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脳髄工場 の商品レビュー

3.5

46件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

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グロさは、そんなにな…

グロさは、そんなになかったのですが怖さ・狂気は、すごかったです。

文庫OFF

グロテスクなホラー小…

グロテスクなホラー小説。あっという間に読んでしまいました。

文庫OFF

2024/06/08

 11編の短編、掌編が収録されており、どの作品も、今自分が抱いている価値観や常識がどれほどあやふやなものかを鮮明に表していることに「よくこんな狂った世界観がかけるなぁ。」とホラーの完成度と相まって驚いた。特に『脳髄工場』『友達』『綺麗な子』が面白かった。

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2024/06/03

はじめての小林泰三さん作品。 「脳髄工場」という度肝を抜くタイトルと、一度見たら忘れられないカバーイラストに惹かれて手に取りました。 短編集でかなり短い(数ページの)お話から、結構長い話まで様々なものを詰め込んだ、欲張りセットのような様相。 私のお気に入りは、 ・やはり何と言...

はじめての小林泰三さん作品。 「脳髄工場」という度肝を抜くタイトルと、一度見たら忘れられないカバーイラストに惹かれて手に取りました。 短編集でかなり短い(数ページの)お話から、結構長い話まで様々なものを詰め込んだ、欲張りセットのような様相。 私のお気に入りは、 ・やはり何と言っても表題作の「脳髄工場」 ・無気味さ、ホラー要素が際立つ「影の国」 ・ループ物が大好物なので「声」 ・ホラー×SF要素満載の「綺麗な子」 です。 「C市」も「わけのわからなさ」が好きだと感じましたが、この「わけのわからなさ」は自分が科学やら物理やら、そう言ったものに疎いせいもあるかな? と挙げるのは保留に(笑) どの作品も単に怖い、無気味、奇妙というだけでなくて、「考えさせられるテーマ性」を帯びているのが素敵なところです。 「脳髄工場」では“本当の自分とは何か”というテーマが見え隠れします。本来のナチュラルボーンな自分と、人工脳髄を装着した後の自分はどちらが自分なのか? という主人公の懊悩は、現代人の私たちにとっても、ある意味共通の悩みなのではないでしょうか。  例を挙げるとすれば、飲酒の前後の自分はどちらが本物か? という問いは、これに似たものがありますよね。  次はどの作品を読もうかな……新しい楽しみが増えました。

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2023/06/24

短編が11篇収録された小説。 特に気に入ったのは、この2つだった。 ペットも子供も機械だったら食事も排泄の世話も何もしなくていい。けれどいつかは終わりがきてしまう「綺麗な子」 弟から届く手紙の一通一通を読んでいくと、どうにも様子がおかしくて……?という「タルトはいかが?」

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2023/06/06

・世にも奇妙な物語や意味がわかると怖い話みたいな話の短編集 ・タイトルと表紙からグロいのを想像していたが、あくまで気味の悪さを演出する程度のグロさで、不快にはならなかった。 ・ホラーやSF、恋愛など、話のジャンルのバリエーションが豊富で驚いた。 ・好きな話は「友達」と「停留所まで...

・世にも奇妙な物語や意味がわかると怖い話みたいな話の短編集 ・タイトルと表紙からグロいのを想像していたが、あくまで気味の悪さを演出する程度のグロさで、不快にはならなかった。 ・ホラーやSF、恋愛など、話のジャンルのバリエーションが豊富で驚いた。 ・好きな話は「友達」と「停留所まで」

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2017/10/27

犯罪抑止のために開発された「人工脳髄」。健全な脳内環境を整えられることが証明され、いつしかそれは一般市民にも普及していった。両親、友達、周囲が「人工脳髄」を装着していく中で自由意志にこだわり、装着を拒んできた少年に待ち受ける運命とは?人間に潜む深層を鋭く抉った表題作他、日常から宇...

犯罪抑止のために開発された「人工脳髄」。健全な脳内環境を整えられることが証明され、いつしかそれは一般市民にも普及していった。両親、友達、周囲が「人工脳髄」を装着していく中で自由意志にこだわり、装着を拒んできた少年に待ち受ける運命とは?人間に潜む深層を鋭く抉った表題作他、日常から宇宙までを舞台に、ホラー短編の名手が紡ぐ怪異と論理の競演。(背表紙) 脳髄工場 友達 停留場まで 同窓会 影の国 声 C市 アルデバランから来た男 綺麗な子 写真 タルトはいかが?

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2017/02/18

読書録「脳髄工場」3 著者 小林泰三 出版 角川ホラー文庫 p142より引用 “ 早いものだ。あれから、二十年もたつの か。感慨深げにそう思ってはみたが、回りで 騒いでいるかつての同級生たちを見ていると、 とてもそんな遠い昔のことのような気はしな い。” 目次から抜粋引用 ...

読書録「脳髄工場」3 著者 小林泰三 出版 角川ホラー文庫 p142より引用 “ 早いものだ。あれから、二十年もたつの か。感慨深げにそう思ってはみたが、回りで 騒いでいるかつての同級生たちを見ていると、 とてもそんな遠い昔のことのような気はしな い。” 目次から抜粋引用 “友達  停留所まで  声  アルデバランから来た男  タルトはいかが?”  日常生活の続きにありそうな恐怖を描いた、 ホラー短編小説集。全十一話。  少年は父と母の頭に付いている物に違和感 を持っていた。ある時父親に抱き上げられ、 気になっていたそれに触れると…。 (脳髄工場)  上記の引用は、同窓会についての話での一 節。若い時代の濃密な時間を共に過ごした仲 間との再会は、合わなかった時間なんて無 かったかのように感じさせるものなのですね。 しかし、若い時分の写真と見比べてしまうと、 やはりはっきりと時の流れを見て取ってしま います。  ホラーなのですから当たり前かもですが、 全体的に後味が気持ちよくありません。 沢山の怪物とガンガン戦うようなホラーを期 待すると、当てが外れるでしょう。 しんみりとする話もありますが、気持ちが落 ち込んでいる時に読むと、より一層どんより としてしまうかも知れません。 ーーーーー

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2014/11/23

“「何を言ってるんだ?」ドッペルが真顔になった。「他人てのは俺のことか?俺はおまえじゃないか。自分で自分の記憶を思い出す切っ掛けを作ってるだけなんだから、おかしくもなんともない。それとも、まさか、おまえ俺を自分から切り離して考えてるんじゃないだろうな」 「そんなことはないよ」僕は...

“「何を言ってるんだ?」ドッペルが真顔になった。「他人てのは俺のことか?俺はおまえじゃないか。自分で自分の記憶を思い出す切っ掛けを作ってるだけなんだから、おかしくもなんともない。それとも、まさか、おまえ俺を自分から切り離して考えてるんじゃないだろうな」 「そんなことはないよ」僕は慌てて首を振った。 「それで安心した」ドッペルに笑顔が戻った。「俺はまた、おまえが俺に名前でもつけたんじゃないかと冷や冷やしたぜ」 僕の全身にゆっくりと鳥肌が広がる。”[P.114_友達] 「脳髄工場」 「友達」 「停留所まで」 「同窓会」 「影の国」 「声」 「C市」 「アルデバランから来た男」 「綺麗な子」 「写真」 「タルトはいかが?」 “「ムッシュムラムラ!」先生が呪文を唱えた。 まるでビデオを巻き戻すかのように、すべての針はそれが発射されたのと全く同じ軌跡を後戻りして、六型の体内に戻っていった。どんなに頑丈な鎧に守られていようが、針の発射口は無防備だ。六型は動きを止めたかと思うと、不気味な軋む音を発し、粉々に砕け散ってしまった。 「先ほどのお言葉を返すようですけど」先生は退屈そうに言った。「やっぱり核兵器の方が厄介だと思いますよ。以前、食らった時には、爆風と放射能を無効化するのに苦労しましたもの」 わたしは左目から飛び出す舌の先を握り締めると、七型をぐいと引っ張った。七型は床の上で滑ってひっくり返った。 「先生、こいつどうしましょう?」 「吸収しちゃえば?あなた最近鉄分不足のようだから、ちょうどいいわ」”[P.251_アルデバランから来た男]

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2014/08/06

角川ホラー文庫創刊20周年記念アンソロジー『二十の悪夢』で平山夢明、恒川光太郎に続き、手にしたのが、小林泰三。 当初は『玩具修理者』を探していたのですが、コレと『臓物大展覧会』のタイトルにガッツリやられ、BOOK・OFFの¥108コーナーでコレを見つけ、短編集で傾向探るのもイイか...

角川ホラー文庫創刊20周年記念アンソロジー『二十の悪夢』で平山夢明、恒川光太郎に続き、手にしたのが、小林泰三。 当初は『玩具修理者』を探していたのですが、コレと『臓物大展覧会』のタイトルにガッツリやられ、BOOK・OFFの¥108コーナーでコレを見つけ、短編集で傾向探るのもイイか…と即買いしました。 SFホラー的な作品の合間に、オーソドックスなショートショート的ホラーを挟み込んだような構成もけっこう良かった。 個人的には静かな立ち上がり、理不尽さ連打からのバッド・エンド「綺麗な子」が一番好みかな。ショート系ではベタな感じの「停留所まで」。ゾクっときたのでは「影の国」。といった感じ。 ただ、どれも悪くないが、飛び抜けてコレ!というモノもなかったかな。 分量のわりにはコレも読了までに時間がかかってしまっった。 積読消化したら、小林泰三、他の作品も読んでみよう。

Posted byブクログ