posted byブクログ

2019/03/16

時々読んでみるかなぁ、と思出すわけだけど、毎回、おおうっ、と膝を打つわけですよ。ともかく日本人ならではの感覚がうまいこと説明されてて、気にいる人もいれば気に入らない人もいるだろうけど、納得させようとぐいぐい迫ってくる。 といっても納得させられるのは、自分がそもそもアンチ穢思想であ...

時々読んでみるかなぁ、と思出すわけだけど、毎回、おおうっ、と膝を打つわけですよ。ともかく日本人ならではの感覚がうまいこと説明されてて、気にいる人もいれば気に入らない人もいるだろうけど、納得させようとぐいぐい迫ってくる。 といっても納得させられるのは、自分がそもそもアンチ穢思想であって、いや、まぁ多分だけど、落ちたものは3秒経っても食べるし、汚れてないのに上着を洗濯しないし、まぁケチなんかもしれんけど。こういう話題は知恵袋あたりじゃ盛り上がるネタだもんなぁ。 そんなこんなでたまに読んでも脳にシワが増える感がたまらんのです。後は、天皇の世代交代とか話が全然ついて行けないので、そこが面倒なのをどうにかしたい。やっぱないとダメなん?

Posted byブクログ

2016/07/13

軍隊が公式上はない日本。それは平安時代も同様だった。その軍隊の不在が武士を世を生み出した。これからの日本は…  平安時代編。藤原政権の最盛期。しかし藤原は一人勝ちじゃあなあったんだな。というのが良くわかる。藤原氏も苦労して地位を独占していたんだ。そして当然恨みを買って、地...

軍隊が公式上はない日本。それは平安時代も同様だった。その軍隊の不在が武士を世を生み出した。これからの日本は…  平安時代編。藤原政権の最盛期。しかし藤原は一人勝ちじゃあなあったんだな。というのが良くわかる。藤原氏も苦労して地位を独占していたんだ。そして当然恨みを買って、地位を脅かされたり、後半には天皇の逆襲を食らって、院政というシステムが始まってしまう。  後三条天皇という一見知名度の低い天皇が歴史の転換期に活躍したのが良くわかる。後三条天皇にすごく興味を引かれる話だった。  小説が蔑称だというのは目からうろこ。そうなんだよね。なんで「小さい説」なのか全然イメージできていなかった。  武士が生まれた理由は、改めて詳しく学べたって感じがした。後三条天皇の政策のおかげで源氏が復権していたというのもとても良い歴史知識だった。

Posted byブクログ

2015/01/17

藤原氏の摂関政治から、武士の台頭する院政期までを扱っています。 著者は、藤原氏の政治上のライヴァルであった源氏を主人公にした『源氏物語』にも、怨霊の鎮撫という理由があったのではないかという主張をおこなっています。また、武士による政権が確立するまでの紆余曲折に、ケガレ思想が影を落...

藤原氏の摂関政治から、武士の台頭する院政期までを扱っています。 著者は、藤原氏の政治上のライヴァルであった源氏を主人公にした『源氏物語』にも、怨霊の鎮撫という理由があったのではないかという主張をおこなっています。また、武士による政権が確立するまでの紆余曲折に、ケガレ思想が影を落としているという、興味深い視点からの考察が展開されています。

Posted byブクログ

2014/12/04

第4弾。藤原摂関家とはどのような性質なのか。その本質は天皇家の寄生虫である。このひと言で全てを理解できてしまうほど、明快で的確な指摘である。律令制度が禁止していた土地の個人所有を荘園によって骨抜きにし、個人所有の土地を守るために武装集団が必要となり、やがてその武装集団が公家政治を...

第4弾。藤原摂関家とはどのような性質なのか。その本質は天皇家の寄生虫である。このひと言で全てを理解できてしまうほど、明快で的確な指摘である。律令制度が禁止していた土地の個人所有を荘園によって骨抜きにし、個人所有の土地を守るために武装集団が必要となり、やがてその武装集団が公家政治を脅かす存在となっていく。その武装集団の頂点として平家が誕生し、平家が政治の実権を握っていく。この時代のキーワードは墾田永年私財法から始まる、土地の個人所有になるだろう。

Posted byブクログ

2014/08/29

逆説の日本史シリーズは、「著者独特の3つくらいの視点を持って日本史を解釈し直す」、という部分がとても面白いと思っています。 今のところ自分は、この巻が一番インパクトを受けました。 著者が提示する【ケガレ思想】(ケガレについては他の人の発表もあります)が平安時代に最も大きい影響を...

逆説の日本史シリーズは、「著者独特の3つくらいの視点を持って日本史を解釈し直す」、という部分がとても面白いと思っています。 今のところ自分は、この巻が一番インパクトを受けました。 著者が提示する【ケガレ思想】(ケガレについては他の人の発表もあります)が平安時代に最も大きい影響を及ぼしていたとの内容です。 この【ケガレ思想】という日本人の行動原理とも言うべき思想は、現代日本人の行動に照らしてみてもあっていることが多いと思います。 この考え方を知って、日本人の行動や考え方について気づき・納得させられることがとても多かったです。 【ケガレ思想】と【日本人の行動】の関係、とても大きな衝撃でした。

Posted byブクログ