アンボス・ムンドス の商品レビュー

桐野夏生(著者)

2009/10/04

人間は醜く怖い。そんな短編集。森絵都の短編集で人間はいいと思うと、その日の午後にはこれを読まされる。やはり、言霊はあるなあって思う。

2009/10/04

７つの小品から成る。「アンボス・ムンドス」が一番興味深かった。研修旅行中にクラスの生徒を死なせた先生の思い。

彼女の作品にある「毒」が読み手を惹きつける。

作成日時 2007年06月09日 11:23

2011/07/16

大好きな桐野作品。短編は久しぶりに読みました。短いと思って甘く見たら大変、最初の「植林」「ルビー」ですっかり谷底に突き落とされた感じ。相変わらず救いがありません。どういう人生を送るとこんな人間の暗くて醜くて恐ろしい部分を描くことができるのでしょうか。でも怖いもの見たさもあって読まずにいられない作家です。

2011/07/16

表紙に描かれたようにどの短編の中にも桐野夏生の毒が少しづつはいっていて、毒キノコという感じの絵がぴったりだ。みな淋しい人間、その心の奥にある毒が少し怖いような気もする。浮島の森確かに実在の作家でこんな人いたなと思うが思い出せない。安吾だったろうか。同じ毒の中でもこの毒はきれいだと思う。書かないことで自分の中にある毒をそのまま閉じ込めたいという気持ちなのか。怪物たちの夜会もともと不倫というものには何か理解が出来ないものがある。男は同時に二人の女を愛せるとは思えないし、そういった状況や女を楽しんでいるのだろうか。それにしては女のほうはリスクが大きすぎる。当然「妻」という保障がほしくなってくる。戦いに敗れた女は最後の報復として死を選んだのか。絶望しただけなのか。ちょっと毒のある話は好きだが、どれもあまり好みの毒ではない。06・10・31

2009/10/04

桐野さんの短編集。ちょっとミステリチックな人間模様７編。私的には面白かったです。あまり桐野さんの短編集は好きじゃないけどこれはよかったです。ただ『浮島の森』はよくわからなかった。なんか普段着物着てて、昔の和室が浮かぶような世界観ってあんまり好きじゃなくて出だしにそれを感じた瞬間興味がなくなって流し読みでした。それ以外は現代的な。
『植林』とか妄想壁の女が主人公で
桐野さんらしい狂気系で面白いです。

2009/10/04

底意地の悪い女が登場する、相変わらず毒を吐かせたら、最高に光り輝く桐野夏生先生。だからあなたの本は止められないんです。

2009/10/07

人生で一度の思い出にキューバに旅立った若い女教師と不倫相手の教頭を
帰国後待っていたのは生徒の死と非難の嵐だった。煌く7篇

2009/10/04

短編なら「ジオラマ」の方が自分を重ねて読めて印象に残った。
桐野さんは色んな人の思惑を描くのがうまいな。

2009/10/04

相変わらず「ひぃ！」と呻きたくなるような毒々しさです。
「植林」と、表題作「アンボス・ムンドス」が気持ち悪くて良い。

2009/10/04

表題を含めた7編の短編小説です。
　桐野夏生さんらしく、なかなか設定が強烈です。中でも一番面白いのが、表題のアンボス・ムンドス。
　思いがけない結末を用意してくれています。ちょっと、むしゃくしゃしてる日に読むと、スコーンとはまるかも？