アンボス・ムンドス の商品レビュー

桐野夏生(著者)

2010/07/10

装丁が良くておもしろかった。
少し岩井志麻子や村上龍をおもわせるような作品集。
比較的読後感も悪くなく、娯楽としてまぁまぁなのでは。

2010/06/14

面白かったけども、読むの疲れる…。特に、汚い感情だらけな女の描写がずっと続くあたりとか……。
そこまで卑下してもいないけども、言ってる気持ちが全く分からないわけじゃないから余計に疲れるのか……。

2010/05/17

桐野夏生さんのAmbos Mundos

何冊か桐野さんの作品を読んだことがあるんですが、基本的に桐野さんは人間の陰の部分をうまく描写している作品が多く見られると思います。

腹の奥底にあるたまった膿の部分だけを抽出したような、読んでいてちょっと気持ち悪くなってしまうくらい人間の悪の部分を思いっきり覗いてしまったような気持ちにさせられます。

でも、なんだかたまにこのダークな作品を読みたくなってしまうのが不思議。

今回のAmbos Mundosは短編集なんですが、そこまでダークではありませんでした。
ちょっとエグイ作品が苦手だという方はこの本から入ったらよいのでは！？

短編の中でも１章目の植林という作品は、いつもの桐野さんらしい作品だなって思いました。容姿がひどく、自分に自信がなくて周りに嫌な目で見られる。更に自分本位で周りが見えないという見ていられない主人公のお話。

本当になんでこんな目を塞ぎたくなる様な登場人物をリアルに、しかも主人公目線で書けるのか本当に不思議です。

いままで読んできた作品は結構読み終わっても後味が悪いような、印象強すぎてなかなか作品が頭から離れられないことが多いんです。でも、この短編集は本当に読みやすい。結末もハッピーエンドはほとんどないけれど、読み終わってすっきりさせられる作品ばかりでした。

内容がそこまでグロテスクではないからあっさりと読めたけど、長編を読みなれているとちょっと物足りない感じもあるかな？ただ、一つ一つの作品がとっても重みがあるものばかりなので読み応えはばっちりだと思う。各作品はまったく違うお話なので飽きることもなく読めると思います。

今、魂萌え！と柔らかな頬が買ってあって待機中。
以前に読んだグロテスクとOUTが面白かったので、長編楽しみです。

2010/02/01

図書館で借りる。

桐野夏生といえば「長編」の
イメージがあるので、
短編集は意外だったが、
どれも、
桐野作品らしく、
毒に満ちあふれている。

そして、
最近の長編作品よりは
こちらの方が
ずっと面白く読めた。

もっと短編を
書いてほしい。

2010/01/19

「植林」「ルビー」「怪物たちの夜会」「愛ランド」「浮島の森」「毒童」「アンボス・ムンドス」という７つの短編。
表題となっている「アンボス・ムンドス」が私は一番面白かったです。

2009/12/30

ポップな装丁に騙されるな（笑）。なかなか癖と毒のある短編集だなあ。どの作品にもそれぞれ違った味わいの「毒」が秘められていて、ぞくっとさせられる。「植林」のじわじわっとした怖さもいいし、「毒童」のブラックなオチも好き。
お気に入りはやはり表題作かなあ。たしかに少女って、時としてとんでもなく残酷なものだとは思いますけどね。この「企み」はえげつない。思いもよらなかった。そしてこの奇妙な響きのタイトルの意味にも納得。

2009/10/04

毒＆エロスの短編集

毒なんだけど「こんな人いないって！」と言いきれない怖さがある。
むしろ、何処にでも落ちているような生身の毒。

しかし・・・おもしろかったと思いながらも、1篇1篇あまり心に残ってないのが現実。
絶賛する人も多いということは、あまり私の趣味にあってないということかもしれない。

2009/10/04

桐野夏生好きを公言していますが、この本はいまいち手元に置いておく気になれなかった。嫌いではないのですが。

2009/10/29

誰の心にもあるかもしれない毒
うらみ、憎悪
外に出せないぶんうっ屈するそういう思いが
毒々しく文章に。

なかなか怖いです^_^;

2009/10/04

桐野夏生さんが好きで買った本。「愛ランド」では、女性同士が隠しごとをするときのいやらしさが如実に書かれていてビックリ。「アンボス・ムンドス」は教頭と不倫旅行してる間に担任している生徒が死んじゃう話。・・・。「植林」は、グリコ森永事件の「声」を担当した子どもの話。やっぱりこの作家は事件の裏側のフィクションが上手いなあーと思った。無理がなく、本当にあった話のよう。ツルンツルンのカバーが好き。（ブックオフ）