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あなたに不利な証拠として の商品レビュー

3.5

45件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2009/10/04

このミス海外1位の作品。 女性警官5人の短編連作集。 シリアスな感じの作品。 心理的描写が多くて、俺にはちょっと 読むのがめんどくさかった。 しかし、何点かは面白い短編があったので 星三つで。

Posted byブクログ

2009/10/07

短編集ですが、5人の女性警察官の視点からの連作、というような凝った構成。法の目指したものと現実とのギャップとその現実と向き合いもがきながらがんばる女性警察官たち、というような感じでしょうか。 全体的に、ハードボイルド調。独特の雰囲気あり。あまり好みではなかったのだけれど、上手い...

短編集ですが、5人の女性警察官の視点からの連作、というような凝った構成。法の目指したものと現実とのギャップとその現実と向き合いもがきながらがんばる女性警察官たち、というような感じでしょうか。 全体的に、ハードボイルド調。独特の雰囲気あり。あまり好みではなかったのだけれど、上手いのでだーっと読んじゃいました。読後感はちと重い。 ハードボイルド好きの人にお薦めの1冊です。

Posted byブクログ

2009/10/04

まず、本書はエンターテインメントでも謎解きミステリでもありません。主人公は複数の女性警官ですが、(狭義の)警察小説でもありません。これに近いジャンルはむしろノワールやハードボイルドであると思いますが、それすらも的確に本書の内容を示しているとは思えません。本書で描かれているのは、警...

まず、本書はエンターテインメントでも謎解きミステリでもありません。主人公は複数の女性警官ですが、(狭義の)警察小説でもありません。これに近いジャンルはむしろノワールやハードボイルドであると思いますが、それすらも的確に本書の内容を示しているとは思えません。本書で描かれているのは、警官であり、人間であり、女である主人公たちが抱えるそれぞれのアイデンティティの矛盾であったり、警官としての厳しい現実の前に精神が磨耗していく日常風景なのです。それが読んでいて楽しいのかと言われればはっきりとYESとは言えません。ですが、帯の池上冬樹氏の評通り「心が震え」るのです。ミステリは知的遊戯としての楽しみやカタルシスを得るための装置でも有り得ますが、その一方で「殺人」という特殊な死を扱うという意味でそれらとは違った衝撃を与えてくれるのではないでしょうか。国内では桐野夏生氏の作品に多く共通点が見つけられるのではないかと思います。

Posted byブクログ

2009/10/07

事件や登場人物はナマナマしいけど、なぜかドライな読後感。翻訳ものなのに、情緒もあり。警察で働く女性が主人公のオムニバスで、リアリティもあり、仕事に疲れている女子にオススメ!

Posted byブクログ

2009/10/04

『十年に一人の逸材』『ポケミスとしては百万年ぶりの快挙』という賞賛の嵐だが、私にとってはただの過剰広告に過ぎなかった。確かに文章は巧い。筆致が感情的になったり冷酷になることはなく、どこまでも控えめでおとなしい。それでいて上品さを失わない。キャラの内面描写も無駄なく隙なく、自然とス...

『十年に一人の逸材』『ポケミスとしては百万年ぶりの快挙』という賞賛の嵐だが、私にとってはただの過剰広告に過ぎなかった。確かに文章は巧い。筆致が感情的になったり冷酷になることはなく、どこまでも控えめでおとなしい。それでいて上品さを失わない。キャラの内面描写も無駄なく隙なく、自然とスムーズに読者を型にはめるタイプ。なぜか連城三紀彦を連想してしまった。主人公はみな女性警察官。作者の前職でもあり、その辺りの細かい描写にはリアリティが溢れている。がしかし、やはりこの作品はミステリではない。事件は数ページに一件の割合で登場する。なんせ舞台が警察なのだから…。しかしそこに謎はなく、警察官の人となりを語る上でのエピソードのひとつに過ぎない。また、人物描写は巧いと思うが書き分けには異議を唱えざるを得ない。どの女性も同一人物にしか思えないのだ。これならモデルは作者だろうと指摘されても仕方ないと思う。挙げ句の果ては自伝小説か?と深読みする始末。今後、警察を離れた舞台でどこまで書ききれるかが、この作家に対する評価の対象になるのだろう。

Posted byブクログ