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あなたに不利な証拠として の商品レビュー

3.5

45件のお客様レビュー

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2009/10/04

(訳文の)文体が、マディソン郡の橋を彷彿させます。淡々としていて、でも読む人を引き込むという感じです。

Posted byブクログ

2011/07/15

アメリカ・ルイジアナ州の女性警察官複数人数を主人公にした短編連作。著者が元警察官なのだそうで・・・とにかく描写が生々しい。死体の匂いとか、銃の重さとか、装備をつけてるとトイレに行くのが大変とか・・・半端じゃない緊張感の中での半分壊れかかった狂気と紙一重のぎりぎりの精神状態とか。死...

アメリカ・ルイジアナ州の女性警察官複数人数を主人公にした短編連作。著者が元警察官なのだそうで・・・とにかく描写が生々しい。死体の匂いとか、銃の重さとか、装備をつけてるとトイレに行くのが大変とか・・・半端じゃない緊張感の中での半分壊れかかった狂気と紙一重のぎりぎりの精神状態とか。死体の匂いで殺害時刻がわかるようになったり、紙一重で命拾いをしたり。何かに似てるかな?と思ったら・・・そうだ、戦場だ。普通の街中なのに、そんな雰囲気。ミステリーではないと思うけど、面白いです、とゆうか重いです・・・。主人公となる警察官も全員が全員いい人というわけでなく、むしろ嫌なやつもいますが(^^;リアリティという点ではそこがかえっていいのかもしれません。

Posted byブクログ

2009/10/04

『このミス2007年版』と『週刊文春2006傑作ミステリーベスト10』の海外部門で第1位、アメリカ探偵作家賞受賞の逸品である。「ミステリ」という感じはあまりしない。謎はあっても謎解きそのものが主題ではないし、トリックやそれを打ち破る名推理があるわけでもない。舞台は全てルイジアナ州...

『このミス2007年版』と『週刊文春2006傑作ミステリーベスト10』の海外部門で第1位、アメリカ探偵作家賞受賞の逸品である。「ミステリ」という感じはあまりしない。謎はあっても謎解きそのものが主題ではないし、トリックやそれを打ち破る名推理があるわけでもない。舞台は全てルイジアナ州のバトンルージュ市警察。全体は5人の女性警察官を描いた5つの章から成る。各章につき1篇〜数編の物語(5人の人生)が綴られ、それぞれの章はかすかにリンクする。主人公の5人を始め、登場する警察官は皆何らかの問題を抱えている。彼女たちもまた我々と同じ生身の人間であり、完全無欠のヒロインではない。職務に忠実で、有能なプロではあるが、様々な死(自分の、同僚の、被害者の、犯人の)と隣り合わせの日常は、いろんな形で彼女たちを蝕んでいるようだ。考えてみれば、こういう環境の中で「普通」(の定義は難しいが)であり続けることは並大抵のことではないように思える。壊れた彼女たちの仕事ぶり、生活ぶりを肯定も否定もしない、どこか淡々とした描写がリアルで、不穏な緊張感を漂わせつつ、読ませる。本書は、12年の歳月をかけて編まれたデビュー作品集。じっくり熟成された優れた短編を読むのは至福のひと時であった。

Posted byブクログ

2009/10/04

祐さんがススメていて何度も読んでいるみたいだったので私も買った。 2006年このミスの海外ミステリ部門での1位作品。 警察小説。 複数の主人公がいることに途中まで気づいていなかった。 海外の警察事情?がリアルすぎる性か、スラスラ読めなかった。ピンとこない部分があったかなぁ。

Posted byブクログ

2011/07/25

ルイジアナ州バトンルージュ市警に勤める5人の女性警官を主人公にした10の短編から成っている短編集。物語自体はもちろんフィクションなのだろうけど、バトンルージュ市警というのは実際に著者が短期間ながら勤務をしていた実在の警察署のようである。著者にとっては、これが処女作であるということ...

ルイジアナ州バトンルージュ市警に勤める5人の女性警官を主人公にした10の短編から成っている短編集。物語自体はもちろんフィクションなのだろうけど、バトンルージュ市警というのは実際に著者が短期間ながら勤務をしていた実在の警察署のようである。著者にとっては、これが処女作であるということだが、この短編集の中に収載されている「傷跡」という小説は、2005年のアメリカ探偵作家クラブ最優秀短編賞を受賞した作品であり、そういう意味では、派手なデビューを飾った期待の新鋭作家と言えるのだろう。日本でも、この短編集は相当に売れたようであるし、この「たなぞう」でも10人くらいの方がこの作品に関する感想を登録されていた。(実際、私が感想を書いた本の中では圧倒的に感想の登録が多い作品だ)ハヤカワのポケットミステリーからの出版であるし、探偵作家クラブの受賞作であるので、ミステリーあるいは探偵小説であるだろう、と当然想像するのだけれども、そういうわけではない。もちろん、登場する5人の女性警察官の扱う事件や犯罪が物語の重要な要素の1つなのではあるが、それでも、その犯罪そのものや、謎解きが主題ではなく、その5人の女性警察官の生き様や人物像、おおげざに言えば人生そのものが題材の小説である。先ほども書いたけど、ずいぶんと売れた、話題になった本である。私自身も非常に愉しんで読み通した。私自身にとって一番印象に残ったのは、10話目の「わたしがいた場所」という、サラという名前の警官を主人公にした話。同じくサラが主人公の9話目「生きている死者」でトラブルに巻き込まれた主人公が、それをきっかけに(そればかりではなく、生まれつきの性格や、それまでの彼女の人生で積もり積もった鬱屈やストレス等からも)、周囲には何も告げずに仕事を放り出し(いわゆる蒸発ですね)、人口1000人弱の町に住みついたあとの数ヶ月間を題材にした話である。すさまじく頑ななで孤独な人物である主人公が(話の最後まで頑ななままなのではあるが)、もしかしたらそういった頑なさや孤独から解放されるかもしれないな、という経験をするという作品(ちょっと何を言っているのかよく分からない文書だな)。私にとっては、このサラは全く好きになれそうにない人物なのであるが、それでも、なんとか、彼女がこのあとハッピーになれれば良いけどね、でも、そうなるのかどうかはよく分からないけどね、という微妙な終わり方をする作品である。何はともあれ、面白い本だった。この著者の次の作品も読んでみたいと思った。

Posted byブクログ

2011/07/17

パトロール警官って、大変な職業なんだな。頭が下がります。横柄なのはしょうがないのねって、テレビのアメリカの番組でしか知らないけど。殺伐な事件のなかで、時折入る季節の情景の描写が良かった。ミステリ嫌いの人でも読めるので、売れたんだろうな。

Posted byブクログ

2009/10/04

2006年このミスの海外ミステリ部門での1位作品。 警察小説、特に複数の女性警察官が主人公の短編集で、私のように本格小説を期待して読むと、なんだかもやもやとする。各物語にはすっきりとしたエンディングは与えられておらず、警察官という仕事を通して葛藤する女性が自らの新しい場所、新...

2006年このミスの海外ミステリ部門での1位作品。 警察小説、特に複数の女性警察官が主人公の短編集で、私のように本格小説を期待して読むと、なんだかもやもやとする。各物語にはすっきりとしたエンディングは与えられておらず、警察官という仕事を通して葛藤する女性が自らの新しい場所、新しい自分を見つけていく過程が描かれている。 各ストーリーには互換性はほとんどないが、登場する警察官は時々交差して、物語に立体感を出しているといえる。全体的に物悲しい空気が流れていて、なんだか昔の記憶を探っているようなセピア色の色合いである。 非常に生々しい描写で事件現場や警察の雰囲気、そして女性警察官を描いている、と思ったら作者が本当に警察官出身の女性だった。生き方をも考えさせられる小説だ。

Posted byブクログ

2009/10/04

07/01/08読書断念★『このミステリーがすごい 2007年度』の海外物第1位だったので読んでみましたが、自分には向かないのか? どこが面白いのかよくわかりませんでした。途中で読むのを止めてしまいました。

Posted byブクログ

2009/10/04

なんとなく書店で手にとってみた。アメリカ・ルイジアナ州のバトンルージュ市警で働く5人の女性制服警官の物語。5人の物語がもう少し交錯するのかなー?と勝手に思っていたので、そうでもなかったので、勝手にがっかり。でも、女性らしい、非常に生理的で生々しい五感に訴える描写が多く、力のある作...

なんとなく書店で手にとってみた。アメリカ・ルイジアナ州のバトンルージュ市警で働く5人の女性制服警官の物語。5人の物語がもう少し交錯するのかなー?と勝手に思っていたので、そうでもなかったので、勝手にがっかり。でも、女性らしい、非常に生理的で生々しい五感に訴える描写が多く、力のある作品だったと思う。死体の描写などは文字面しか見ていないのに、思わず目をそむけたくなる。死体のにおいも然り。いずれもビターな物語だけれども、不思議と読んでいて嫌な気分にはならなかった。(2006 Dec)

Posted byブクログ

2011/07/28

アメリカの女性警官を主人公にした短編集。 5人の主人公で10篇からなる。 作者が元女性警官ということで、静かに細かく描かれる主人公の心理や感情の動きはリアルに感じられる。 派手でははないが、その分深く読める作品。 全体的に後味はよくないが、最後の1作が僅かな救いを含んでいる。

Posted byブクログ